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#19 対人力のある人は、回答後の行動を明らかにして質問する 23/12/15

みなさん、こんにちは。
今日は、質問を考えます。

質問する。
ビジネスコミュニケーション上、日常的な行動、行為です。その行為について、質問者には質問する責任があるのではないか、の問題提起を考えてみます。

情報くれくれ症候群(テイカー)の問題と、その回答がわかるとあなたの意思決定はどうなりますか、の問題とも言えます。

(ここからは実際の例を参考に加工しています)
まず、情報くれくれ症候群(テイカー)の質問です。
採用内定者の方から、しばしばこんな質問を頂戴します。
たとえば、こうです。
「福利厚生はどんなものがありますか」
「資格取得手当や取得補助はありますか」
「評価されている社員は、どんなスキルを持っていますか」

くれくれ症候群の傾向が見られる方は、このように、のべつまくなしに、気になったことについて情報提供を求める質問をされます。


次に、質問の回答次第で、あなた自身の判断や行動がどうなるのか、が不明の質問例です。
「先月に入籍したのですが、慶事休暇は取得できますか」
「給与の上がり幅はどれくらいですか」
「将来、コンサルティングに携わりたいのですが可能ですか」
(当社の事業やサービス、制度としては存在することは理解した上の質問です)

さて、これらの2つのことが、なぜ問題だと思うか、です。
なぜなら、相手(この場合、採用企業担当者)から見ると、当人のニーズがわからないから、です。

その質問自体に、事実的な回答をすることはできます。しかし、質問者にとって意味のある回答をするためには、事実に加えて意味を付加しないと、本質的な回答にはなりえません。むしろ誤解や意思決定に悪い操作をしてしまいかねません。ゆえに拡散的に、アレもコレも質問してしまうことは、結局、質問者自身の問題解決につながらない結果に至ることが考えられます。

もう一方のなぜ問題だと思うかは、回答内容を得た後に質問者が自身の行動をどのように意思決定するのか、決めていないことです。こちらがより重要な問題点と考えています。

回答内容が、質問者の想定期待と異なっていた、少し異なっていた、比較対象とは程度が微差だった、など回答内容の差異によって、自分の判断はどう変わるのか、です。同様にそもそもの回答内容によって、質問者自身の行動と意思決定がどのように変わるのか、を明らかに表明しておくと適切な回答が得られやすくなります。

これらのことを整理できていないままに、質問を投げてしまうと、また次の質問を畳みかけることになり、あるいはさらに迷い続けたり、悩んだりすることになります。

まとめると、質問者を主語にしたときは、意思決定できないことが問題です。そして、突き詰めると、時間の浪費、ましてや相手の時間も費やすことになり、生産性の悪い質問行動に帰着してしまいます。すると最終的には質問者の評判を落としかねないと考えます。

ですから、質問者には質問責任がある、とチームや組織内で共有・認識し、それが組織の慣習になっていると生産的なコミュニケーション活動になる、とわたしは考えます。

みなさんは、質問する際の自身の責任について、どんなお考えをお持ちでしょうか。
それでは、また。

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