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あなたに教えられたからよ(セインツ -約束の果て-)

「セインツ -約束の果て-」を観たのでレビューします。

【作品情報】
監督:デヴィッド・ロウリー
出演:ケイシー・アフレック

【おすすめ度】
★★★★★★★☆☆☆(7 / 10)

【あらすじ】
ボブとルースは強盗を稼業とする相棒同士であり、恋人同士でもあった。ルースの妊娠を機に2人は強盗から足を洗おうとするが、最後の仕事で失敗してしまう。全ての罪を被って服役したボブは、愛するルースと娘に会うため脱獄を図る。誰も知らない土地で、家族3人での新たな生活を夢見て。

【感想】
 愛するルースと娘との新たな生活を夢見る、主人公ボブの自己実現が実現しない現実を描いた物語です。脱獄はうまくいきますが、彼はギャングから恨みを買っているので、警察だけでなくギャングからも追われることになります。さらにルースのある決断が追い打ちをかけ、ボブの叶うはずもない夢物語はとわに儚く消えてゆきます。
 結末がどう転んでもハッピーにならない物語ですが、ウェスタンで黄昏た空気感や染み入る音楽が心地よく、抒情的で感傷的な気分に浸れる後味の良い映画でした。ボブとルースの絆は、それが犯罪でさえなければ美しいものだったと思います。

【おすすめ度】
なぜ罪を犯したのか、ルースが養父に詰められるシーンにて。親の背を見て育つ子は、親を映す鏡よ鏡なセリフ。

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