Retrospective studyの意味

 私のような病院に放射線治療医が一人しかいない場合などは特にそうぁが、自身で何か調べたり検討したりしようとすると、まずは後ろ向きで過去の自施設の症例を振り返り治療成績をまとめることとなることが多い。医師によってはそんなものただの調べ学習にすぎず学会発表する意味はないとか、Retroの研究は意味がない、前向きでなければ価値はないという批判を聞くことがあるが、本当にそうだろうか。
 
 まずは自施設の自分達の臨床でどの程度の治療成績を出せるか、思いがけない副作用が出ていないか、症例の傾向はどうなのか、並行してどのような治療が行われている傾向かなどを確認する良い機会になりうるし過去の代表的なstudy との比較が可能だ。何と言っても自身にとって勉強になる、他科の医師のも治療成績を提示できるし患者さんへの説明にも役に立つ、学会発表のきっかけになればさらに他院の医師からフィードバックを得られる可能性もある。学会発表に繋げることでプレゼンや自身の意見をまとめる勉強にもなるかもしれない。そこから多施設で検討できるかもしれないしさらに探索的な前向き研究に繋げることができる可能性だってあるかもしれない。だからRetroの研究も捨てたもんではないと個人的には思っている。

 そのような考えをもとになるべく年一回の学会発表を目標の一つとしている、現在の自身のcapacity からはそれが限界のようだ…💦もちろんprospective rtudyに絡むことができればなお良い、エビデンスを作る仕事に携わる機会があるならなお良い。私のような立場なら何かしらの臨床試験グループに所属するしか他ないとは思うが、そのような場に思い切って飛び込んでにることも無理のない範囲では良いのかもしれない、

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