見出し画像

出会いと別れの多い年

令和元年、みんなの心境が大きく変わってきている年になっていると思う。

人生の価値観や、国の制度が変わっていく。未来に待つもの、待たないもの、見えないこともいろいろ。

仕事で3~4年、ご一緒していた方が定年を迎えた。
(笑顔が素敵だったので「笑顔さん」と名付ける。)

笑顔さんは勤続40年、ずっと同じ会社で真摯に情熱を持って働いておられる方だった。

私は社員でもなければ、勤続40年のうちの3~4年しかともに働いたことのない、ただの出稼ぎアルバイターに過ぎない。

そのくせ、笑顔さんが仕事を持ってきたときは、姿が見える度に悲鳴をあげ、「ひぃー!ひぃー!いやだー!やりたくないー!ああああ!」というリアクションを毎度繰り返していた。なんと迷惑なことでしょう。

実際それだけ曲者な仕事をいつも持ってきてくださっていたのですが、私が何度悲鳴をあげても、嫌がっても、文句たれても、ずっとニコニコ笑顔で仕事を置いていく”純真なふりをした鬼”のような方だった。

私はどうしても「無理をしている」と自分が自覚してしまったとたん、気持ちを犠牲にして働くということができない甘さがあるのだけれど、

その容赦のない仕事依頼のおかげで、本当にずいぶんとタフになったように思う。

定年を迎えた日、あいさつに立った笑顔さんは、定型文でも、着飾った言葉でもない、だけど本当に40年 真摯に、熱意を持って仕事に取り組んでいたことを強く感じる言葉で話されていた。

そんな笑顔さんのまっすぐ正しい姿に、にこやかでおめでたいムードの中、こっそり私は笑顔さんへの感謝と、聡明さに泣いていた。

笑顔さんは定年を迎えたと同時に”シニア勤務”として転勤されてしまった。

「変わらずに、でも無理はせず、熱意を持って取り組んでいく」

そう仰っておりました。


当たり前に仕事をご一緒していた方も、身の回りの友人も、巷に流れる噂の中にも変化を感じる。

今年はそれぞれ、どんな年になるんだろう。

大きな一歩を踏み出す人は多いと思う。
勤続40年でも3か月でも、

多様性をもっともっと認められていく時代。

どうなろうか、どうなりたいかな!







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?