√9fes2022

2022年3月21日(月)春分の日
13時00分 整理券配布
13時30分 開場
14時00分 開演
於 座・高円寺2
中央線の上りに乗って北向きの窓を眺めていると高円寺駅を過ぎたあたりで目に留まるのがこの座・高円寺。2年前、まったく別のイベントに行く予定があって、とても楽しみにしていた。結果的にはCOVID19のせいでオンラインイベントになってしまって、現場に足を運ぶことはなかった。そこに今回足を運べた。



前座
桂 南之助『転失気』
冒頭から謝罪で笑いをさらっていました。前回のイベントでの実態についての話なので、前回参加していた観客は爆笑。きちんと説明していたので、前回を見ていないお客さんも好反応。王道の演目を丁寧に演じつつも個性も出ていて良かったです。
昔昔亭 昇『桜満開』
いつもの大音声からのスタート。
大ボリュームの枕は芸協落語祭の思い出。しっかりした落ちもあったので、今回は古典でも新作でもなく漫談で来たのかと思っていたら、そこから本題へ。知らない演目で新作のようでした。キャラクター作りも展開も面白かった。
ただ、15分のところを35分と大こぼし。20分と勘違いしていて5分オーバーだと思っていたみたいな話でしたでしょうか。
神田 桜子『ギリシャ戦記スパルタテルモピュライの戦い』
ネット配信がないからと、新作浪漫組から春風亭昇輔さん原案の演目を口演。映画「300(スリーハンドレッド)」と同テーマ。カタカナが多い難しさを痛感。
春風亭弁橋『金明竹』
桜子さんに続き弁橋さんも、大こぼしの昇さんをいじってからの本題。
言い立てが特徴の金明竹でガッツリやり切って拍手が起こってたなぁ。
ここで1度目の仲入り。
三遊亭仁馬『粗忽長屋』
仲入りを挟んでさば弁チームが連続登場。昇さんの大延長を調整するさば弁チーム。とは言いつつ、枕こそ短めだったかもしれないけど、ガッツリの粗忽長屋。しかもアレンジが効いていて且つキャラも立っていてすごい粗忽長屋だった。また観たいと強く思いました。
春風亭昇咲『美しき日本語の世界』
昇咲さんの新作を聴くのは昇・昇咲カケル以来でしたが、とても独特の世界観の噺で非常に好みに合うので、また聴きたいし、ゆっくり聴きたいと思いました。
春風亭昇りん『ブーケの行方』
ご自身の結婚もあったタイミングですので、結婚に因んだ新作を口演。全身から良い人感が伝わる爽やかな芸風なので、そのままでいてほしいです。
春風亭昇太『一眼国』
ここでゲスト真打登場。
アウェイとまでは言わないけれど、ルート9のお客さん相手でやりづらいのではないかと思いましたが、そこは地方興行、学校寄席など様々な経験をしている御大。落語芸術協会会長!雑なわけでも気負うわけでもなく、いつも通りという様子で、あっさりとお客を自分のペースに巻き込み、ルート9をいじったり、SWAのことを折り込んだり。弟子2人の新作できたし、昇太師匠と言えば新作と思いましたが、意外にも一眼国。普通に実力通りにやって軽やかに演じ切った印象でした。
ここで2度目の仲入り。コロナ対策か全体のバランスからか仲入り(休憩)が2回入るスタイルでした。
三遊亭花金『花見酒』
実は一番期待していました。12月の会でも聴いているが、確実に古典で来るだろうと思ったし、それに応えてもくれた。似ていると言う言葉を出すとちょっと違うけど、グループの中の立ち位置としては、成金では伸衛門さんに近いのかなと思っています。
春雨や晴太『孝行糖』
晴太さんは落語そのものはもちろん上手いし面白い。ただ、未だにご本人のキャラクターが捉えられない。
そういえば、前座の南之助さんが12月のしくじりのくだりを話すなかで、兄さん姉さん皆さん優しかったけど、晴太さんだけはいじってきたって言ってたなぁ。
笑福亭茶光『二人癖』
そしてトリ。桜子さんがメンバー唯一の女流であり、講釈師なわけだけど、上方落語は茶光さんただひとり。しかも古典。江戸落語でも聴ける噺ですが、茶光さんのなせる業か、この噺は上方がいいなと感じた。東日本育ちの自分としては珍しいこと。



ラストはルート9の2ndシーズンについてやメタバースの話。
4月から始まる2ndシーズンも期待できそうだ。

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