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伸びた髪

頭の中にある、虚構の自分が、髪を切ることを許さない。

なぜか頭の中の自分はいつも美しい。

懸命に虚構を思い浮かべているとき、静かな高揚感がわたしを包んでいる。

その自分が実際には自分でないことに、本当の意味で気づくことはない。
気づかないまま一生を終えるのだ。

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