税の作文② 租税制度の変遷

 今回は第一弾!『夏休みの自由研究のテーマにしたい「税」の話』第1章に所収されている岩品信明「これまでの税金、これからの税金(租税制度の変遷)」をもとに、小学生や中学生が興味を持てるような切り口を探してみよう。

要約

 まずは、ざっくりと本章の要約をしてみよう。本章(に限らず他の章も同じ)の構成は、三部構成ー1⃣研究テーマにおススメする理由、2⃣研究対象と研究方法、3⃣良い研究報告とするためのアドバイス。

1⃣研究テーマにおススメする理由

 「税金は公共サービスを支える原資」になっているけど、昔からずっとこんな制度が続いてきたわけじゃないよ。今ある制度って当然のものじゃないから、歴史をたどって制度を見てみようよ、きっと面白い発見があるよ!

2⃣研究対象と研究方法

 方法は歴史的な分析になるのかな?対象は制度なので、言わずもがな。

 昔の税理念は支配者のための税金だったんだ。税制は租庸調が有名だよね。江戸時代まではお金ではなく年貢で納めていたんだよ。

 現在の税理念は公共サービスを支える原資と言える。給与から税金が引かれる源泉徴収制度や、租税回避が生じやすい国際税務、課税逃れを防止するための資産補足法の進化などなど、税制は昔よりも複雑かつ精緻(せいち)になっている。

 未来の税理念は公共サービスを支える財源であることは変わらないだろう。ただ、富の再分配としての側面は徐々に重視されるかもしれないよ。

3⃣良い研究報告とするためのアドバイス

 納税者と税とは、常に、追いつ追われつの関係。新しい資産を開発⇒新しい補足方法を検討⇒資産の開発⇒方法の検討…の繰り返しだ。よりよい税制への理解を深めていこう。

興味を持てる(かどうかわかないけど、調べたら面白いかもしれない)切り口

①「税金は公共サービスを支える原資」になっていると言われているけど、公共サービスにはどんなものがあるか?実際、どれくらいの税金が使われているのかな?
⇒自分が払っている税金が何に・どのくらい使われているのかを知ることで、税金の重要性がわかるかもしれない。

②なぜ、江戸時代まではお金で税金が支払われなかったんだろう?お金で税金が支払われるようになったきっかけは、何だったんだろう?
⇒今と昔とを比べることで、なぜ今のようなルールになっているのかを理解しやすくなるよね。

③租税回避って、具体的にどんな行為を指すんだろう?課税逃れも租税回避と同じ?租税回避は行ってはダメな行為なのかな?いつ・誰によって始められた行為なんだろう?
⇒税金を払わないで済むなら、だれでも払わない方法を知りたいところ。みんなが知りたいだろうけど、そもそも税金を払わないってことはできるのかな…できたとしてルールを破ることにはならないのかな…??

まとめ

 たしかに、どんな切り口でも良いので、税金の成り立ちや税金に関係する制度を調べてみると、新しい発見があるかもしれない!

 国税庁のホームページには、「税の歴史」をまとめたページや、「税の国際比較」のページ「納税の義務」のページなどのコンテンツが充実しているよ。自分が知っていることと、新たに知ったことを整理しながら、学びを深めるのに役立てよう。

#本紹介 #税の作文 #レインボープラス

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