税の作文①

 夏休みになると、毎年のように中3の課題となる税の作文(国税庁・全国納税貯蓄連合会の共催)。今年も課題になったと生徒から聞いたので、例年どおり募集されるようだ。

 税の作文の存在を知ったのは、都内の中学3年生に向けた学習支援に私が携わっていた頃なので、数年前のこと。「テーマは何でも良いとなっているけど、何でも良いとされると逆に書きにくいんだよね~」と生徒と一緒に愚痴をこぼし合っていた頃が懐かしい。今でも、愚痴をこぼすのは変わらないんだけど。

 今年のテーマも、以下のとおり、何でも構わないようである。

・税のしくみや使われ方について家庭などで見聞きしたこと
・税の申告や納付に関して思ったこと
・学校などで税について学んだときに感じたこと など

 文字数が1200字(400字詰めの原稿用紙だと3枚)以内とはいえ、なかなか税のことに接点がない中学生にとっては書きにくい。もちろん、中学生が納税から無関係でいられるかというとそうではない。でも、コンビニでジュースを買うたびに税を納めている感覚を得たり、ゲームに課金するたびに納めた税の使われ方を考えたりするかというと…。大半の中学生はほぼ無関心でしょう。

 税理士や会計士の諸先生たちと一緒に働かせてもらっている身としては、少しでも得頃れた知識を還元していった方が良いのかな。ということで、これからなるべく中学生(に限定しなくてもよいのだけど)が税に興味を持ってくれるようなことを「連載で」書いていきましょう!(短期連載ってのもあるし、2回続けば連載になるはず…。)

なんか良さそうな本があった!

 とはいえ、知識を中学生に還元するなんてハードルが高いなと思っていたところ、たまたま書店で目に留まった一冊の本!ふむふむ、『夏休みの自由研究のテーマにしたい「税」の話』(別冊税務広報編集部[編]、中央経済社、2020年4月発行)か。月刊誌『税務広報』の別冊という扱いとのこと。著者名を見ていくと、ど素人の私でも見かけたことがあるメンバーがちらほら。

 これは期待できる!高まる期待、早まる鼓動、備える救心!早速読み進めてみると…む、むずかしい。この本が想定している「小学生」は人生を3週目くらいしてるのかな?と思うくらい、小学生への要求が高い。もちろん、中には一見して小学生への配慮が施されている章があるし、内容自体は素人が読むにはちょうど良い難易度。勝手に期待値上げすぎてました。

 でも、せっかく買ってしまったので、この難解な本を足掛かりに、何とか小学生や中学生にも興味がわくような切り口を探してみようじゃないの!!
というわけで、次回は、岩品信明先生による「これまでの税金、これからの税金(租税制度の変遷)」をもとに、税の歴史にフォーカス!


#本紹介 #税の作文 #レインボープラス


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