【妄想対談】電話営業VSメール営業。「なぜ、電話営業が無くならいのか?」。
仕事場でも、家でも、携帯にも「営業電話」が毎日のようにかかってくると思います。
もちろん、「あ 営業だな」と
わかった瞬間に、冷たくあしらいますが
「こんなにも電話営業が減らないのは、なぜだろう?」
とふと思ったので
勝手に妄想で対談させてみました。
対談者A
「広告会社の営業部門課長 通称)テレアポのデンさん」
・現在38歳 男性
・広告会社法人営業部門、課長
・電話営業部門を取りまとめる
・電話営業歴13年、現在もバリバリ、テレアポ中
対談者B
「インフルエンサーマーケティング会社のセールス部門 通称)ギャル」
・現在28歳 女性
・インフルエンサーマーケティング会社のセールス部門 リーダー
・SNS広告の集客からのメール営業
・自らもフォロワー10万人を超えるインフルエンサー
◆対談開始
➡インタビュアー
お二人共本日は、宜しくお願いします。
➡デンさん、ギャルさん
こちらこそ宜しくお願いします。
➡インタビュアー
さて、令和の時代になりましたが、営業ツールって色々と増えていると思います。
お二人の営業方法についてお聞かせください。
➡デンさん
私達は、昭和テイスト満載の「リストから片っ端に電話する」テレアポスタイルです。
➡ギャルさん
私達は、インスタを始めとするSNS広告からの集客後、メールからの営業スタイルです。
➡インタビュアー
なるほど、電話とメールの営業スタイルというわけですね
➡ギャルさん
話し初めて、良いですか?
正直、「電話営業」って
心が折れませんか?
ただ、「電話を切られる」なら我慢できるかもですが「うるさい」「時間を返せ」とか言われると、心が痛みます。
➡デンさん
正直、慣れですね
私も最初の頃は、病みましたよ
病みましたが、何人に1人かはちゃんと聞いてくれますし
何より、そんな中から
商談が決まった時の喜びは特別なんですよ
もちろん、歩合ですから
給料も違いますし!
ちなみに、先程「何人に1人」と言いましたが
話を聞いてくれるのは、100人に1人くらいです。
➡ギャルさん
99人には、切られたり罵声を浴びせられる訳ですよね。
強いとしか言いようがないです。
➡インタビュアー
ちなみにデンさんは1日に何件くらい電話をするんですか?
➡デンさん
その日の調子にもよりますが
1日100件から300件くらいですかね?
その中の1人から3人くらいが、話を聞いてくれる人です。
➡ギャルさん
私達のSNS広告での集客は、1日で約100人がクリックされます。
広告費は1日10000円くらいです。
100人がクリックして
実際にお問い合わせや資料請求がくるのが
うまくいって10人
だいたい2.3人となります。ゼロの日あります。
➡インタビュアー
デンさんは攻めの営業スタイル
ギャルさんは守りの営業スタイル
というイメージですね。
スタイルは違えど
例えば
デンさんの方は
見込みがありそうなお客様が1日 1人から3人
ギャルさんの方も
同様に1日 1人から3人くらい
なので、デンさんの日当の方が
高そうですが
集客からの見込み客獲得までは
そんなに変わりませんね
➡デンさん
電話からの見込み客と広告からの見込み客
同じ見込み客ですが
正直、質が違います
➡インタビュアー
質が違うと言いますと?
➡デンさん
すでに、電話越しから
「会話をしている」という事ですね。
この「声を聞いて話をする」という事が
いかに大切かは
例えば
メールやSNSからの見込み客は
情報をみて「興味がある」という段階です。
中には、最初のタイトルだけしかみてなくて、何となく資料を請求しているだけかも知れないですし、他にも色々と相見積している可能性もあります。
電話営業の見込み客は、会話が成立した上で
「お客様が何を求めているのか?」を聞いた上で当社の商品に興味があるという段階です。
この差になります。
➡ギャルさん
これに関しては、その通りだと思います。
集客からの見込み客は、その先の商談(Zoomなど)が入って
初めて電話営業と同等の見込み客になるのかも知れません。
➡インタビュアー
ということは
電話営業の方が、効率的なのでしょうか?
➡デンさん
いえ、そうとも言えません
電話営業は、リストがないと始まりません
そのリストは、だいたいリストを扱う業者から買うか?自分たちで調べるので、当然コストが掛かります。
先程、SNS広告は1日10,000円とおっしゃいましたが
電話営業は、リスト取得、電話する人件費を考えると1日30,000円は掛かる計算です。
➡ギャルさん
それを言うならメール営業も
SNS広告のバナー作成やら、LPや動画も作成したりすれば、当然コストはプラスになります。
➡デンさん
メール営業の良さって何ですかね?
➡ギャルさん
今の時代
SNS広告もA.I.がピンポイントで「自分たちの商品が欲しい」という人を絞って宣伝してくれるので、ちょっと前のように、検索ワードを考えたりしなくても、自動的に選んでくれるところがありまして
見込み客獲得の、商談に繋がりやすいというのはあります。
それと、これも今の時代らしく
メールの方が、同じ文章をコピペして送るので、より質の高い文章や資料があると商談に繋がりやすいと思っております。
もちろん
その後のZoomや電話による商談による部分が大きいので
ここからは、電話営業と変わらないかも知れません。
リストを集めるのが、SNS広告であって
見込み客を獲得したあとは、商品や人間力勝負というところです。
➡インタビュアー
結局、違いはあれど
見込み客の獲得という事が重要なんですね。
ちなみに見込み客から商談を成立させる秘訣などはございますでしょうか?
➡デンさん
私は、はっきりとこう考えてます。
秘訣は、お客様のご機嫌のみです。
電話営業は、その瞬間が大切でして、たまたま電話に出た方は
すごく忙しい
出るつもりの電話でなかった
悩みがあり落ち込んでる
という方もいれば
すごく良いことがあった
お金に余裕がある
今、何かをしようと燃えている
という方もおります。
当然、後者のような方が電話に出ると
とてもご機嫌で、会話が成立しやすいです。
ここで、一気に商談を成立させてしまうわけなんです。
本当に理由はただひとつ
ご機嫌だったから
なんです。
もちろん、その後
よく考えてみたらキャンセルしてくれと言われることもありますが
電話営業の醍醐味は
「瞬間のご機嫌」なのかと考えております。
ですので、99人に冷たくされても
1人のホットなお客様がいると何とかなる
という仕組みです。
➡ギャルさん
メール営業も
当然、ご機嫌がいい前向きなお客様が問い合わせをしてくるので
商談まで行ければ、確率は高いです。
ですが、やはりメール営業というのは
お客様が色々と相見積りするのが当たり前なので、
信用度やサービスの向上、金額面での優遇がないと勝負にならないかも知れません。
➡デンさん
電話営業は、比べられる前に
他社との違い優位性を話して信じて貰います。
会話ってメールに比べて
100倍以上の情報を伝えられると思ってます。
もちろん、意味のない話もありますが
全ては信頼に繋がるのかと思っております。
ご機嫌なお客様がいれば楽ですが、基本、皆様ハングリーですからね。
➡インタビュアー
ここまでの感じですと
電話営業の方が効率が良い気もしますが
苦労ってありますでしょうか?
➡デンさん
人の確保です
99人に断られる強いハートと瞬間的に商談に持ち込む人間力が必要になりますので
こんな人間は私が言うのはなんですが
なかなかおりません。
給料が良いとか
スキルが磨かれるとか
何かプラスになることがないと
長くは続きません。
そして、これはあまり言いたくないですが
見込み客から契約が成立するのは、せいぜい10%です。ですので、1日見込み客が1人で、決まるのが10人に1人とすると最低1日3万のコストの10倍の30万円が掛かるわけですから商品はもっと高くなります。
コストが掛かる部分を商品の価格に乗せますので
お客様にとっては、割高なものになり勝ちです。
なので、電話営業は苦情が多いんですよね。
➡ギャルさん
苦労はわかります。
私達は、商品の価格は安いかも知れませんが
その分、コスト削減なので
良い人材が集まりません。
例えば、インフルエンサーなんて
聞こえは良いですが、ごく一部が成功しているだけで、8割以上は副業レベルです。
➡インタビュアー
結局、どの営業スタイルも
人手不足は否めないようですね。
だからと言って
Googleが自動音声で電話してきても
全く聞く気になりませんし
正直、片言の日本語の外国人でも弱いですよね。
電話でもSNSでも
人間の会話が出来ることって重要なんですね。
改めて
今の世の中の問題が浮き彫りになったところで
終わりとさせて頂きたいと思います。
最後にお二人一言ありますでしょうか?
➡ギャルさん
SNS広告からの集客という方法は、これからもっとレベルが上がって、よりピンポイントな顧客に向けての発信となっていくと思います。
顧客が絞れる事は、有り難い話ですが
当然、価格競争が更に激しくなるので
負けないようにやっていくしかないですね。
➡デンさん
ご機嫌なお客様を探すだけです。
誰かご機嫌が良い方おりませんか?
対談終了。
◆最後に
私自身も
ご機嫌な時に、電話営業からの広告サポートを受けてしまい、我に返るまでに60万円ほど払ってしまった経験もあります。
メール営業もそうですが
自分の頭で思ったことが出来そうなツールって沢山あるんですよね
でも、実際にそのツールを動かすのは
自分たちなので、宝の持ち腐れになってしまうケースがどうしても出てしまいます。
なかなか難しいところですね。
ところで
どこかにご機嫌の良い人はおりませんかね?