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住み込み旅館バイトin河津町

7月15日から1週間、友達の実家が経営している旅館にお手伝いしに行った。
7月は教習所と卒論報告に追われていたり、八王子があまりにも暑すぎたりして、「とにかくどこかへ逃げたい!!!!」と思っていたところ、偶然この話をもらった。ご縁というか、タイミングって本当にあるんだなと思う。

そして八王子から鈍行で約4時間かけて、静岡県の河津町へ向かった。この町は伊豆半島の東側にあり、河津桜が有名な比較的平地な場所にある。

2月〜3月には河津桜まつりが行われ、この川沿いの道に露店が300店ほど出るらしい。来年はお客さんとして行ってみたいな。

友達の両親と合流して、早速その日の夜から配膳の準備などを手伝った。普段働いているラーメン屋は大きな声で元気がよければOKということもあって、旅館の配膳は少し緊張した。配膳して片付けをして皿洗いをして元の棚に戻し終えるまで約4時間。その後に賄いの鰻(!)を頂いた。パートに来ていた方もすごく気さくでホッとしたのを覚えている。

次の日は客室の掃除をした。シーツや枕カバーを全部外して、部屋のゴミ袋も回収して、全部に掃除機をかけて、トイレもピカピカにして…。文字で書くと楽そうだが、3部屋9人分となるとかなりの重労働だった。途中で背中の左側の筋を痛めてめちゃくちゃ作業効率が落ちた。普段運動していないツケがここで回ってくるとは。ヒイヒイ言いながら客室の掃除と準備を終わらせて、2時間半の休憩中に近くのドラッグストアで湿布を買った。この湿布にかなり救われた。ありがとう。
夜は昨日同様に配膳の準備をして、賄いを食べてすぐに寝た。お刺身が美味しかった。

3日目はお客さんがいなかったため、エントランスから客室まで全部の窓を掃除した。これもかなり大変だった。自分の部屋の窓すら掃除をしたことがないため、20枚以上拭いているとよく分からなくなった。けれど全部掃除するとすごくピカピカになって気持ちよかった。この日は虫が多くて、虫嫌いの私はずっとストレスを感じてた気がする。でもこの1週間は常に部屋にゴキが出たりアリが20匹ほど出たりシャワー中に大きめのダンゴムシを見たりと少しは耐性がついたかもしれない。でもやっぱり一生克服はできないと思う。

4日目もお客さんがいなかったため、全部屋の襖を貼り替えた。襖の元の生地?を剥がして新しい紙を糊や水で貼り付けて、シワにならないように伸ばしながら乾かす。完全に乾いたら元の部屋に戻す…の繰り返し。これも途方も無い作業に思えたが、友達のお母さんである女将さんとずっと話しながら作業したため楽しかった。

左側の襖を変えた。取手をつけるとそれっぽくなる。
初めてにしては上出来なのでは!

この旅館は脱サラして25年ほど前に始めたこと。かなり安くでこの建物が売られており即購入したが、リフォーム代が馬鹿みたいに高かったこと。仕事漬けのOL時代に比べて、今は年収も減ったがすごく心豊かに過ごせていること。自分の親を除いて、親世代の方と話す機会はなかなか無いためすごく貴重な時間だった。おしゃべりなお母さんだったのも助かった。

この日もお客さんはおらず、せっかく河津に来たのだから伊豆半島を観光しようとドライブに連れて行ってもらった。
これがすっごく良かった。神奈川育ちの自分にとって伊豆といえば熱海止まりだったため、伊豆半島全体を味わえたのは良かった。
河津〜下田〜石廊崎〜松崎〜河津

この日は海風が強くて、丘の上の風車がぐるぐると回っていた。
石廊崎。青が何種類もあったし、白がすごく白かった。水飛沫が本当に葛飾北斎の富嶽三十六景みたいだった。
久遠にて。人生で食べたお寿司でベスト3に入る美味しさ。

美味しいお寿司もご馳走してもらい、伊豆半島を味わい尽くした!わさびは苦手だが名物だから…と思って食べたらやっぱりあの鼻に抜ける感じが苦手だった。けれど今までに無い鼻の抜け方だったから、やっぱり新鮮なんだろうな。ツーンと一直線に抜ける感じではなくて、ブワッとスプレーのように細かい粒子が広がる感じ。両親へのお土産は、地元のわさび屋さんが作っているわさび漬けとイカの塩辛にした。

今私は教習所に通っていて、今回の伊豆半島はぜひともまた自分の運転で来たいなと思った。それくらい、良かった。好きな場所の1つになった。

6日目は前回の襖の続きをして、早めに寝た。もう最後のご飯、最後の温泉、最後の客室と思うと少し寂しかった。

最終日は朝ごはんを食べてから2時間ほど自分の部屋を掃除して旅館をあとにした。3食付き、温泉付き、優しいパートさんたち、これだけでも幸せなのに、しかも交通費とお給料まで貰えて少し申し訳なかった。(ちゃんと受け取った)思った以上に貰えたので、今年の夏はこのお金で色々旅行に行きたいと思う。最後の学生生活は我慢せず過ごしたい。

河津駅。また会う日まで!

そしてそのまま帰るのも寂しいので、ついでに熱海で1人ゆるく観光することにした。観光と言っても何も調べていないしお腹もそこまで空いてないので、駅前のアーケードを抜けて少し歩いたところにある喫茶店で和風パフェとしらす大葉のイングリッシュマフィンを食べた。安かったのに雰囲気が良くて好きだった。
その後は駅に戻って足湯に浸かりながら、今このnoteを書いている。なんて贅沢な時間なんだ!

小さめだったが大学芋が入っていたり白玉が入っていたり飽きない食感だった。
夏の足湯も意外と良いかもしれない。

ポカポカした後はクーラーの効いた熱海観光案内所のベンチに座ってnoteの続きを書いて、15時26分発の電車を待っている。足湯からのクーラーで、擬似ととのう体験をできている。この後は小田原で乗り換えて八王子でいつもの生活に戻るのだろう。


卒業までにできるだけ色んな体験をしてみたいな〜とぼんやり考えていたところ、こんなに素敵な経験ができると思わなかった。まだ7月だから8月9月も満喫したいな。
社会人生活に疲れたら脱サラするのもアリだな〜、社会人になったら旅行が趣味になるんだろうな〜と将来が少しだけ楽しみになった1週間だった。


では帰ります!明日から教習所に通い詰めて今月末には免許取るぞ!!!静岡ばいば〜い👋