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【最終回】スイスでコロナ陽性になり帰国できない東北人の一部始終Vol.7

【概要】
2022/9/26からスイスに滞在。2022/10/11チューリッヒ空港発便にて帰国予定が、PCR検査陽性となり出国できずチューリッヒ市内のホテルに5連泊。2回目のPCR検査で念願の陰性となる。

6日目、帰りの飛行機がヘルシンキ経由、しかもヘルシンキ泊となり、スウェーデンで7日目の朝を迎える。いよいよ成田行きの飛行機に搭乗だ(いまここ)。

規制緩和が進み、このような事態は数ヶ月したらなくなるのかも。後に「こんな事があったんだ」と笑い飛ばせるように、今回の一部始終をほぼリアルタイムに綴っていきたいと思います。

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Vol.6はこちらから。

【機内で8日目を迎える】
NEGATIVEな僕を乗せた飛行機が飛びますよ。

JALで予約したんだけど、結局行きも帰りも全てフィンエアーのコードシェア便。

Tokyo Naritaの文字が目に染みる。。

フィンエアー、結構好きでしたね。食事も悪くない。ただ、往路は映画があまり良くなく。。

「映画いいのないと暇だなぁ。。」と思ったら、

キターーーーー!!!

マーヴェリックキターーーーー!!!

青春ど真ん中。忙しくて映画館行けなくて。
ラストシーンは号泣でした。

何やかんやで映画5本見て(見過ぎ)、成田に到着。

【飛行機降りるとお祭り騒ぎ】
降りた瞬間から何やら大声が響き渡る。

「MySOSを開いてくださーい!」

「MySOS青色の方は左下をクリックして、QRコードを出してくださーい!」

バーゲンセールのような叫び。お疲れ様です。
ダウンロードしていない人もチラホラ。
スタッフの方は外国人が多かったです。
この先で「青色QR」をチェック。

これがその「青色QR」。

必要情報が簡潔に表示。

で、この画面を係の人が確認するとですね、、、

青い紙。

こういう青い紙が渡されるんですよ。

な、なぜ。。。

わざわざシステム開発しているのに。。。

あ、そうか。この後の入国審査ではこの紙を見せるだけでいいのか。

紙という資源の無駄な気はするけれど、今は人数多いから、対応も大変だしな。うんうん、仕方ない。

と思いながら入国審査向かいます。先ほど受け取った青い紙とパスポートを係の人に示します。

わかりやすいもんね。

審査の人:「では、MySOSのQRコードを見せてください」

な、なぜ。。。

もう画面閉じちゃったよ(この青色QR画面は表示までに少し時間かかる)。

まわりをみると、あたふたしながら再度画面を開く人多数。

青い紙、いらなくね?

「青色QRを表示した方は、表示したままでこちらにお並びください」でよくね?

予想ですが、言葉だけでは青じゃないのに「青の列」に並ぶ人がいるから?、事前にケアしているのかもしれない。

でもそれは自己責任で海外だったら間違いなく「青じゃないの?じゃあそっちに行ってね」だけの話。

少数のイレギュラーに対して過剰な想定をしているような。事前に2重3重にチェックしてますもの。

初期段階の混雑緩和目的だとしても、コストかかり過ぎじゃないかなぁ(人員配置と印刷)。

「きちんと対応・準備してますよ」が目的になっている。本来「手段」なのに。

「必要以上の正確さは、無駄と非効率になる」

個人的にはそんな印象でした。人や紙ではなく「仕組み」で解決する方法はありそうですよね。

ちなみにワクチン3回接種している人も「青色QR」のくくりなので同じ流れです。

僕のように「3回接種していないけど陰性証明書持っている」との区別はないんですね(それもどうかと思うが。。。)。

【無事入国!】
到着時に72時間から2時間過ぎている問題は不問でした。たぶん時差等への配慮はあるのでしょう。

入国審査の流れもとてもスムーズで、降機から15分程で荷物受け取り場所に到着。

幸い荷物もすぐ出てきて、12:45成田到着、13:48成田発の電車に乗る事ができました。

東京駅では乗り換え約30分。ホームに向かいつつお店をチラリ。

そうそう。
そうだった。
これなら3本飲んでもいい。

何もかも安く感じます。

すなわちこれが、いま、外国人観光客が日本を訪れた時に受ける印象なんだと実感しました。

旅というハレの日、海外旅行という異日常。安い物価の国日本。財布の紐も緩みます。ビジネスチャンスですね。

そんなこんなで17:00頃仙台に到着。9/26に家を出発して22日振りに帰宅できました。

家族との再会。

ちょっぴり涙が出ました。

【いくらかかったのか】
これ、興味ある方多いと思います。

計算するのも怖いのですが、今後の参考?に、ざっくりまとめてみました。

ヘルシンキ観光に伴う電車代や昼食代やお土産代等は含みません。POSITIVEになった事による必要経費のみで算出。

〈宿泊費〉
チューリッヒ5泊
ヘルシンキ1泊
合計①:約180,000円

1泊平均3万円。
ヘルシンキはサービスで朝食付いてましたが、チューリッヒは朝食なしです。

「いいホテル泊まってるな!」と思った方いるかもしれませんが、物価的にこのくらいします。

もちろんもっと安い宿もありますが、それでも25,000円くらいかなぁ。

検査や空港へのアクセス、立地の利便性、陽性初日のメンタルでホテルを決めるなければいけないスピード等、総合的に今回のホテルにしました。

〈食費〉
チューリッヒ滞在中の寿司、チキンカレー、スープ、水、フルーツなど。
合計②:約27,000円

6日間で27,000円なので、1日平均約4,500円。エンゲル係数高めです。

朝と昼も普通に食べていたら倍近くなったでしょうね。

〈検査費〉
2回目のPCR検査費用
合計③:約16,000円

結果が出るまで少し時間のかかる、でも少し安いバージョンにしました。

〈飛行機変更に伴う経費〉
合計④:73,000円

これはVol.6に書いた通り。

〈電話代〉

おおお。。。お、おう。

合計:⑤30,180円

さ、3万円。。。
ま、まあ、このくらいするか。。。

使用したのはトータル2時間弱くらいでしょうか。そのうち40分くらいは、繋がってからの待ち時間(笑)

普段はかけ放題プランなので、この項目はいつも「0」です。

そもそも10月に入ってからは国際電話しかしていないので、この30,180円丸ごと国際電話代ですね。

〈その他〉
喉の薬、のど飴、ビタミン剤、チューリッヒと空港往復の電車代など
合計⑥:約5,000円

喉の薬(約800円)より、ビタミン剤(約2,000円)の方が高かった。

①+②+③+④+⑤+⑥=331,180円

約33万円です!

他にもこまごまとかかってるから、実際はもうちょいプラス。

安い保険に加入してました。POSITIVEにも対応しており、発症後は自動延長。

どのくらいがカバーされるのか。。。
まったく不可なのか。。。

現在保険会社とメールでやり取りしている最中です。

保険がどうなったのかについては、気が向いたら後日談としてnote書きますね(笑)

食費やホテルなど、もう少し節約できたと思いますが、ひとりの心細さはありますし、しっかり食べないと元気出ないし、ホテルもある程度でないと先に心がヤられると思いました。

僕は幸い体調は良く、英語も話せるのでメンタル保てました。

もし体調悪くて、英語話せなくて、知らない街にひとりぼっちで、食も合わなくて栄養も取れない、みたいな事を想像するだけで震えます。

【みなさんありがとう!】
「これは記録に残さねば」と毎日noteを書きましたが、結果的に読んでくださった皆さんからのコメントにどれだけ励まされたか。

noteを読んだ方からのあらゆる情報にどれだけ救われたか。

更にはnoteサポートも頂きました。
・セントラルフロリダ大学の原先生
・帯広の青木さん
・むつの山口さん

ありがとうございました!おかげさまで精神的に楽にご飯食べる事ができました!

このnoteを読んでくれた方、コメントをくれた方、サポート頂いた方、全ての皆様に心から感謝申し上げます。ありがとうございました!

【最後に】
国も開き、インバウンドはこれから盛り上がる事でしょう。

その時大切なのは「日本人が考える”日本に来たらこれ食べて!これをして!”」だけではなく、「世界から見た日本はどうなのか」という視点

POSITIVE前に巡ったアルプスの山々。
声を大にせずとも実践されているサスティナビリティ。
そして、コロナと共に歩む日常生活。

普段この中にいる人たちが日本を訪れる訳です。

この最新の感覚(マーケットイン)を少なからず体感できた事は、自身のプラスになったと思います。

みんなマスクを付けるまち。

日本政府は「外ではマスク取っていい」と言っています。

それでもマスクをする理由。
感染予防など、”自分の意思”があるならば、いいですね。

一方で、
「何となく」
「まだみんなしているから」
「マスクしないと誰かに何か言われそうだから」

そのような「他の人からどう見られるか」「同調圧力」的にマスクをしている人もいるかもしれません。

外国にはこのタイプはあまりいません。

多くの人が、ルールの上に自分自身のポリシーを持っています(自分のポリシーでマスクをしている人はいる)。

海外ではポリシーや好き嫌いがはっきりしていないと、議論しても深い関係性に繋がっていかない気がします。

日本人は海外の商談会でも結構「情報」は話すけど「自分の事」はあまり話しません。

「自分自身のポリシーを持つ」
「それを表現する」

改めて大切だと思いました。

もうひとつ。

日本は「人に迷惑をかけない」という意識が強いですよね。決して悪い事とは思いません。

一方でインドだったかな?

「あなたは人に迷惑をかけるんだから、
他の人の迷惑も受け入れなさい」

みたいな話を聞いた事があります。

人はみんなそれぞれ。
みんな違って当たり前。
気にしない気にしない
(一休さん)。

もう少しこういう感覚が広がってもいいのかな。

今回の経験を通して、自分自身考え続けて、ポリシーを軸に、大切な人たちと幸せに笑顔で暮らせるように、日々歩んでいきたいと今強く思っています。

みなさんもきっとそうでしょ?

総じてコロナは、
生きるとは何か。
誰と笑顔でいたいのか。
改めて見つめ直す時間でもありました。

そして今、新しい時代。
変わる事と変わらない事が融合する世界。
自分自身で掴み取る未来。

外の世界を見るの事は自分を磨いてくれます。
図らずも、今回僕自身がそうでした。

日々是旅日。
さあ、旅に出よう!
くれぐれもPOSITIVEにはお気を付けて!

(おしまい)

読んで頂きありがとうございます。東北にお越しの際はお気軽にご連絡ください!