見出し画像

~カタストロフと美術のちから展~

こんばんは。raizouです。
普段あまり、芸術に触れない僕が、久々に美術館に行き、
「カタストロフ美術のちから展」を見てきました。
いろいろと感じるところがあったので、ここに書いておこうと思います。

頭がぐるぐるした

まず、感想としては、「頭がぐるぐる」しました。
僕の悪い癖の一つで何か考え事をしたり、引っかかることがあると、頭の中でよくわからない無限ループに陥ることがありますw
今回の記念展でも同じような感覚になりました…
きっと何か言葉にできない、モヤモヤしたものを感じたのだと思います。
なのでその場でメモを取りながら、進んでました。

カタストロフでは、写真や絵、空間を使った芸術?が多く展示されていました。その中でも、心に残った3つの作品について書いていきます。

被災地の今の写真

一番印象に残ったのはこれ。
被災地の現在の様子が写真に記録されてる作品です。
遺体安置場として使われていた部屋の現在の様子が記録された写真です。
その写真だけを見ると、全くそういった場所だったことはわからないくらいきれいな部屋です。
そこが実は、安置場だったことを踏まえてみると、ものすごく悲しい気持ちになりました。
その場所の当時の様子は想像することでしか、蘇りません。ですが、今の様子を写真に収め、それを作品として伝える展示することにすごく意味を感じました。正直に言うと、少し怖い気持ちにもなりました。

~誕生~

この作品は一番インパクトが大きかったです。
災害を乗り越え、その上で生きていく様子が桜の木をモチーフに描かれています。震災後、美術で何ができるのか?と自問され、自然災害と文明の再生、人間の無力さを感じつつも希望を持って生きていくという想いで描かれたそうです。
桜の木の根元の方には、破壊された建物や街の様子が描かれており、細かく見れば見るほど、そういったネガティブな出来事も木を構成する一部だと感じます。そしてすべてを含めた上で、上空には綺麗なピンク色の花が咲いています。
この木が人間の社会を表しているとすれば、とても力強さを感じました。この木(人間社会)には、すごい分厚くて、濃い年輪があるのではないかと想像してしまいました。

~色を加えるペインティング(難民船)~

こちらの作品も目を引くという点でインパクトがすごかったです。
元は真っ白だった部屋の中に難民船が置かれており、その壁と難民船、いたるところに青色で文字が描かれていました。
この作品は誰でも、自分の想いを書き込める参加型になっています。
難民船というテーマを忘れるほど、たくさんの言葉が書かれていました。
「HOPE」や「FUCK」、「LOVE」、
「台湾」や「NEW YORK」など。

また「遅刻厳禁」という言葉を見て笑ってるカップルもいました。
すごく多様な空間でした。
僕は、難民船に「焦り」と「希望」みたいなことを書いた気がします。
難民船というテーマだけど、いろんな人が色んなことを書いている。
すごく多様な空間で、一つ一つに意味を見出そうとすると分からなくなるけど、全体としてみると、なんか明るい雰囲気の多様な感じを受けました。
一つのものが作品と認識されるとそこに意味が生まれるのかと感じ、「作品」のすごさを感じました。

全てを通して感じたこと

この記念展では、前半に破壊や死、過去を感じ、ダークな雰囲気を感じました。後半では創造や生、未来に対する希望を感じ、前半とは異なり、力強さを感じました。
そして、この記念展に展示されてた本のあるワードが印象的でした。

「未来に過去と今を保存する」

これらから僕が感じたことは

「破壊と創造、この相反する二つを分断して考えると、未来は何も変わらないのではないか。相反するもの同士を時間というラインに保存することで、本当の意味で創造が生まれるのではないか。」

ということです。
(めちゃぽいこと書いてるけど、すごく考えてこの言葉を書きました。)
言葉に落とすことで頭の中のグルグルが少しほどけました。
制作者は何を思って制作していたのか?何を感じてほしかったか?
はわかりませんが、僕はこう感じたので、ここに記録しておきます。

僕自身、過去を引きずる癖はあるけど、なかなかそれを受け入れることができず、後悔することしかできず、前に進めなくなる時が多々あります。
そうではなく、一つ一つ受け入れて、しっかりと前に進むことを大切にします。
悩んだときにこのnoteを自分で振り返り、今の気持ちが思い出せたら。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!
2018年ラストnoteです。
良いお年をお迎えください!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?