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ルイス・キャロル「不思議の国のアリス」。この人がゲーム作ってた事、知ってました?(4)

この記事には重要な注意点があります。必ず(1)の記事文頭に記した注意書きをお読みの上でお楽しみください。

画像ならびに、ルイス・キャロルに関する研究成果等は、主としてwikipediaの英語版から引用しています。

Charles Lutwidge Dodgson(ペンネーム:ルイス・キャロル)さんのゲーム作品2つめの紹介です。今日紹介するゲームは、たぶんnimを意識したものなのでしょう。何と言っても彼は「数学者」でもありますからね。
それにしても、ルールを読めば読むほど、クロ-ケー(ゲートボール)が異常なほどに好きだったことが伺えるのです。

クローケーといえば「当時の社交界では、たしなむべきスポーツ」って感じでした。当時のイギリス社会では、クローケーは老人会の行事じゃなかったんです。

ということは、彼って、一生懸命になってイギリス社交界に溶け込もうと努力していたことが想像されるのです。ごく普通の若者らしい、背伸び(社交界で脚光を浴びたい)している姿が目に浮かぶようです。
当時のイギリス老人が見たら、思わず「わしも若いころはそうじゃったわい。」として、ほほえましく好ましくニコニコ見つめてしまうような。
そんな、ごくフツーの若者だったのではないだろうか。と想像させるのです。

Mathematical Crockey   2 players
勝利条件:
数字を口頭で言い合いながらゲームが進む。
仮想的な「クローケーのボール」(日本人的にはゲートボールのボール)が、整数の数列の上をどんどん進んでるイメージ。
数字の10、20,30,40,50,60,70,80,90.100がそれぞれ「ゲート(門)」と呼ばれる特別な意味合いを持っている。
相手よりも早く、すべてのゲート通過をめざす競争ゲーム。
ゲームのやり方:
自分のターンでは「1~8」の範囲の整数を宣言する。
この宣言した整数ぶんだけ、仮想的なボールが、整数の列の上を進んでいくと考えながらゲームは進行する。
しかし、自由に数字を言えるわけではない。
●次の2つの「禁止行動」がある
禁止行動A
自分の前のターン(ターン数で言えば2つ前のターン)で言った数字は宣言できない。
例:すぐ前の自分のターンで「2」を宣言したなら、今回のターンは「2」は禁止。
禁止行動B
直前に相手が宣言した数字と、「9ー(その数字)」との2つは宣言できない。
例:相手が「6」を宣言したなら、6と3は、今回のターンでは宣言禁止。
●ゲート通過の合格/不合格の判定。不合格の時の罰則
さて、以上のルールだけならば、ボールは苦も無くどんどん先に進んでしまう。
しかし、10,20,30・・・のゲートでは、それぞれ毎回、ゲート通過の合格/不合格判定が行われる。
不合格の場合は、罰としてボールの位置を、小さい数字に戻されてしまう。
その詳細説明は以下の通り。

ゲート通過の合格は、(ゲート数)+3である。
あなたのボールの位置が
13,23,33,43,53,63,73,83,93,103
の時だけは、ゲート通過合格となる。
それ以外の数字(例えば11や12,14など)の場合は不合格。
不合格の時は、ゲート数よりも小さい任意の数字を選んでよい。そこに(仮想的な)ボールの位置が戻ったと考える。
●特例ルール1
10,20,30など、ゲート数にぴったりの場合は、まだ合格/不合格判定は行わない。
その次のターンで「3」が宣言出来たら合格。逆に「3」の宣言が不可能だった場合は、その時点で不合格とする。
●特例ルール2
同じゲートを連続で2回通過失敗したら、即時にゲーム終了。
異なるゲートの通過失敗がそれぞれ1回ずつで、それが合計で何回あったとしてもゲームは続行。

ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。