ラジくまる

ボドゲとパズルについて、よしなしごとをつぶやきます。ぜひボドゲファン、パズルファンの方…

ラジくまる

ボドゲとパズルについて、よしなしごとをつぶやきます。ぜひボドゲファン、パズルファンの方はお目通し願います

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    ゲームのレビューではないです。思い切り「システムを深堀」して考えます。哲学みたいな話、「ゲーム考現学」みたいな感じにするつもりです。

  • 1980年代のボドゲたち

    1980年代のアブストラクトボードゲームは、放置しているとルール発掘が不可能になります。 ラジくまるが、自分が知っている範囲で、できるだけルールを記録しておこうと考えています。 1980年代はインターネットが始まった時期です。その影響で「ネットに挙げてもらえなかった」話題が。まだたくさん取り残されているのです。

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ビジネス文書の書き方は、すべてボドゲの「ルール」から教わった(1)

今日は、ボドゲ(ボードゲーム)のルール表記法(書き方・フォーマット)に関する私の意見を書きます。 表題は意図してキャッチーにしましたが、でも、私個人の体験によるホントのことです。 まずは、私が考案した「ボドゲルール表記法」、ラジくまる式ボドゲルール表記法の一例をご覧ください(下のイメ-ジ図)。 *前日の記事「WanTuの紹介」もぜひ、ご一読ください。 この、ラジくまる式表記法の文章構造は、こうなってます。 1 名称+プレーヤー数 2 勝利条件・終了条件(なにを達成したら

    • 3Dボードゲームを、2D(紙の上)でシミュレーション(3)

      さて、昨日からの続きです。 あとちょっとだけ図形を提示したいので、お付き合いください。 手芸店とかで、あるいはインテリアショップで、こういう図形の小物入れとか、あるいは花びんを見たことはないですか?正方形と正三角形とが不思議なコラボをしている多面体です。 この立体は面の数がちょっと少なすぎですけど、点線のようにこまかく分割すれば、ゲームが成立するくらいの面数に増えます。 では最後に、個人的にラジくまるが、なんだかんだで好きな立体図形です。なぜ好きかというと、紙工作で比較

      • 3Dボードゲームを、2D(紙の上)でシミュレーション(2)

        さて、昨日からの続きです。 この記事で示す立体図のうち、「いかにも」という見た目の立体図はWikipediaから引用しました。その一方、平面展開図(正距方位図法に似ている図)は全てラジくまるによる作図です。 Nestorさんご本人は、Icosahedron(20面体)とDeltoidalhexecontahedron(20x3=60面体)との2つを描いたことですっかり満足してしまったようです。 しかし、ラジくまるは、3D立体物を「正距方位図法(みたいな感じ)」にて、展開図

        • 3Dボードゲームを、2D(紙の上)でシミュレーション(1)

          ちょっと前の話です。Nestorgames社のHomepageに、Icomega(2016)という名前で、ルールだけが公開配布された無料ゲームがありました。今は消されていますが、BGGには「超簡単なルール紹介」が今も残っています。 「超カンタンルール紹介」 交互に2個ずつ石を置く(マスの中に)。全部が埋まったら、次のように点数計算。 自分のコマが隣接しているものを「カタマリ」と考える。それぞれのカタマリの個数をメモする。 今、メモした数字を「全部をかけ合わせる(乗算する)」

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        ビジネス文書の書き方は、すべてボドゲの「ルール」から教わった(1)

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        記事

          面心立方格子をボードゲームに応用しよう(7)

          「あそびをせんとや」という名前のサイトがあります。 ここの管理人さんは、「あやとり」と「パズル」に関して、すさまじい熱量で文筆していた方なのですけど、2024年2月時点には長期間休止中になっていました。 最後のページを拝見する限り、ご本職の方がとっても忙しくなってしまって何かを書く暇がなくなってるのかなあ? それとも健康上の理由?と、心配していました。 が、なんと、PCの故障があり、復旧が大変だったとのお詫びを発信しつつ、突然に、昔とほぼ同じ熱量で復活していました。(現時

          面心立方格子をボードゲームに応用しよう(7)

          面心立方格子をボードゲームに応用しよう(6)

          IQ-Perplexの続きです。 意図的に、あえて触れずにここまで引っ張ってきたことがあります。 パズルで考えうるピース種の「総数」のことです。 例えば、有名な話として、ペントミノパズル(5個の正方形をくっつけた形状のパズルピースを使うパズル)では、全部で12種類のパズルピースがあります。そういう「ピース種類の総数」のお話です。 手始めとして、前回の記事(5)でご紹介した葉樹林さんのずれオミノの「ピース種」は全部で何種類?について考えてみます。 私が作図してお示しして

          面心立方格子をボードゲームに応用しよう(6)

          面心立方格子をボードゲームに応用しよう(5)

          IQ-Perplexの続きです。 とりあえずNestorgames社さんのPent-up類似品的ボードゲームの案が作れました。 しかし、ラジくまるはまだ、満足していません。 次は、パズルデザインのお話に変わります。 !!ご注意:これ以後は、すごいマニアックな「パズル設計の話」になります。ボードゲームのお話ではなくなります。 さて、Smartgames社作品「IQ-Perplex」での「立方体」たちの「くっつき方」はとても面白い(興味深い)空間的位置関係になっています。ご

          面心立方格子をボードゲームに応用しよう(5)

          面心立方格子をボードゲームに応用しよう(4)

          IQ-Perplexの続きです。 IQ-Perplexという名の3D的なパズルを平面化デザイン?するお話を前回はしました。 平面化したピース達をじっと見ていると、なんだかボードゲームを作りたくなってきます。 https://www.nestorgames.com/rulebooks/PENTUP_A5_JP.pdf 例えば、NestorgamesさんのPent-upやSevenのルールをそのまま使わせていただくのはどうでしょう。 Perplex-Boardgame(仮

          面心立方格子をボードゲームに応用しよう(4)

          面心立方格子をボードゲームに応用しよう(3)

          続きです。 とあるパズルの話をします。 ボドゲファンの皆さんには「パズル?じゃあ自分には関係ない。」として、切って捨てようと思った人もいるかもしれません。 でも、「新しいゲームアイデア」のネタとしてご利用いただける予感がしております。ぜひご参考にしていただければ&そのために、まずはお目通しいただかないと。と、希望する次第です。 さて、Smartgames社に「IQ-Perplex」というパズル製品があります。2023年8月に発売されました。 IQ-Perplexのパズル

          面心立方格子をボードゲームに応用しよう(3)

          面心立方格子をボードゲームに応用しよう(2)

          続きです。 Gigamic社の「Inside」は、まちがいなく(1)で紹介した「平面的」コンポーネントによってゲーム内容の再現が可能です。 もっとはっきり言ってしまえば(1)でご紹介したZenithの4種のゲーム盤のうち三角形のやつを使えば遊べますよ、という事です。 Insideは現物を持っていないため、ルールは正確には知りません。「だいたいのルール」はこんな感じだそうです。 Inside 2 players (だいたいのルール。ちゃんと取材していません) 勝利条件: 立

          面心立方格子をボードゲームに応用しよう(2)

          面心立方格子をボードゲームに応用しよう(1)

          先週の記事では、△の中心にマルを乗せ続けると、面心立方格子と同じ積み方になることをお示ししました。では、「六方最密充填」にするためには、マルの乗せ方をどう工夫すればいいのでしょう? 答えはこうです。 面心立方格子 △△△△△△△△・・・・・ 六方細密充填 △▽△▽△▽△▽・・・・・ 「マル(原子)」を上の層に積む時、常に△の中心に積み上げれば「面心立方格子」です。 六方最密充填は、△▽とを繰り返し交互に積めば作れます。 しかしそれって、2階を積むときは△の中心の上に、3

          面心立方格子をボードゲームに応用しよう(1)

          バンダイとプレイボーイとのコラボ(珍品)3号 追加情報発生!(4)

          一昨昨日から続く連作の4つめです。これで終了です。 記事の出典は「ゲームの世界 知と遊びの博物館」です。文献詳細は前々日の記事を参照ください。 Moving Problem  玉入れゲーム 2 players 勝利条件: 相手より早く相手の陣地に自分のコマを入れた人が勝ち。 準備: 初期配置は図の通り。 遊び方: 自分のターンにできることは任意の自分のコマ1つを任意の8方向に動かすこと。選択肢は2通り。 A 空きマスに向かって1マス進む。 B 直線状に密接して並んでい

          バンダイとプレイボーイとのコラボ(珍品)3号 追加情報発生!(4)

          バンダイとプレイボーイとのコラボ(珍品)3号 追加情報発生!(3)

          一昨日から続く連作の3つめです。 記事の出典は「ゲームの世界 知と遊びの博物館」です。文献詳細は前々日の記事を参照ください。 出典原本「Games of the World」は、いちおうは、Frederic V. Grunfeldが書いた、という事になっています。しかしその実態は、ゲーム史に詳しい人たち、例えば Léon Viéさん達の文筆を、本人らの許諾を得たうえで編纂して使用している。とも、書いてあります。 簡単に言えば、多人数による執筆なんだ、と考えてもらえば大丈夫で

          バンダイとプレイボーイとのコラボ(珍品)3号 追加情報発生!(3)

          バンダイとプレイボーイとのコラボ(珍品)3号 追加情報発生!(2)

          昨日の記事からの続きです。 今回の記事の出典は「ゲームの世界 知と遊びの博物館」です。文献詳細は前々日の記事を参照ください。 横道にそれますが、下の図で気になることがあります。 とにかく1600年~1800年は、ゲームを歴史書に記録しようなんて「酔狂な」人がいなかったせいで、下の図の2種類のボードが、主にどの地域で、主として何のゲームに使われていたのか、そもそもどっちが先に発明されたのか、すべてがはっきりしていません。 当時描かれたという絵画を閲覧しても、線があったり線が

          バンダイとプレイボーイとのコラボ(珍品)3号 追加情報発生!(2)

          バンダイとプレイボーイとのコラボ(珍品)3号 追加情報発生!(1)

          突然ですが、バンダイとプレイボーイとの珍品コラボ商品「ソリティア」について、重大な追加情報を書きます。 ゲームの世界 知と遊びの博物館  1978年12月20日 日本ブリタニカ フレデリック V グランフェルド編纂 清水哲夫 訳 原書: Games of the World Ballantine books, New York, September 1977. Frederic V. Grunfeld ISBN 0-345-25531-3 「私はボードゲーム

          バンダイとプレイボーイとのコラボ(珍品)3号 追加情報発生!(1)

          3D立体ボードゲームを使って「立方最密充填」を学ぶ(3)

          いよいよ最後に、3D空間におけるサイコロの配置状態をお見せしましょう。今回の話は、最高にキモチワルイですよ。 (不快ではきそう・・というのではなくって、今まで自分が大事にしてきた常識と、これから示される図とが完全に乖離している、というキミノワルサです。) まずは、化学の教科書とかで、面心立方格子ってのはこんな形状だ、なんて説明されつつ、よく載っている図をご覧ください。 図にはしっかりと「立方体」が見えますよね? 今、注目している「この立方体」の、6つの面の中心に、原子(つ

          3D立体ボードゲームを使って「立方最密充填」を学ぶ(3)