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バンダイとプレイボーイとのコラボ(珍品)1号

この時代(1980年頃)だけ、バンダイは「大人の男の子」専用ボードゲームという、たいへん珍しいジャンルの商品を販売しました。

きっと試しにやってみたのでしょう。
案の定、1回やってみただけで、このプロジェクトは終わったみたいです。

なんとなく、始まる前から結末が見えていた気がするんですけど。時期尚早というか、完全に時代のニーズから外れた企画というか。

さて、その一方で商品名の「オリジナル・チェス」というコトバ。とても気になります。
どうしてこのルール(後述)で、チェス?なのでしょうか。

チェスって、普通は「Eliminationゲーム(敵を全滅させるゲーム)」に分類されますよね?でもこのゲームの勝利条件は「ゴール到達型(Race:競走)」ですよ?
それとも、そんな深い考えはなく、なんとなくイメージで直感的に命名したのでしょうか?
謎は深まっても、1980年って大昔の話なので、調べるための取っ掛かりがありません。

でも、そういう「ナゾを感じさせる商品」って、パズルの場合は面白がられて売れる可能性があるけど、ボードゲームの分野ではそういう宣伝のしかたは売れるとは思えないなあ。

オリジナル・チェス 2 players 
1980年前後 バンダイ&プレイボーイ提携 当時の販売価格3000円
勝利条件:
自分の「Q1コマ」をゲーム盤の外周から外に出したら勝ち。
用具:
円形のゲーム盤1台

1人あたりのコマは全6個
Horse  2個
Elephant 2個
Q-1 Q-2(形状が微妙に違う) 各1個
それぞれに、Gold とSilverとの2色あり。合計12個

初期配置:

コマの初期配置。SIlverが先手。

コマの動き説明:
Horse 左回り方向は飛車(rook)の動き。円周の内外方向には1歩。
Elephant 右回り方向は飛車(rook)の動き。円周の内外方向には1歩。
Q1とQ2はタテヨコ4方向に1マス。

左から、Elephant、Hourse、Q1の動き。(Q2はQ1と同じ)
Elephantは右回りだけ可能。Hourseは左まわりだけ可能。

遊び方:
メタリックSilver色が先手。メタリックGold色は後手。
交互に、自分の色の任意のコマ1つを動かす。

コマは〇印が描かれているマスにしか入れない。
〇印のないマスは使用禁止。
このゲームでは、複数のコマは同じマスを共有できない。他のコマを飛び越せない。通過できない。
相手のコマは取れない。

重要な注意1:
円の中心部にあるコマは、円周方向に進むのは禁止。反対側にジャンプするのも禁止。動ける方向は「外方向」のみ。
重要な注意2:
Q2のプレーヤーは、自分の色のEコマ、ないしHコマを、対戦相手の「Q1」の隣のマスに入れた場合、しかもそれら2つのコマが置かれた「マス目の色が同じ」だった場合は、Q1とQ2とが変更される。
具体的には、GoldのQ1はQ2と交換され、SilverのQ2はQ1に交換される。

中心だけは、円周の外方向にしか動けない。
対戦相手のQ1の隣のマス(同じ色)に自分のEまたはHを入れたら、
自分のQ2はQ1になり、相手のQ1はQ2になる。
×印のところはQ1の隣のマスだがマスの色が異なるからダメ。

勝利条件について補足説明:
Q2のコマは、ゲーム盤最外周まで進むことは可能だが、ゲーム盤の外には出られない。ゲーム盤の外に出ても良いのはQ1のみ。

ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。