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旅は楽しんだもん勝ち

通訳ガイドのぶんちょうです。先日のお客様はフィリピン系のアメリカ人一家。

大人ばかりの3人組は、とにかく明るいグループで、日本で思いっきり楽しもうと言う気満々の50代の面々でした。

原宿は竹下通り。ここは日本の10代の子たちのパラダイス。安くて流行の服を買ったり、スイーツを楽しめる全長350メートルの通りです。

世界の人にとっても、あの日本発の可愛い文化の発信地という言わば一大観光地です。

大人にとって、この異次元の世界、竹下通りをどう楽しむかは色々。

日本の独自のカルチャーの世界を好奇心で覗き見ることで、この通りを「面白い」と評価する外国人も多いのです。

そんな人たちは、そこを歩く女の子たちのファッションを2度見して振り返り、店頭の棚に並んだ10センチのヒールの靴の写真を撮り、ここをテーマパークとして楽しんでいるかのようです。

今まで見てきたなか、そんなタイプの人たちがほとんどでした。

でも、時には「こう言うのは趣味ではない」「全く興味ない」と一蹴される場合もあります。入り口を見て、ぎゃっと言う顔をして、はいUターン! 

今回のグループは、そのどちらでもありません。その世界を傍観するのではなく、とにかく自分もその中に飛び込んで楽しんじゃえーと言うタイプでした。

阿波踊りなら、「踊らなにゃ損々」組です。

竹下通りのスイーツと言えばクレープ。ここのクレープは歴史物ですよ。何せ、私が高校生の時にはあったのですから!

それを聞いたら、早速試さねば、とばかり注文です。とにかく種類が多いから選ぶことか楽しい! いちご、バナナ、チョコレート、どの組み合わせで行く?

ニコニコ笑顔で、そのクレープを頬ばりながら、マクドナルドの看板に日本にしかないメニューを発見。早速中へ入って自分で注文し、「これアメリカにないやつ〜」と見せに来てくれる。可愛い。

コスチュームショップのハンガーにかかっている服をひとつひとつ楽しそうに見て歩き、気分はティーンエイジャー。繰り返しますが50代です。

スイーツをさんざん食べたので、もういいだろうと思って私が通り過ぎようとしたレインボーカラーの綿菓子の店。誰かが巨大な七色の綿アメを持ってお店から出てきたところを目ざとく見つけたようです。グループの1人がすぐに走って店の中に消えていきました。

それ食べると、手とか口がベタベタになるんだけどな、と内心思うガイドの心配をよそに、巨大な綿アメを持って店から出てきました。そして撮影会に。

ひとしきり終わると、みんなで色のついた砂糖、つまり繊維状のふわふわな綿を引っ張っては口にほおばります。ハハハと笑った口からのぞいた舌は真っ青。

もちろん私も。ちょっと懐かしいような甘ったるさを味わいました。こうやってワイワイみんなで食べると、綿アメは意外とおいしく感じたりするものです。自分だったら買わないモノをこうして食べ歩きするのはプチ役得です。

さて、お次はロングポテトチップです。長ーい50センチ位の棒に薄切りにして油で揚げたポテチがずらーっと100枚位、上から下まで連なってるイメージ。

初めての来日なのにさっきから食べ歩きのポイント押さえてるなあ!と私は感心。

このポテトをおじさん、おばさんが順番に手に持ち、思い思いのポーズで写真。いちいち大笑い。箸が転げても可笑しい勢いの中年組。ポテトのバトンが私にも渡されたので、負けずにポーズ。

完全にこのチームの雰囲気に呑まれてるなー私。でも楽しいの大好きだし、こんなにここを気に入ってくれるなんてホントうれしい限りです。

そして、この女子ふたり、男子ひとりのグループは私も交えて、翌日にまた東京を笑い転げて遊び倒すのでした。その話はまた別の機会に!

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