ぶんちょう1万人案内した通訳ガイド

30ヵ国以上約1万人の外国人を案内した通訳ガイド上村純子です。あまり世間に知られていな…

ぶんちょう1万人案内した通訳ガイド

30ヵ国以上約1万人の外国人を案内した通訳ガイド上村純子です。あまり世間に知られていないガイドの仕事について知ってもらえたらとNOTEを書いています。全国通訳案内士。楽英語主宰。ガイド試験対策してます。朝日カルチャーセンター講師。柴犬との旅行が好き。方向音痴が悩みのガイド。

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日本は終わってないよ。自己紹介代わりに。

通訳ガイドのぶんちょうです。 正式名称は「全国通訳案内士」です。外国から日本に来た旅行者に付き添って各地を案内する仕事をしております。 この職業はあまり知られてないようなので、ざっと書いておきますね。 ガイド期間は、数時間から数週間位まで。案内人数は、1人から数百人位までと色々です。あまり人数の多い場合はガイドが複数つきます。徒歩と公共交通機関の組み合わせや、専用車のみでの移動、団体を率いて大型バスや新幹線での移動もあります。(団体ガイドは旗を持って先導しているので、見か

    • ガイド、お客様の依頼に…

      通訳ガイドのぶんちょうです。 通訳案内士にならなかったら、行ってないだろうなと思う場所にも色々と行き、経験させていただきました。 東京生まれで、今まで東京周辺の土地を離れて住んだことがないのですが、人の集まる場所にあまり興味がないせいか、好んで出かけるのはいつも田園風景の広がる田舎でした。 ガイドになって初めて、混雑極まる観光地、渋谷、原宿、新宿、浅草、築地などにしょちゅう出向くことになりました。 秋葉原のメイドカフェ、動物のカフェも沢山行きました。うさぎ、ねこ、ハリネ

      • ソメイヨシノが終わると、遅咲きの八重桜が庭で咲いてくれるので、ベランダに椅子を引きずり出してコーヒーを飲みながら10分間のお花見。今年もきれいに咲いてくれありがとうと。1年間、放ったらかしで、咲いた時だけ喜んでごめん。

        • PERFECT DAYS をガイド目線で。

          通訳ガイドのぶんちょうです。 ガイド繁忙期前に見ておきたかった話題の映画 PERFECT DAYS 。 行ってきました。 一言で言うと、私のなかで最高の映画でした。 映画を観終わり家に帰るまで、話しかけられてもうわの空になるほど内容を反芻し、観てから何日も経つと言うのに、いまだに、ふと断片的にシーンを思い出しては、ああでもない、こうでもないと脳内会議が騒がしい。映画を観ている時間より、余韻を楽しむ時間のほうがずっと長い作品でした。 映画を観る前に何の先入観も持ちたくなか

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        • 通訳ガイドのこぼれ話
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          また年とっちゃった

          通訳ガイドのぶんちょうです。 先日3月7日、誕生日を迎えた。 誕生日は本来、その日まで生きていたことを感謝する日なのだろうが、ひとつ年を取るという重荷のせいで、複雑な気持ちになる。 これまで何回も誕生日を経験してきたが、早くも17歳ころから年を取ることに抵抗を感じていた。今では信じられないことだが。 その頃の私にとって17から18になることは、ものすごく年を取るイメージだった。なんだか楽しい日々が終わってしまうような。当時は花のセブンティーンなんて言葉もあったなあ。

          ガイドのカバンの中

          通訳ガイドのぶんちょうです。 「スマホ、財布1、財布2、式次第」これは、そそっかしい私が仕事前に声に出して持ち物チェックする品物たち。 これさえあれば何とかなる。財布が二つあるのはプライベート用の財布とツアーで使う預かり金の入った財布を分けているから。「式次第」と言うのは、本当はツアーの旅程表のことで、つまり、その日、どことどこに、どの順番でお客さんを連れていくか、その他、大事なことを書きこんだ紙のこと。卒業式などの式次第みたいなイメージから勝手に自分でそう呼んでいるだけの

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          雪が少し降った東京

          トランプと原爆とアメリカ人の女の子

          通訳ガイドのぶんちょうです。 先日、アメリカのトランプ前大統領の発言から、ある個人的な経験を思い出しました。 「広島に原爆を投下したのは、必ずしも良い行為ではなかったが、第二次世界大戦を終結させることになった。そうだろう。長崎もだ。大統領には完全な免責特権を与えなければならない」という大統領選挙の集会演説中のトランプ発言です。 彼が言いたかったことは、自身の抱える裁判で大統領の免責特権を適用されるべきでしょ、と言うことですが、引っ張りだしてきたのが、なんとトルーマン大統領

          トランプと原爆とアメリカ人の女の子

          ガイド業の閑散期に何する?

          通訳ガイドのぶんちょうです。 秋の繁忙期が終わり、今まさに閑散期に入っています。 その年にもよりますが、9月、10月、11月はガイド繁忙期で休みが全くない日が一ヶ月近く続くこともあり、精神的にも体力的にもかなりきつい時期です。 12月はクリスマス休みに日本に来る人がいるので、ほどよい頻度でガイド仕事があります。そして、1月、2月は年間を通していちばん仕事の少ない、好きなことのできる時期です。 今年は特に1月、2月の仕事が少ないので、逆に体力の維持が課題。ガイドは一日に少

          ガイド業の閑散期に何する?

          歌舞伎町ではちゃけたガイド

          通訳ガイドのぶんちょうです。 「旅は楽しんだもん勝ち」の記事に登場した、めちゃくちゃ旅の楽しみ方を知ってるゲストの話の続きです。 さて前日は竹下通りで、食べ歩きしまくりの楽しいの中年グループさんたち。本日は新宿は歌舞伎町へと繰り出しました。 暮れかかる頃の新宿は、昼間とも夜とも違う微妙な雰囲気を醸し出してくれます。 昼間の東新宿はクセが強すぎて私は苦手。また、どっぷり暮れた後の、真夜中に向かってあやしげな街に変貌して行くような夜の時間帯もまた私には溶け込めない世界です。

          歌舞伎町ではちゃけたガイド

          女性は体温が高いから寿司ネタが腐る?

          通訳ガイドのぶんちょうです。 外国人のお客様から「女性は体温が高いから寿司職人になれないって言うのは本当か?」と聞かれた。 今まで、色々な日本に関する質問を受けてきたが、この質問は初めてで、かつ衝撃的だった。 一体、どういう意味だろうか。 逆にこちらが尋ねる。 すると「体温が高いと寿司ネタの魚が腐る」と言う話を、けっこうな頻度で耳にすると言う。 日本には、女人禁制に関する昔からのしきたりが多いのは確かだ。 少し前に話題となったが、相撲で女性が土俵に上がらないことは、江戸

          女性は体温が高いから寿司ネタが腐る?

          ガイドが説明に困るもの

          通訳ガイドのぶんちょうです。 地方のツアーに出ると、ガイドもゲスト(外国人のお客様)と同宿したり近隣の別のホテルに1人で泊まったりします。 ひとりホテルで夕食を食べていて、ふと思いました。 食卓に「むかごご飯」が小さな一人用の土鍋の中に入って置いてあったのです。 むかごごはんは、私の大好物です。小指の先ほどの黒っぽい小さな粒を噛むと、柔らかくてホクホクのお芋感。これがたまらない!ごはんがすすみます。 芋っぽいけど、さつまいもやじゃがいもとは全く違う香り。昔はむかごごは

          旅は楽しんだもん勝ち

          通訳ガイドのぶんちょうです。先日のお客様はフィリピン系のアメリカ人一家。 大人ばかりの3人組は、とにかく明るいグループで、日本で思いっきり楽しもうと言う気満々の50代の面々でした。 原宿は竹下通り。ここは日本の10代の子たちのパラダイス。安くて流行の服を買ったり、スイーツを楽しめる全長350メートルの通りです。 世界の人にとっても、あの日本発の可愛い文化の発信地という言わば一大観光地です。 大人にとって、この異次元の世界、竹下通りをどう楽しむかは色々。 日本の独自の

          講座「通訳ガイドがどう日本食を世界に紹介しているか」のお知らせ

          通訳ガイドのぶんちょうです。 日本カルチャー協会さんとテアトル東京さんの映画「高野豆腐店の春」とのタイアップ講座を開催します。 映画は藤竜也さん、麻生久美子さん、中村久美さんの出演で8/18封切です。 映画の内容に直接の関係はありませんが、「通訳ガイドが日本食をどう世界に紹介しているか」と言うお話を1時間半させていただきます。 日本食がなぜ世界でこんなに人気なのか。なぜ、みんなが美味しいと思うのか。その裏側のお話もしていきます。 今回は特別に半額の価格でのオンライン

          講座「通訳ガイドがどう日本食を世界に紹介しているか」のお知らせ

          のんびりツアー願望

          通訳ガイドのぶんちょうです。 先日の観光客はブラジルからでした。 朝の待ち合わせはホテルのロビー。 約束の時間に近づくと、そろそろ現れるはずのお客様を迎えるべく、ロビーでキョロキョロと辺りを見回します。 今日は6人家族のはずだから見逃すことはまずない。むしろ目立つはず。でもいない…。 ガイドが不安になるのは、約束の時間になってもお客様が現れない時です。 ひょっとしてホテルが違っていないか、日にちが違っていないか、時間が違っていないか。 今までに飛行機の遅れで、大幅に

          通訳ガイド 中山道、鳥居峠を歩く

          通訳ガイドのぶんちょうです。 鳥居峠はかつて中山道で1番の難所と言われた場所。中山道の藪原宿と奈良井宿をつなぐ山道です。ゆっくり歩いて2時間強のハイキングコースです。 今回のルートは私にとって初めてのコース。しかも調べた限り、なかなか手強い山道であるらしい。まずはコースの下見、そして日をあらためて本番と2回の峠越えをしました。 スタートは中山道の薮原宿近くの薮原駅。ここから鳥居峠を越えて奈良井宿に出ます。 1回目は5月の爽やかな気候とお天気に恵まれ、ハイキング日和りです

          通訳ガイド 中山道、鳥居峠を歩く