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【成長の邪魔】自分に厳しい”べき”思考で疲れている人へ。

自分のなりたい姿や願望がはっきり見えている人は、
多少の壁にぶち当たっても
なかなか深い谷に落ちても
エネルギーを失わずにいられるものです。

誰が何と言おうと
「達成するのである」と
自分で決めて、明確なゴールを思い描けている人です。

でも、こういう人は実は100人中1人か2人しかいないと
言われています。

大抵の人は、
目標がちょっとぼんやりしていたり、フワッとしていたりで、
アツアツの気持ちを持って明確にできるところまで行っていません。

でも、毎日、来る日も来る日も、
学校や、会社、その他の場所で、一生懸命に頑張っているのです。

この大半の人の中には、ときどき
苦しくなる人がいます。

ここが自分のいる場所なのか?
この仕事は自分に向いてないのではないか?
そもそも何がしたかったか分からない!

などと思ったときは、
自覚症状があるなしに関わらず、
多分、心が苦しくなっているときです。

こんな自分に気づいたら
1つセルフチェックして欲しいことがあります。

それは。

「こうあるべき」と思っていることが、
多くなりすぎてないかどうか。

「こうあるべき」と思っている姿は、誰の意見か?

本当に自分の内面から湧いているありたい姿なのか
ということです。


新しい世界に飛び込んだときに起きやすい

知らない世界に飛び込んだり、
初めてのことに挑戦したりするとき、
最初は右も左もわかりませんよね。

そんなとき、
周囲の人に対して、大きな劣等感を感じたり、
早く追いつこうと焦りすぎたりすると、
人から「あるべき姿に適合」と思われる自分になろうとする気持ちが、
強く発動してしまいまうのです。

これは悪いことではないのですが、
自分の目から見て「適合」する自分を見失うことに陥ると危険性があります。

「周囲の人から『あるべき姿に適合』と思われること」が本当に自分にとってもhappyなのでしょうか?

誰に「あるべき姿でOK」と思われたら幸福なんでしょう?
何人の人からそう言われたらhappyかな?
世界中の人に「あるべき姿だ」と称賛されている人なんて
いるのでしょうか?

見る人が変われば評価も変わる。
誰の「べき」に合わせて生きていくつもり?と
自分に聞いてみて欲しいと思います。

周囲の人から認められたい!

実は、これは人としての本能的な欲求です。

自分を唯一無二の存在として大切に扱ってほしい。
自分の話を意義深いものとして真剣に聞いてほしい。
自分が行うことが、誰かにとって大きな価値を持つものでありたい。

本能なので、誰にでもある感情、願いです。

でも「あるべき姿になってるよ」と思われることを
自分の生きる目的にしてしまうと、
自分の人生のハンドルを自分で動かせなくなってしまいます。

辛いとき、行き詰まる時、
楽しくないときは
もしかしたら、人から素晴らしいと思われたい気持ちが大きくなりすぎて、
自分の気持ちを無視してしまっているとき
かもしれません。

自分で自分にかける言葉に、「べき」が増えていませんか。
「べき」はたいてい人が決めたもので、自分が決めたものではありません。

母親だから、●●するべき
新入社員だから、●●でいるべき
管理職になったから、●●であるべき
還暦なんだから、●●なべきでしょう

世の中にはさまざまな「べき」が存在します。

でも、その全ての「べき」に合わせることなんてありません。
それに全部の「べき」を為せる人なんて、いるのでしょうか?

真面目ながんばり屋さん、
常に現在に満足せずどんどん先を目指すことで
成長実感や成功体験をしてきた人ほど、
大人になってから、初めて
うまく行かない「べき」との戦いにぶつかります。

小さい頃に
どうしても逆上がりができない
どうしても九九が覚えられない
どうしても漢字テストで合格できない
など、

「べき」とされているけど自分にはできない、やりたくない、
どうしても拒絶したくなる「べき」に出会ったことのある人は、
「べき」との向き合い方に
自分のスタイルを持っていることが多いです。

一方で、少しの努力をすれば、
先生や親が求める「べき」を突破できてきてしまった人は、
大人になって、初めて着こなせない「べき」と出会うことになるのです。

こんなときは、、、

ぜひ、自分に一度、優しい目を向けてあげて欲しいと思います。

逆上がりができなくても、立派に社会に貢献できる大人になった人は大勢います。体育の時間に、「できない」最後の1人だったときは、この世の終わりのように感じた人もいるかもしれませんが、「べき」は、場所や時間が変わると、大したことではないと思えたりするものです。

だから、「べき」に自分をはめようと頑張って
疲れてしまう前に、

これまで、全力で疾走してきた自分を褒めてあげつつ、
人生初のうまく行かない「べき」があったね〜(笑)

と思ってください。

そして
本当にどうしても「べき」の通りじゃなくちゃダメかな?
と自分と対話をしてみてください。

1人ではどうにもよく分からなかったら、

ちょっとそのまま放置して休憩するもよし。
友だちに聞いてもらうのもよし。
身近な仲間に泣きついて「助けてー」と言ってみるのもよし。

です。

「正解はまあ、1つじゃないし」と思ってみてください。

これは、自己成長を放棄することではありません。
負けて逃げることでもありません。

自分がこれまでにない考え方やものの見方を手に入れる
チャンスかもしれないのです。

少し視点を変えて、周囲の人の目になりきって事態を眺めたら
何か発見があるかもしれない。

視座をあげて、組織全体を見渡せる場所から俯瞰して
自分の仕事を見ると、違って見えるかもしれない。

また時間軸を広げて、1年前の自分が今の自分を見たらどう思うだろう?
10年後の自分が今を振り返ったら、どう感じるだろう?と考えたら、大したことじゃなく見えてくるかもしれない。

今まで持っている自分の手持ちのカードで対応できないから
行き詰まるのです。苦しいのです。

だから、ちがう言い方をすると、
成長のチャンスに巡り合ったとも言えるのです。

自分に「べき」を押し付けないで。
焦って良いことは一つもありません。

「お、来たね〜、ついにわたしにも壁がきた!」
くらいにドンと構えて、
まずは「べき」の鎖を解いて、元気を取り戻しましょう。

避けても、逃げても、
少しアレンジしても、
回答は自分流で出せたらいいなあと心から思います。



なかなかの男性社会で30年働いてきたテレビマンが、コーチングやカウンセリングで「自分らしく生きる」を支援中。限定少数しか出来ませんが小学生からシニアまで。