【感想記録】初めてのエーステ(Autumn2023)


初めてエーステ行ってきた!
めっっっちゃ楽しかった!

A3については、勧められることは多くて3回くらいアプリ入れたことがあるけど、春組のストーリーとキャラにあまりうまく向き合えなくて毎度2~3日で辞めてた。
2.5次元舞台(とくくるのはあまり好きではないが)については、まほステとプリキュアだけ行ったことがある。あとは映像でちらほら。

なので予備知識としては劇団を再起させるために劇団員を集める必要がある、ユーザーはそこの監督ポジション、まほで知っている中村太郎と新正俊が兄弟役で出る、本確でよく話題になる、2.5界隈の中で人気を維持しているネルケの舞台、ぐらいの認識。
舞台が好きなので、エーステも機会があれば行きたいとは常々思っていた。


過去作品の履修

今回たまたま知り合いに誘っていただき、せっかく観に行くならと過去作品も見せていただいた。
秋組の莇が加入するお話なんだけど…(おそらく去年の作品?)

えっA3ってこんなにストーリー(というかキャラの設定)面白かったの!?!!?舞台脚本の構成わかりやすくて初心者に優しいの!?!?!?
なんでアプリ読むの諦めちゃったんだっけ?と自分が不思議になって、現地行くのがとっても楽しみになった。
現地観劇の感想がメインなので割愛するけど、各キャラクターの家出経験を軸に、キャラクターと演劇についての結びつきや核心的な部分について触れてくれて、各々のキャラの差別化もチームとしてのまとまり(共通点)もわかりやすくて、「秋組っていいな」って思える作品だった。
共通の軸があるから比較して頭で整理しながらついていけるし、「だからここはペアなのか」とかキャラ同士の繋がりも納得もできる。始めて観たのがこれで良かった。

いざ初めての現地

青年館ホールに初めて来たので会場の雰囲気があまりにもライブでびっくりした。笑
というか、「客降りがやばい座席」(2F列でした)「全員来る」「ファンサでハートしてもらえたりする」って説明を受けていて、ライブなんやな!了解!ってテンションで行った。
結構ざわざわしてるかつ無機質な会場だった。銀劇のテーマパーク感とはまた違って、ライブらしい非日常感で新鮮。一番最近見に行った舞台が午後の曳航(オペラ)とルームメイトと謎解きをだったので、痛バとかキャラモチーフの服装(多分)とかも新鮮で、みんな今日を楽しみに来ているんだなーって思った。

一幕

今回の一幕は七尾太一が主演のコメディ作品を行うお話。
主演をやるにあたり、過去に所属していた劇団時代に0番(舞台のセンター)に立つ資格がない、影の薄い役者だと言われていたことが原因でなかなか自信が持てない。
しかし仲間のおかげで自分の役割を再認識して、初めての主演公演を成功させる。

結論、七尾太一が好きになっちゃった!!!!!!!!嘘、まだ好きじゃない!!!!!!!!!好きになりそう!!!!!!!怖!!!!!!!

太一が掃除用具を舞台の端に投げるところで、掃除用具に対する扱いは自分が自分に対して下している評価を表しているように見えてきつかった。

自分に自信がないからちゃんと努力で補おうとするが、自分を客観視できずゴールも見えないまま突き進んでしまうため終わりがなくなる感じ、人間らしくて共感できる。
客観視できていないからこそ、秋組のみんなや講師が太一の実力や性格を理解してあげていて良い方向に進むのが単純ではあるものの綺麗で見ていて気持ちよかったし、私も太一に0番に立つ価値のある役者さんだよ!!って伝えたくなった。
Xにも書いたけけど、劇中劇後のカテコの「ありがとうございました!!!」は毎公演あのテンションでやってくれるの?すごすぎる。
私にはこれが饅頭拳の初日で、初めて七尾太一が0番に立てた日の「ありがとうございました」にしか聞こえなかったからこの日が初日かと思った。全然凱旋公演(地方も終わって帰ってきたらしい)だった。嘘ー!?

太一以外の面で言うと、
こんなにアドリブ多いとは聞いてない笑
もはや元の脚本がどんなだったのか想像もつかないレベルに一生ジブリネタが披露されて莇がずっとつっこんでた。
客席がずっと笑っているのも楽しかった。
生の舞台で客の存在を無かった事にする必要は全く無いと思っている宗派の人間なので、客席のあの空気があるからこその舞台でのネタ祭りができあがるとも思う。
お客様も演者のみなさんも本当に楽しんでいるんだろうなって感じられて、最初にも少し触れた通り、非日常感とお客さんの「ここにきたら絶対楽しませてもらえる」と期待だけして来ているような空間が幸せだなあと思った。
で、左京さんのキャラがわからなくなった。おもしろおじさん?

二幕

十座主演のダークヒーローもののお話。
性格や見た目から、ヒーローには向かないと言われる十座だが、自分の役幅を広げたいという思いからヒーロー役を熱望する。が、自分にしかできない役柄を見つけていき、公演を成功させる。

要約ざっくりすぎてすみません。
こちらも面白かった。
役者としてどんな特性があって、どんな性格なのか、どんな演技をするのか、がすごくわかりやすくて、キャラについていきやすかった。
中でも万里と十座が対極的なキャラであることが何度も描写されるので、お互いにとって重要なキャラなんだろうな。
十座がヒーローをやりたい、というのに対して、万里が反論する際に、ちゃんと論理的というか、感情で似合わねえよって言うんじゃなくて客を喜ばせるためには無理した役じゃなくて自分にあったものをやれ、と言っていたのが印象的だった。
A3に変な偏見を持っていたわけではないけど、ちゃんと納得感のある口論やるんだ…って思った。
たまに物語を進めるために「いや現実ではそんな馬鹿みたいな展開にはならんやろ」ってつっこみたくなる作品もあると思うから、
ちゃんと劇団の仲間で、各々が自分の意見を持って、公演を仕事として成功させようとしている、みたいなところで作品への信頼が増した。

作品とは離れた感想だけど、水江健太ドローンカメラへの目線うますぎてアイドルやん。
あと、生の人間を見るために舞台に行っているつもりだったから背景の映像をギャンギャンに使ってるのも後から気付いたし、これもライブっぽいと思った。
ドローンカメラももちろん初めて見た。おもしろ。
というか曲中とか背景ずっとMVみたいなの流れてた?
会場広いからこそ良い意味でのこういう舞台らしくない演出もするんだなあと思った。

レヴュー

本当に秋組全員きた!
太郎以外ほとんど知らない方だったし、太郎も十座にしか見えていなかったのでマジで知らない人たちで、素直に沸いた。
相手が私のことを全く知らない状況でファンサもらうところで、そこに意味はないし別にどうでも良くない?贔屓にしてる人にお礼の気持ちでレスされることにしか価値なくない?とか思っていた過去の自分が馬鹿馬鹿しくなるくらい初見のファンサ超楽しい。

というか、レスがどうこうよりも七尾太一を呼べたのが嬉しかった。おしゃべりとかはできないけど、「あなたの主演を見られて最高だったよー!求めてる人がここにいるよー!」って気持ちで「太一!」って呼べたのが嬉しかった。
振り返ってくれたから片手ハートしてたら一緒にハート作ってくれて首こてんってして目がなくなる笑顔してくれたの忘れられない。
家帰ってすぐアプリ入れた。ちょろい。
莇は動物園の餌やりみたいに紙吹雪ばら撒きながら歩いて行って、十座は手すりに手置いたりすごいゆっくりしながら一人一人おじぎしつつ紙吹雪手渡ししてくれた。笑
万里が来たら十座とすれ違う瞬間に喧嘩し始めて本当にさすがだった。笑 初見でも関係性もう十分わかったと思う。

こんなに素直に楽しめたのは、役者本人が全く透けていないと感じたからだろうな。
客降りかつお客さんにフリーで絡む時間がある舞台って初めてで、2.5になると結構キャラよりも役者のファンの方が強い(というか客降りが確定したなら役者のファンが通路を独占すると思ってた)と思うのに、「自分のファンを見つけた役者」って見えなくて(気付いていないだけだとも思うけど)
さっきまで舞台公演やっていたキャラたちがディズニーでグリーティングしに来てくれてる〜くらいの気持ちだった。

総括

観に行くまではなんでこんなに人気なんだろう?と思っていたけど、新規の入りやすさと既存への楽しませ方の上手さなのかなと思った。
既に記載していることと重複するが、本当にキャラがわかりやすい。
これを見てすぐに役者を知りたいってなるよりも私の場合はゲームでキャラについてもっと知りたいと思った。輪郭がよくわからないままだとその後のアクションに繋がらないけど、しっかり伝わるからこそもっと知りたい!って思える。
逆にゲーム始めてみて、いろいろと読み漁った結果、「このシナリオ舞台で見たい!!」にもなってとりあえず次のエーステもいきたい。
役者よりも作品のファンになる。
チケット取りやすいのも本当に新規にやさしい。

そしてこのネタ祭りは演者同士の信頼もお客様への信頼もあって成り立っているなと思い、既存客はこの空気を何度だって味わいたいよね、って想像できた。
毎回何してくれるんだろうって素直にドキドキしながら待てる公演なんだろうな〜幸せそうだな〜〜
ガッツというよりも、本当に楽しんで何回か行く中間層が多そうでいいなあって思った。

私は小難しいことを考えて迷宮入りするのが好きなタイプだけど、エーステではとにかく楽しかった!!という気持ちになれて、(多分物語の課題と解決が向こう側で完結していて、自分自身とはあまり結びつかないから引きずるものがない)お祭りみたいな感覚だった。
楽しかったからまたちょっとだけおじゃましたいな。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?