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喧嘩番長の演技がキラリと光る!!『スナイパー』

銃社会の国アメリカ、その闇を漢ウェズリーが暴く!と言えばなかなか面白そうな映画に聞こえるが、実はあまり面白くない映画『スナイパー』(2002)を紹介する。

大手レビューサイトでは非常に評価が低いけど、テレビ放送版を録画してBDディスクにダビングするくらいには好きです

大手銃器メーカーの社長夫人リバティは絶賛浮気中。この日も浮気相手の舞台を観に行こうとしていた。すると突然ウェズリーから電話が! そして自分の胸を見るとスナイパーの照準が! ウェズリーの狙いは一体何なのか?!

実はとある事情で銃社会に恨みを持っていたウェズリー。銃器メーカーと政治家とのドロドロ関係などを暴こうとするが、残念なことにウェズリーがアクションを披露することはなく、頭脳戦を仕掛けてくる。なので威嚇射撃ばかりするウェズリーを見るとついつい「ウェズリー、早く撃て!そいつを!」と言いたくなってしまう。

ラストにちょこっと意外な展開があるくらいなので、この映画のクライマックスは、リバティが警察に気づいてもらうために服を脱ぐところだと思ってる。

このあと脱ぎます

このように、話の展開に関しては肯定し難い気持ちが大きいが、この映画で一つだけ全肯定できる要素がある。それはウェズリースナイプスの演技だ!!

もし、他の俳優がこの役をやっていたらどうなっていただろうか? おそらく、急に泣いたり叫んだりする(私の嫌いなタイプ)演技になっていただろう。

だがウェズリーは一味違う。最初から最後まで同じ部屋でゴニョゴニョとセリフを垂れ流し、感情的な部分を見せない。観客目線で見て何がしたいのかまったく分からない。
これこそ私が望んでいた演技である。

心に闇を抱えている男を上手く演じきったウェズリー。何故彼にアカデミー賞主演男優賞を与えなかったのか。選考委員会の基準を見直すべきではないかと思った。

ちなみに本作公開年度のアカデミー賞主演男優賞は『ビューティフルマインド』のラッセル・クロウ。私はその映画を観たことがないが、本当にウェズリーより凄かったのか?!

面白いサスペンスを観たい人にはオススメしづらいが、ウェズリーのアカデミー賞級演技を観たい人にはとてもオススメしたい本作。
ただ、前述したように話自体は決して面白くないなので、「この映画を観るんだ!」と意気込まず、何もすることが無い時に観ましょう。

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