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好きなものをつくる人に、己がつくったものを「好き」と言われる事、評価される事。【一乗寺のラーメン店・亜喜英さん】

ラーメンに携わるようになって、そこそこ長い年月が経ちますが、
「一番好きなラーメン屋は?」と問われると、迷うことなく

「 亜 喜 英 」


と答えます。
世の中に、美味しい或いは素敵なラーメン店は多数ありますが、
上記の問いに対して、他の選択肢はあり得ません。

「亜喜英」は、京都市左京区一乗寺にある、ラーメン激戦区で17年以上営業している、休業期間以外は常に大人気を博して来た、有名なラーメン屋さんです。
かつては、今でも人気のドロドロ系のラーメン、壮大なスケールの白ご飯に加え、巨大で美味な唐揚げ、豚バラ焼肉のセットが大人気で、(今現在も行列していますが)大行列が絶えないお店でした。

実直で、飾り立てることが無く、多くを語らない大将ですので、外野の私が長々と亜喜英の歴史やアピールポイントをどうこう語るのは、筋違いかと存じます。
が、敢えて、お店の魅力を一行でまとめるならば、
大将の卓越した技術から生み出される味と、奥様の最上級の接遇が心地よいお店です。



そんな素晴らしいお店のご夫婦が先日、当店にお越しになりました。
ご飲食後、味などに対して、お褒めの言葉を頂いたのですが、
正直なところ「社交辞令だろう」と思っていました。

ところが数日後、来店されたお客様から、
「これ、お宅の店の事とちゃうの?」
とお声がけ頂き、ある呟きが表示されたスマートフォンの画面を見せて頂きました。
それも複数回です。

画面の中にあったのは「亜喜英【昼・夜】営業情報」のX(旧Twitter)アカウント

以降の画像は全て「亜喜英」さんに使用許可を頂戴しています
※営業情報専用アカウントのため、現在下記ポストはいずれも削除済です

【2つ目のポストまでは、実際に直接お言葉を頂きました。ただ、3つ目のポストに正直背筋が凍ったのは確かです。私と亜喜英さんでは技術的・精神的にレベルが違いすぎて、また接遇面も雲泥の差がございます。
気合を入れ直していただくなど、恐れ多いこと、この上ありません。】


お客様のご指摘通り、恐らく当店の事かと感じましたが、なにせ店名が明記されていなかった為、もし違ったらどうしよう、という思いもありました。

そして数日後。

朝起きると、仕事で使うipadに、
「X:通知:70件」
「 instagram:通知:20件」
「X:通知:10件」
などのお知らせが多数表示され、見たことが無いほど、通知アイコンが縦長に連なっておりました。

「まさか、何か炎上してるのか?」と思い、ロクに通知の詳細も確認できず、
ビクビクしながらその日の営業を始めたところ、多数のお客様がお越しになりました。
その際、またもご来店のお客様(複数)が見せて下さったツイート。

【結果的に亜喜英さんにご迷惑をおかけする形となり、申し訳ございません。】


たいへん驚きました。

※大量の通知ですが、亜喜英さんが当店のアカウントを書いて下さったことに伴う、フォロー通知でした。

過去の人生、打ち込んで来たほぼ全ての事が「下手の横好き」であったと自覚しています。
それは、ラーメンに関しても同様であると分析しています。

もちろん看板を掲げた以上、経歴や過去に関わらず、その瞬間から否応なしに「プロフェッショナル」でございますので、これまで自信の無いものをお出ししたことはございません。

しかし、以前から尊敬しているお店から、こんなお言葉を頂けるとは・・・
本当に、何事もやってみないと分からない、何処でどなたが評価して下さるかは分からない、と実感致しました。

開業2か月の新米ではありますが、改めて初心に帰り、味わいと接遇面のパワーアップを図らねばと、心を新たにいたしました。

亜喜英さん、そして亜喜英さんのポストをご覧になって来店いただいた皆様、誠にありがとうございます。


今現在も、亜喜英さんの投稿をキッカケに来店される方も多いため、ご期待に副えるよう、精いっぱい励んでまいります。

何卒今後ともよろしくお願い申し上げます。

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