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いまはまだない仕事にやがてつく人たちの教室03

滑川市で起業セミナーに参加。自分が共催しているオーガニックマーケットがあった11月12日(日)の前々日11月10日(金)に開催され、書くのが遅くなってしまったけれど、素晴らしい内容だったので、書く!!

開催案内は下記の通り。
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11/10いまはまだない仕事にやがてつく人たちの教室
内容:滑川市でお店をしたい!滑川市を盛り上げたい!そんな思いを抱く皆さんの後押しをするレクチャー第3回目を開催します。初めての受講も大歓迎です。
日時:11月10日(金)18:30~21:00(開場18:00)
ところ:メリカ1階フリースペース
講師:蒲田商店 土田由里さん
ナビゲーター:スターパイロッツ代表三浦丈典さん
料金:1,000円(ドリンク、軽食代)
対象:滑川市でお店をしたい方や滑川市を盛り上げたい方
定員:30人程度 ※要事前申込
申込み:11月8日(水)までに電話または、本紙QRコードから申し込み

問合せ:企画政策課
【電話】475-2119
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私は第2回目に引続きの参加。
第2回目、神回でしたが、第3回目も素晴らしかった!(どっちもひっそりほろりときた…最近情緒不安定なせいもある)

今回は兵庫県姫路駅西地区で60年続く荒物店「蒲田商店」を引き継いだ、1級建築士の土田由里さんからお話を伺った。
リノベーションスクールに参加したことで、「変えずに変える」をコンセプトに事業継承した由里さん。
事業継承は、メリットしかない!と発表されていた。

元主のメリット
・在庫処分ほぼ不要
・お客さんに迷惑をかけない
・家賃収入になる

新主のメリット
・最初に大量の仕入れが不要
・最初から常連がいる
・周りのお店が最初から市場の一員として接してくれる(自身よりも長くお店のことを知っているので、お店に愛着がある店主が多い)※元主が一緒にあいさつ回りをしてくれた

なるほど確かに最初にお店をはじめる時に大きなハードルとなる仕入れの部分がクリアされ、常連さんがいて、地域とも関係性が築きやすいってすごいな、と話を聞いていて納得。
2021年12月30日に元主はお店をCloseされ、新しいお店は2022年1月5日にOpen。お正月休みをぬかしたら、実質2日でリオープンされたって、事業継承ならではだ。

コンセプトの「変えずに変える」部分は以下4つ。
・商品は変えずにディスプレイを変える(袋にかぶったままだった商品を陳列し直した)
・写真だけはとことんこだわる
・プライスカードを作り直してプリント出力する
・商品は一気に変えずに少しずつ変える

2022年4月に第1期改修工事を行われ、使えなかった2階を天井を白く塗って照明をつけ、ギャラリーとして使えるように。
この時点で在庫は元8:新2だったとのこと。

2023年2月に第2期改修工事で、ドアの取り付け。(在庫は元1:新9)
ドアなしで1年1カ月過ごすが、ドアがないと…
・寒い
・セキュリティ面が不安
・什器の錆で商品に傷
といった3つのデメリットがあり、お子さんが小学生になる前にドアの取り付けを。
ドアがなかったことで周りのお店やお客さんとの距離感が近かった良い面もあるので、ドアをつけるのに奥行きを出し、軒先は広めにとられ他の人やイベントで使いやすいよう工夫も。(チャイ屋さんとのコラボや、後述する朝市での出店にも便利場所になっている)

事業継承によって、初期費用がかなり少なくて済み(高い買い物はレジくらいで10万いかなかった)、試しながら変えたり変えなかったりできるってすごい!

継承がきっかけで、自然とまちと人に関わるように。
由里さんが事業継承した蒲田商店があるまちは、創業60年~70年のお店が多く、裏路地で古い自転車で行きかう人もいて、表にドアがなく軒先に商品がはみ出ていてお店同士の繋がりが濃厚で、境界線が曖昧な地域。朝2時~3時にオープンするお店は昼には閉店し、水曜日は皆休業日でシャッター街になるという独自の時間軸が流れている。

最初は正直ちょっと怖かったけれど、まちがだいすきになった由里さんは店主と話しかけないと買い物できない抵抗感をなくすため、日常のイベント化を企て月1回軒先朝市を開催することを決意。
確かにスーパーってそんなお店の人に話しかけないよなとはっと気づきが。

朝市は徐々に盛り上がっていき、今は大学生が手伝ってくれたり、新規出店のお店も出てきたり、子どもがおつかいするイベントがあったりと、広がりを見せている。
今後はもっとまちのプレーヤーたちが自主的に動いていってくれるような市になっていくんだろうな、とお話を聞いていて想像が膨んだ。

お話を聞いていて、すごい方だなと思ったが、本人曰く何度もキャリアを転換し、全然順風満帆でなかったからこそ、いろんなキャリアが今の仕事の糧になっているとのこと。
年齢と出来事メモしたが、ここで書くのはなんだか野暮な気がするので省力する。
皆さんも機会があれば由里さんのお話是非聞いてみて!

由里さんは「働いて生活すること、子育てすること」どれもあきらめたくない欲張りなんだ!と自身のことを話されていた。
私も働きつづけたいと思っているので、この言葉がずしんときた。
そう、働きたい人は、働けばいいのだ!
働きたくても働けない環境にいる人もいるのは知っているので、それは行政としてもだし、民間としても手助けできるのではないかと今から模索する。

まちは「女性であること」「小さな子どもがいること」がアドバンテージになると話されていたが、その通りだと思う。子育てしたい女性、是非まちへ!ウェルカムです!

いまはまだない仕事にやがてつく人たち03は働きたい場、居心地のいい空間、住みたいまちを事業継承によって自分が主体的に動き、自分の人生を生きている素敵な女性の話だった。
姫路駅西地区の駅近くというのもあって、旧市の空き家は居酒屋になったり、周りにマンションが建ちはじめたりと、ある程度の規模の都市ならではの悩みもある模様。(上市町だと廃退して終わっていきそう)

「動かないと、変わらない。やってみないと、始まらない。」
自分たちのまちを自分たちでつくっていくことに共感するお店が増加し、少しずつまちが変化してきているのを感じている由里さん。今後は周りのお店の事業継承も少しずつ…という思いをお話された。

さて、いい話だったーで終わらせないために、これから自分は何をしようかな?
少しずつ今、自分のやりたいことが分かってきたので、周りの状況を整理したら、動いていくぞっ!わくわく。
熱い場とお話をありがとうございました。感謝は行動に、だな。

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