星のクラフト 4章(全体つなぎ・肉付け)最後尾にあらすじ掲載
第四章
21次元地球は、誰もが思った以上に理想的な地球だった。これまでに見た自然以上に自然らしさを保った森や湖、小川、鳥や虫といった生き物たち。
到着してから一週間経っても、司令長官からは仕事始めの召集がかからないので、ランとナツは毎日のようにホテル周辺の自然を散歩した。
「これが21次元と言えるのか。むしろ、古代に存在した理想的な地球じゃないか」
ナツは手を伸ばして樹木の枝に触れている。光を拾った葉が煌めき、二人の眼を眩しくさせた。
「見た目は野性的だが、決して人間