見出し画像

前略草々 セパレーテーション 5

 セパレーテーション経済を実現するために、現実的な方法として何があるか。もちろん、UNIQLOや牛丼屋などの安くていいものを創る企業を増やしていくことがひとつある。
 次に、ベーシックインカム制の導入。ベーシックインカム制の導入を提案されている人として、苫米地英人さんと松田学さんがいる。その方法論は各論客のサイトで確認して頂きたいと思うが、この方々の案を考慮した上で、私なりの意見を組み立ててみた。箇条書きにしておこうと思う。
 ⓵ ベーシックインカムはマイナポイントで配布する。
 ⓶ ベーシックインカムのマイナポイントで使えるものは限定する。
 ③ ベーシックインカムは赤ん坊から高齢者まで、マイナカードを持つ全ての人に配布する。
 ④ 年金や生活保護の一部をこれで支払う。
 ⑤ ベーシックインカムは月単位の配布とし、使いきれなかった分は返納する。
 ⑥ 本人しか使えない。乳幼児、未成年者は保護者が代行する。

 ひとつずつ解説しよう。
 ⓵はこれによってマイナカード申請が加速度的に進む。マイナカードがなければ貰えないからだ。
 ⓶は水道、電気、通信、住居、交通費、ガソリン代等のうちの必要経費の最低限度額に限定する。というのは、いくらでも使えるからと言って電気の無駄遣いをされても困るし、何にでも使えて換金できるようにすると、そもそも豊かな人が贅沢品や高額セミナーなどに支払った後、業者が換金するといったトリックを使った現金化を可能にしてしまうからだ。可能とした項目内を融通すると、たとえば、あまり通信費を使わない人は電車に乗って旅をする楽しみに使ってもいいし、その逆も可能ということで、貯蓄するよりは使ってもらう方がよい。
 ③は少子化対策のひとつでもある。赤ん坊は基礎的な光熱費以外に、ミルク代、紙おむつ代、義務教育費(給食代、制服代、原材料費、施設代等)等をベーシックインカムのマイナポイントで自分で支払うので親の負担がなくなる。親孝行しろと脅される心配もなくなるし、生まれたら、その分、家計の中の光熱費を赤ん坊にも負担してもらえるので親としても楽になる。また、若者は万が一の時に生活保護申請をしなくてもベーシックインカムのマイナポイントによる保証が得られるので独立したり起業したりすることを恐れなくなる。地方移住を決断する原動力にもなるだろう。複数で住むことのメリットも数値化できる(光熱費などをポイント内で分担できるから)。彼ら若者が都心で現在就職したがるのはベーシックインカムを求めているからで、基礎があれば企業や地方移住など様々なことにチャレンジするだろう。地方に若者が増えればネット環境などのインフラ整備にも意欲的になれる。高齢者は年金の一部がポイントになることは不安かもしれないが、多く稼いだら減額の処置を止めるなどのメリットを与えるとよい。
 ④⑤年金や生活保護の一部をこれに充てることで、申請が遅れた場合にも自動的に直ちにポイントが振り込まれるので余裕を持った対応ができるし(援助の迅速化)、使わない分まで支給されることがない(過剰支払いの防止)。もちろん、災害時にも有効。
 ⑥本人だけが使えるようにするのは、悪用防止。

 財源をどうするかは、ひとつは少子化で不要となって削減されつつあるもの(学校に分配していたものや、教師に支払っていた賃金等)があれば、それを流用する。実際に学校そのものが閉じられていけば、その閉じた学校一つ分の光熱費、水道代、人件費などがなくなるのは事実。

 以上となります。

草々

追記:ベーシックインカムを実施した場合には、理論として、増税しなければならないそうだ。平等な増税としては、消費税増税がある。そもそも経済圏Aと経済圏Bでは消費する額が異なるので(単価設定が異なるので)、同じ率の消費税が掛けられたとしても、Bが損することはない。

(米田素子)
 
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?