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西明寺の石仏

 益子の西明寺は、真言宗の古刹で、天平9年(737)行基によって開山されたと伝えられる。文化財に指定された仏像も多数ある。しかし、若い頃から度々訪れている僕にとって、最も親しいのは、まず、お寺を訪れて迎えてくれる参道登り口の三体の石仏である。


 一番目は、男女のカップル像。いかにも幸せそうにニコニコしている。新婚夫婦のようだ。次は、赤ちゃんを抱いた観音様である。仏様というより、自分の大切な子供を抱っこしているお母さんと言う感じで、とても嬉しそうな表情をしている。子供が可愛くてたまらないようだ。そして、一番上は、観音様で、慈愛に満ちた眼差しで下の石仏たちを見守っている。いずれも、自然石から削り出したような素朴さであるが、皆、実に優しくて可愛い。仏様に「可愛い」と言うのは変だが、この3体の石仏にはそう思わせるものがある。




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