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『タカラ~ムの本棚』店主・タカラ~ムの本を読んだり読まなかったりな日常(2022/8/6~2022/8/12)

7月30日(土)


朝4時半起床。散歩に行って朝食。少し休憩してからラジオ体操第一。
この土日も外出等の予定はなし。今日は週イチ恒例の買い出し。隔週で日用品などの買い出しも入るので今日はモンちゃんと母を連れての半日コース。スーパーを2軒回って食材を購入し、農産物直売所とホームセンターで新鮮野菜と日用品などを購入。
千葉といえば梨の名産地として有名で、我が家でも毎年この時期になると親戚各所に梨を贈ることしてしている。JAの直売所が今日からオープンということで出かけた。JA周辺には農家直売のお店もあり、梨の販売開始を知ったのであろうお客さんで賑わっている。JA直売所も行列ができるくらいの人気。だが、係の人に事情を聞くと、今年は春先の天候や梅雨の期間が短かったことなどが影響して梨が不作となっていて十分な数が提供できないということらしい。なので、早いうちにと考えた人が直売所に集まっているようだ。実際、私がJA直売所に着いたのは10時半過ぎくらいだったが、私が行列に並んですぐに本日分の受付は終了という貼り紙が出された。送りの梨の他に自宅用の持ち帰りも買うつもりだったが、そちらは9時にJA直売所がオープンするとほぼ同時に完売してしまったらしい。
そういえば、6月にさくらんぼ狩りに行ったときも、やはりさくらんぼが不作で地方発送は受け付けられないという話だった。今年は農産物については全般的に不作ということのようだ。
とにかく、親戚各所への発送分については無事対応できたのでよかった。
買い物を終えて帰宅してからは例によってダラダラと過ごす。夕食後には福島の親戚が送ってくれた桃を食べた。


「キャッチ=22」を読了したので、今日からは乗代雄介「パパイヤ・ママイヤ」(小学館)を読む。17歳の少女ふたりの夏の冒険を描くガール・ミーツ・ガール小説。鮮やかな黄色の装丁が目を惹く。物語の舞台が小櫃川河口干潟で、他にも袖ケ浦海浜公園や富津公園といった木更津近辺の場所が登場するということで、地元が舞台ということも本書を手に取った理由になっている。青春小説は最近あまり読まないジャンルなので楽しめるか不安だが、まあ読んでいこう。


ということで就寝読書は「パパイヤ・ママイヤ」

8月7日(日)


朝4時半起床。散歩に行って朝食。少し休憩したらラジオ体操。
特に外出の予定もなく終日引きこもり。読書、動画鑑賞、昼寝。
夕食には電気圧力鍋の低温調理機能を利用して塩ゆで豚を作る。塩こしょうやにんにく、しょうがで下味をつけた豚バラ肉のブロックをジップロックで密封して、70度設定でおよそ3時間かけてゆっくりと火を入れていく。手作業で火加減や温度をチェックしながらだったらメチャクチャ面倒くさい料理だが、電気圧力鍋の低温調理機能を使えば材料を入れて、後はモードを設定してスイッチを入れるだけ。放置しておけば3時間後には完成しているのだから楽々である。できあがった塩豚はちょっと下味の塩梅が濃くてしょっぱいかなという出来栄えだったが、美味しくいただいた。


就寝読書は「パパイヤ・ママイヤ」

8月8日(月)


朝4時半起床。散歩に行って朝食。少し休憩してラジオ体操。
業務は午前中にオンライン会議があった他は終日作業。特筆するようなことはない。業務終了後は夕食の時間まで少し昼寝。
就寝読書は「パパイヤ・ママイヤ」

8月9日(火)


朝4時半起床。散歩に行って朝食。少し休憩してラジオ体操。
午前中に仕事を中抜けしてモンちゃんをトリミングに連れていく。前回からは約2ヶ月ぶり。トリマーさんにモンちゃんを預けたら、その足でまたJAの直売所に向かう。今日は平日だし、もしかしたら持ち帰り用の梨が買えるかもしれないと思ったのだ。しかし、その考えは甘かった。直売所の店頭には「本日分は終了しました」の貼り紙が。時刻はまだ10時を少し過ぎたくらい。本当に今年は不作で数が揃えられないようだ。ただ、土曜日に送った分は順調に届いているようで、親戚各所からは無事に届いたとの電話が続々とかかってきていた。
他の農家直売所も軒並み閉まっている状況で梨の購入は断念。久しぶりに母とファミレスでかき氷を食べることにする。モンちゃんを乗せているとお店に入って食事をしたりするのは不可能(猛暑の中で車中にモンちゃんを置いておくわけにはいかない)なので、モンちゃんのいないときの楽しみ。まあファミレスのかき氷なんで味は贅沢言えないが久しぶりに食べられたのはよかった。


11時過ぎにモンちゃんを迎えに行き、すっかりきれいになったモンちゃんを連れて帰宅。午後はただただ作業。


乗代雄介「パパイヤ・ママイヤ」(小学館)を読了。久しぶりの青春小説でアラフィフのオッサンがティーンエイジャーの女の子を描いた物語に入っていけるのか、楽しめるのかと不安になりながらの読書だったが、結果としては十分に楽しめた。まあ、世代ギャップもあるし彼女たちの心理などを理解することは難しいかもしれないが、小説としての面白さは世代を問わずに伝わるもので、また地元が舞台となっていることもあり、出てくる場所にも実際に行ったことがあるから情景も思い浮かびやすいというメリットもあった。たまにこういう作品を読むのもいいものだと思う。
次に読む本はデボラ・インストール「ロボット・イン・ザ・ホスピタル」(松原葉子訳/小学館文庫)だ。とにかくかわいいロボットのタングとその家族が繰り広げるドタバタやほのぼのしたエピソードが楽しいシリーズの第5作となる作品。このシリーズ、日本では特に人気になっていて、劇団四季がミュージカル化し、ついには嵐の二宮和也主演で映画化もされてしまった。たしかに面白いシリーズだけど、そんなに日本で受けるとは作者も思いもよらなかったのではないだろうか。第5作となる本作でもタングはきっと何かしら事件を起こすに違いない。それを周囲の人々がどう解決していくか。どんな展開になるか楽しみだ。



ということで就寝読書は「ロボット・イン・ザ・ホスピタル」

8月10日(水)


朝4時半起床。散歩に行って朝食。少し休憩してラジオ体操。
終日会議もなく、作業もほぼ終わっている状態で退屈な日。こんなときは少しずつ自分のスキルアップを図る時間を作りたい。最近、リスキリングという言葉をよく目にするようになった。はじめて目にしたときは、たまたまそのタイミングで会社のリスク管理に関する対応作業をしていたので、リスクに関連したワードかと勘違いしたのだが、よくよくWebの記事などを読んでみると「リ・スキリング」ということで「学び直し」ということらしい。最近はIT業界にかぎらずさまざまな職種でDX化が推進されるようになり、私のようなアラフィフのオジサン世代が培ってきた古い体質の仕事のやり方は、ほぼほぼ通用しなくなっている。そういう時代にあるからこそ、若い人だけでなく40代後半から50代の人たちも新しいスキルを身に着けていかないといけなくなっていて、だからこそリスキリングが求められているということだ。しかし、我々世代の人たちは、なかなか自分の仕事のスタイルを変えたり、新しいスキルを勉強して身につけるというモチベーションが生まれない。今のやりかたでとりあえずやれているのだから、無理に新しいことを覚える必要はないだろうと考えてしまう。もちろん、時代の流れに無条件に迎合する必要はないと思うが、時代の流れに取り残されないように努力することは最低限必要だろう。そこの判断は間違ってはいけないと思う。私自身は新しいことを知るのが楽しいと思えるタイプなので、一応リスキリングについては抵抗なく進めていけそうだが、他の人たちはどうなんだろうと余計な心配をしているところである。
仕事を終わらせてから、読み終わったばかりの「パパイヤ・ママイヤ」のレビューを書き始める。今回は読み終えたばかりの余韻もあってススッと書き進めることができた。ただ、こういう筆が捗るときは得てして後から冷静に読むと訳の分からない文章になっているケースが多いので、明日しっかりと読み直して納得したらブログにアップしようと思う。
就寝読書は「ロボット・イン・ザ・ホスピタル」

8月11日(木)


朝4時半起床。散歩に行って朝食。少し休憩したらラジオ体操。
今日は「山の日」ということで祝日。「海の日」があるから「山の日」も作っとこう、てな感じでできた祝日なのだろうか。でも、「海の日」はハッピーマンデーで7月の第3月曜日とかになっているのに「山の日」は8月11日で固定なのね。なんでだろ。グーグルで検索すればわかるんだろうけど面倒くさいのでやめておく。
まもなくお盆ということで、今日はお盆のお花とかいろいろと買い出しに行く。いつもとは違う大きなホームセンターに行き、3年前に亡くなったラムや20年以上前に亡くなったその前のコロが眠っているペット霊園を参拝する。いずれモンちゃんもここにお世話になるだろう。最後にスーパーで夕食用にお刺身の盛り合わせを購入して帰宅。
帰宅後はいつもの休日と同様にダラダラと過ごす。デボラ・インストール「ロボット・イン・ザ・ホスピタル」を順調に読み進める。第5作となる本作では、タングの父であるベン・チェンバースがいきなりトラブルに見舞われ、膝を骨折して病院に担ぎ込まれる。とにかく今回ベンは骨折はするわ火傷はするわで痛々しい。そして、成長したベンや自閉スペクトラム症でホームスクーリングで学習している娘のボニーに振り回される。それでも、タングもボニーも確実に成長している姿が描かれていて、第1作からずっとチェンバース一家を追いかけている読者としては、家族の成長をハラハラしながらも微笑ましく見守っている感じ。昨日書いた乗代雄介「パパイヤ・ママイヤ」のレビューを読み返し、少し修正を加えた上でブログにアップした。
夕食はスーパーで購入したお刺身の盛り合わせやお惣菜など。
就寝読書は「ロボット・イン・ザ・ホスピタル」

8月12日(金)


朝4時半起床。散歩に行って朝食。少し休憩してラジオ体操。
祝日と土曜日の合間の金曜日ということで会社の人の中には休暇をとって4連休にしている人もいたが、私は特に休んでも休まなくて在宅でボーッとしていることに変わりはないのでテレワークをする。といっても当然会議などの予定はないから、とりあえずいつでも連絡は可能な状態で待機しつつ、調べ物をしたり、システムのお試しをしたりして過ごす。作業は午前中だけにして、お昼すぎに業務終了。
午後は主に読書。「ロボット・イン・ザ・ホスピタル」を読了する。訳者のあとがきにも書かれていたが、多様性についても考えさせる作品だなと思う。人間ではないロボットのタングを世間はどのように受け入れるのか。自閉スペクトラム症のボニーに家族や周囲の人々はどのように接するのか。ましてや、チェンバース一家にはそのふたりが同居しているのだ。ふたりの子どもたちをめぐって、ベンとエイミーはトラブルに突き当たるたびに、ときに意見を戦わせ、ときにしっかりと話し合いながら、誠実に事柄に向き合っていく。理想形と言えば理想形なのかもしれないが、読んでいて勉強にもなる。第1作を読んだときは庭に突然現れたポンコツロボットを題材にしたエンタメ重視の面白い小説という印象だったが、シリーズが進行するうちにどんどんと社会的な側面が反映されるようになって、時代の流れを絶妙にとりいれた作品シリーズになってきたなと感じる。今回タングはある大きな環境の変化を経験することになるが、ボニーの成長も含めてふたりの未来はまだまだ先が長い。今後いったいどういう展開になっていくのか。性能的には成長しても物理的には成長しない(ロボットだから)タングと人間として身体的にも精神的にも成長するであろうボニー。その関係性と対比がどのように作品で描かれるのかも注目かもしれない。
夜、先日梨を送った親戚に母が電話をした。他の親戚からは届いた連絡をもらっていたが、その親戚からはまだ連絡がなかったからだ。電話してみると、今日届いたとのこと。で、問題はここからで、届いた梨が全然熟していないガリガリで味もまともにしないようなものだったというのだ。4,5個剥いてみたらしいのだが、全滅だったらしい。たしかに今年は梨が大変不作で品質的にも厳しいことは予想していたが、それにしてもあまりの品質の悪さに憤っている。これはさすがにクレームを入れたほうがよさそうだ。今日は時間が遅いので明日JAに連絡してみることにした。
「ロボット・イン・ザ・ホスピタル」を読み終わったので次の本を選ぶ。先週下北沢に行った時に、「本屋を旅するBOOKSHOPTRAVELLER」の和氣さんから、「海外文学のフェアをやりたい。選書してみてほしい」というニュアンスのことをやんわりとお願いされたので、なにかテーマを考えようと思う。ところが、基本的に読書は無節操に読み散らかすタイプの人なので、まとまったテーマとなるとこれが難しい。ただ、海外文学はいろいろとハードルが高いと思われているところがあるので(それを踏まえての「はじめての海外文学」フェア」だったのだが)、そこを意識してできるだけ手に取りやすくて読みやすい作品を選びたいところ。そこで考えたのは、①文庫本で購入できること、②単行本の場合は2000円以下で購入できること、③エンタメ中心(ミステリ、SF、ファンタジーなど)で楽しめること、④短編集、アンソロジーであること、という縛りを入れることだった。海外文学の場合、日頃読まない人がいきなり重厚長大な作品をオススメされても尻込みしてしまいそうな気がする。それに、海外文学を単行本で購入しようとすると最低でも2500円くらいになり、場合によっては1万円近くになる。そんな高額な本をおいそれとは購入できない。やはり文庫本で手軽に(といっても最近では文庫でも2000円近くする本もあるのだが)購入できるのがいい。ということで、気軽に楽しめて比較的に安価に購入できて読みやすいものを選書しようと思っている。
で、そのテーマに沿って今回選んだのはR・A・ラファティ「昔には帰れない」(伊藤典夫、浅倉久志訳/ハヤカワSF文庫)。帯には「SF界のホラ吹きおじさんが語る抱腹絶倒、奇妙奇天烈な16篇」とあるように、ジャンルとしてはSFで、内容的にはとにかくメチャクチャ面白そうな短編集である。早速冒頭に収録されている「素顔のユリーマ」(伊藤典夫訳)を読んだが、いきなり出だしから面白い。ドジ、まぬけ、うすのろ、阿呆の最後の一党とアルバートという男が主人公なのだが、彼は右と左の区別もつかないような人物である。話すことも苦手だし勉強もできない。だから彼はそれを補うために自動で字を書く機械や自動で計算する機械、自動で相手と会話する機械などを開発するのである。いやいや、最後の一党と呼ばれるくらいの阿呆なのに、発明開発するマシンがどれも最強というその設定がメチャメチャで面白い。実はこの短編集、「つぎの岩につづく」という短編集に続くラファティ短編集の第2巻らしい。第1巻は買ってあっただろうか? とても探せそうにないので新刊で購入しようかな。と思ったら、どうも第1巻はだいぶ前に出ていて、すでに手に入らなくなっているらしい。なんと。その代わり、別の短編集が出ていて、そちらに「つぎの岩につづく」と「昔には帰れない」にも収録されていた作品を含むラファティの短編が再編集されて収録されているみたい。あとでチェックしてみよう。


ちなみに選書については、短編集やアンソロジーを中心にするが、昨日読み終わったばかりの「ロボット・イン・ザ・ホスピタル」を含むタングシリーズや日本翻訳大賞も受賞した「マーダーボットダイアリー」といったとにかく読んで面白い作品もラインナップには加えたいと思っている。
ということで、就寝読書は「昔には帰れない」







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