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ゆるしの旅路

2月中旬。
THE COACH ICPインテグレーション・コースを修了した。

感じたことや気づきを書きたいと思いながら、なかなか書き進められない自分がいた。
書いてしまったらほんとうに完了してしまうなぁ、なんて。
終わらせたくない自分がいた。
だから、じっくりと余韻を味わうことにした。


いろんなことが起こりすぎて、自分がよくわからなくなっていたから、現在地をゆっくりと確認していった。

5ヶ月間の旅路を振り返る。


🌕足音

応用Bコースを終えたのが去年の1月。
インテグレーション・コースを受講する時期を迷っていた。
いつか受けようと思いながら、受講するタイミングを決め切れずにいた。

かなり忙しくなりそう
仕事も忙しいし、今じゃないかな
有償クライアントを持つにはまだ経験が足りないよね などなど

インテグレーション・コースに進んだ友人たちの話を聞き、受講するハードルをどんどん上げている自分がいた。

その一方で、いつ頃なら受けられそうかと先の予定を考えたり、運営の方に次回開講の日程を確認したり、「いつか」の準備をしている自分もいた。

進む決心はついていた。


🌖出航

コースが始まる1か月ほど前から、Slackが動き始めた。
同期とのガチコーチングをはじめとするコースセッションの予定を組んでゆく。
5か月間のスケジュールがどんどんカラフルになる。

Zoomアカウント作らなきゃ…
有償クライアントの募集しないと…
基礎・応用の復習もやらなきゃ…

たくさんの「やらなきゃ」に頭が支配されていった。


だが、予期せぬ出来事により、「やらなきゃ」を脇に置いた。

実行出来なかった「やらなきゃ」の余韻たちを抱えながら、コース初日を迎えた。

この先どうなっていくのかわからない不安を感じながらも、その状況を楽しんでいる自分がいた。
やってみないとわからないしね、と。
好奇心がそこにはあった。

🌗遠くからの声

コーチングを実施していくなかで、I messageを伝えられない自分に気付いた。
コーチとしてどう在るか、以前に、クライアントからどう見られるかを気にしている。
『クライアントの可能性を信じる』と言いながら、自分の言葉すら信じられていない現状に直面した。

いい問いを出すこと
良い場を作ること
クライアントにいい時間だと思ってもらうこと
それらを過剰に意識していた。

何が起きている?

コーチングの実践は重ねているが、十分に振り返りができていない。
全くやっていない訳ではない。
だけど、足りない。


「もっとやれるでしょ」という声がこだまし続けていた。


🌘溢れ落ちるものたち

『できていない自分』に直面しながらも、コーチングの実践は続いていく。
コース同期とのコーチングで、たくさんのFBをもらった。

雰囲気や空気感、ゆったりしたリズムがリソース
ちょうどよいリズムで問いをくれる
程よい距離感で没入できた などなど…

自分を否定する声がたくさん聞こえている中で、同期からの肯定的なFBはとても有り難かった。
そのときは有り難いなと受け取れる。
でも、時間が経つと届けてもらったはずのものを消し去ってしまう。

そんなことが繰り返し起きていた。

自分が自分のリソースに自覚的でないと、クライアントのリソースに気づけない。
頭ではわかっているけれど、実践は容易ではなかった。


🌑闇の中へ

コース課題の中に『未完了・完了ワーク』というものがある。

わたしの人生の未完了は、父だった。

「人生の未完了」とは
・「やろう」と思っているけれど、まだできていないこと
・「やめよう」と思っているけれど、やめられないこと
・「過去」から「今」にまだ引きずってしまっている/心に残っている(=完了でにていない)こと

THE COACH ICPより

コース中に向き合おうと思いながらも、なかなか着手できずにいた。
コースが折り返し地点に到達した頃。
今しかないと意を決した。


ゲシュタルトを受けてから、ずっと図に上がっていた父。
同期とのガチコーチングの場で、家族のことはテーマに出していた。
コーチングを受け始めたきっかけが家族で、ずっとそこに向き合い続けていた。
根本には、父がいる。

そこからはもう、逃れられないところまできていた。

幼少期に両親が離婚している。
わたしは、父の顔を覚えていない。
父がどんなひとだったか、改めて母に聞くことからはじめた。

なぜ離婚したのか。

その理由を知ったとき、父への怒りがとめどなく溢れてきた。
自分の中に怒りの感情があることを、はっきりと自覚した瞬間だった。

わたしは、父に必要とされていなかった。

強い怒りを全て画用紙に吐き出した。
押し寄せる怒りに支配され、画用紙一面をクレヨンで真っ赤に染めた。
全てを出し切ると、怒りの波は穏やかになった。

部屋の目につく場所に画用紙を置くことにした。
怒りの感情を出し切ったそれを、眺めて過ごした。
はじめは存在に戸惑ったが、「ある」と思うことで徐々に身体に馴染んでいった。

わたしは父にとって必要のない存在だった。

わたしにとって、父は?
ほんとうは必要だった。必要としたかった。
でも、できなかった。

存在を確認できなかったから。

父に連絡しようと思った。
でも、しなかった。

なぜ、しなかったのか。

連絡しようとした自分は、自分の中のネガティブな感情をポジティブなものに転換しようとしていた。

コーチングで全体性というものを知った。
わたしはこのひとの影の部分しか見ていない。
連絡して、会って、話をしたら、光の部分に目を向けられるかもしれない。
いまのわたしならそこに目を向けられる。

そんなことを思っていた。

相手から光を見出して、許したかった。
無理矢理光を探そうとしていた。

でも、そうじゃない。

自分が感じたことを捻じ曲げる必要はない。
相手がどうであろうと、自分が感じたことの事実は変わらない。
ひとに対してマイナスの感情を抱いてはいけないと思っていた。
だから、あるものを抑えて光に転換しようとしていた。

怒りがある。

それでいいのだ。
ちゃんとその感情が存在することを許した。

感情の先には願いがある

この怒りの先に何かがある。
ゆっくりとそこへ、潜っていくことにした。

シャドウワークを通して出てきたもの。

はじめに出てきたもの。

わたしが安心できる場所はない


更に潜ると、変化した。



わたしはこの世界に必要とされていない



この固定観念によって生まれた大きなシャドウ。
自分の存在を否定する大きなシャドウ。


心の奥底に、死神が居た。

いつからだろうか、
「おまえはなぜ生きている」
そう言われ続けていた。

喉元にカマを突き付けられていた。
ずっと。

それが居ることを認めてしまうと、大きなエネルギーに呑まれて、周囲のひとを傷つけそうで怖かった。
どうにか自分の中に収めておくことに必死だった。

そうして、自分のいのちをじわじわ削っていることも知らずに過ごしていた。

存在を認めることが怖かった。
存在を認めてしまうと、自分が誰かを傷つけると思っていた。
誰かを傷つけないようにと、ずっとずっと自分を刺し続けていた。

そのままのわたしではこの世の中に存在できない。
どうにか存在できるようにといろんな役割を着続けた。
役割は鎧のようだった。


鎧はわたしの首を絞め続けた。
どんどん重くなる鎧に、潰されそうだった。

コーチングに出会ってから、鎧は幾分軽くなった。
脱いだつもりだったが、まだ残っていたようだ。

〇〇すべき。〇〇でなくてはならない。
一般的に良しとされていることを並べてそれに沿うことで、存在できるわたしを創り出していた。

優秀であろうとする『できるわたし』が生まれた。

でも、心の底では存在したくないから、『できるわたし』を否定する。

まだ足りない、まだ足りない。
どれだけやっても認められない。

仮に他者から認められたとしても、信じられなかった。
認められて嬉しい気持ちになることはもちろんあった。

でも、
ずっと、ずっと、なにかが満たされなかった。


終わりが見えなかった。

はじめは、恐ろしくて見続けられなかった。
ゆっくりと、時間をかけて死神の存在を感じた。
いままでテーマとして扱ってきたものたちが繋がっていった。

できるわたしではなくても、そばにいてくれるひとたちがいる。
できないわたしを温かく見守ってくれるひとたちがいる。
自分の周りにいるひとたちの真の温かさにやっと目を向けることができるようになった。

その温かさを、受け取りたいと願った。

もう十分だ。

鎧を着ていては、感度が鈍ってつまらない。
受け取りたいものがぼやけてしまう。
鎧はたしかに、わたしを護ってくれていた。

でも、もう必要ないみたい。

許そう。

赦そう。


「わたしは、この世界に存在する」
繰り返し、繰り返し、唱えた。


怖かった。

鎧を外していくと、自分がよくわからなくなった。
それでも、周囲のひとたちは、変わらずそこに居てくれた。
そのことが、わたしを安心させた。



「わたしはこの世界で生きていく」 と、決めた。

やっと、地に足が着いた。

大地を、踏みしめることができた。


🌓決意

いままでは、流れに身を任せて生きてきた。
ふわふわと漂って、環境に適応し姿を変えてきた。

どんな環境にも馴染むことで、いまに辿り着いた。

これからは、自分の意志で歩いていく。
自分が行きたい場所に行く。

そう、決めた。


🌔軌跡

はじめは、「コーチとしてどう在るか」の指針を見つけようとしていた。
同期とのガチコーチングや未完了の完了に向き合う中で、「わたしの在り方」に焦点が当たるようになっていった。

いままで見ないようにしていたことに留まって、ただただ感じ続けた。
インテという場があったからこそ、留まり続けることができた。

たくさんコーチングを受けて、たくさんコーチングをした。

ここまで辿り着けたのは、周りの人たちのおかげ。

今までの価値観がひっくり返り、自分がよくわからなくなった。

行き先が、わからなくなった。
どこまで続くのかも、わからなかった。

ひとが離れていってしまうのではないか。
ひとりになってしまうのではないか。
ひとりになりたくない。
そんな不安を打ち明けた。

大丈夫だよと温かく見守ってくれるひとがいた。
わたしの軌跡を面白がって聴いてくれるひとがいた。

たくさんのひとたちに支えてもらった。


インテ7期の同期
まなぶさん、Yukiさん、あべちゃん、よーこさん、たまさん、くにちゃん、みーさん、おっくん、けいちゃん、こんぶさん、レイさん

コースリードのさきえる、もっちゃん

マイコーチ

友人

いままでわたしに関わってくれた全ての人たち


共にいてくれて、本当にありがとう。

これからも、よろしくね。


🌕これからの一歩

これからやりたいことが、たくさん浮かんでいる。

コースの最後に宣言したこと。

自己表現をもっとしていきたい!
アートや文章を書くことで、もっとアウトプットしていきたい!

わたしはわたしとして、この世界で生きると決めた。

自分のリソースを握って、ひとと関わり続けていくと決めた。

この世界に、生きられることに、感謝を込めて💐



ここまでnoteを読んでくださり、ありがとうございます。
わたしの旅路に触れて、何か感じたものがあれば、ぜひ教えてくださると嬉しいです。

現在、コーチングクライアントを募集しております。
ピンときた方、ご連絡お待ちしております。
ちょっと雑談してみたいな、という方も大歓迎です。

あなたの物語を、聴かせてください。
あなたの人生と交わるときを、楽しみにしています。

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