千藍-せんらん-

日常、人生、旅行、エッセイ。日々感じることを綴っています。

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最近の記事

いつの間にか

いつの間にか 季節は秋から冬へと移行しています 真っ赤なもみじが 最後のひと葉まで情熱の限りを傾けています 気づかないうちに 見上げた空の彼方から ふわりふわりと白いものがこぼれ来る季節が もうそこまで来ています 今年は 思いがけない楽しみが次々に巡って来た一年でした 年齢を重ねても 幾つ重ねても更にさらに 人生初の経験はやって来るのです 生きていることは なんてすごいことか どれほど素敵なことか 新たな出逢いや 思いがけない発見や 胸のトキメキやワクワクや まだま

    • 天守閣に朝陽が灯る

      今日の日の出は5時26分 東の空がだんだん明るくなって いよいよ 日の出の時刻 朝陽が昇り始めると 辺り一面は 黄色とオレンジが混ざり合う淡い色に染まる お城の後ろから朝陽が昇り ちょうど天守閣の窓に朝陽が灯ったかのように見える 何とも暖かい色合いに包まれている 自然の色合いとは 魔法のように不思議で神秘的である 朝陽を背中に受けて お城が浮かび上がる 遠くの山々が 薄く霞んで 後方に静かに控えている 空は 少しずつ水色に染まって行く 朝の空気が お城の形を縁

      • ホテルナゴヤキャッスル

        その名前のとおり 名古屋城を正面から臨むホテルである 1969年から今年2020年9月末まで 名古屋城を正面に臨む唯一のホテルとして 名古屋の歴史を共に積み重ねて来た 今月末で 現在の建物は終了し 新たなホテルに生まれ変わる ずいぶん前に 会社の先輩にご招待されて 初めてのホテルウエディングに足を運んだ そして更に偶然に 幸運にも、二度目のお誘いを受け 再び足を運んだこのホテルは 私にとって 懐かしい忘れられない思い出のホテルとなった 先月の新聞で 2020年9月末

        • 人生は続くよどこまでも 野を越え山越え谷越えて

          人が生きるとはなにか その人の人生は 一体どこから始まったのか 産まれる前から 決めていた 魂の行き先 この人生で 自分は何をしたいのか 何もしたくないのか そんな答えはとっくに決まっていたのに その答えを携えて この世にやってきたのに やって来た瞬間に 何もかも忘れてしまう 産まれて来た意味さえ 自分で決めていたのに 薄い記憶のなかに 無意識という深い谷の底にある意識のなかに 埋もれてしまっている 「私」の存在さえ 思い出せない 手探りの人生がスタートする そ

        いつの間にか

          どうやら夏が…

          今朝は風のなかにいる 強い風のなか でも とても心地よさを感じる 木々の葉が触れ合いながら話してる 花々が 揺らぎながら嬉しそうに囁いている みんな とても気持ち良さそうに謳っている 梢に残る 少しずつ黄色に変わって行く葉も まだ 木々にしっかりと付いている緑の葉たちも みんな みんな 今朝は、気持ち良さそうに 揺らぎながら 囁き合うように話してる 今日のそらは 少し雲がかかり、その下を 何羽かまとまって鳥が飛んで行く どこまで行くのだろうか この夏 大いに活躍

          どうやら夏が…

          地球船に乗っている

          過ぎし夏の日 久しぶりに海を見に行きました 穏やかな海の はるか彼方から 押し寄せる無数の波がこちらに向かって来ます そんな日の沖合いには 大型船舶が見えています 中ほどには ボートやヨットが見えます そして 波打ち際には、決まってサーファーがいて 波を捉えては ボードをうまく操って 気持ち良さそうに波乗りを繰り返しています 何度もなんども 飽きることなくできるのは 波打つリズムの 不思議な旋律が心地よさを感じるからでしょうか いつだったか 静岡県の御前崎というと

          地球船に乗っている

          願いは叶う

          好きなものがあります 季節を彩る可愛らしいお花たちです 新緑を感じさせる 生き生きとした緑の、艶やかな葉のそよぎです ジーンズと白いTシャツ お部屋に生けた白いカサブランカ 香りが心を浄化します なにげない毎日のなかに 好きなものはあふれています 好きだな と思うものは、不思議に寄って来ます 自分で選ぶともなく 気付いてみると、すぐそこにあるのです 好きなものを見ていると 気持ちが華いで、心が楽しくなります ずうっと昔 こんなものたちに囲まれていたい そ

          身に付ける大切なもの

          自分自身が日頃使う「ことば」は 実は自分が着ている洋服と同じだと考えています 洋服には気を使う人も ことばに気を使わないのは何故でしょうか 近頃 どこに行っても 耳を傾けたくなる「ことば」にお目にかかることが少なくなりました それどころか 耳を疑うようなことばの数々に 唖然とすることが多くなりました その一番の理由は 何も考えずに「ことば」を発しているからではないかと 思うこの頃なのです 「ことば」は着ているものと同じ むしろそれ以上に自分の人格を表すものです 出

          身に付ける大切なもの

          お盆の読経とひまわりとお線香の煙

          今年も コロナで騒がれるなか いつもと同じようにお盆がやって来る いつもと同じ行事は 何となく安心する コロナのことも この時季 少し脇に追いやって ご先祖さまに 日頃の無事を感謝できる お盆の入りは13日 明日から お墓には人が行き来するけれど やはり密にならないようにと 配慮の夏が尊い 「ひまわりは 金の油を身に浴びて すらりと高し 陽の小ささよ」 中学生の国語の授業で 教科書に載っていた短歌 不思議に 夏になると必ず思い出す お盆は お墓に静かに流れる読経と お線香の匂

          お盆の読経とひまわりとお線香の煙

          夏には夏の優しさを送る

          お手紙好きな私には 楽しみが三つある 一つは 季節に見合った便箋を探すこと 二つ目は それぞれの時季に合った切手を探すこと 三つ目は お送りした相手に喜んでいただけること この夏は コロナと暑さで、誰もが気疲れや 体の疲れを感じているのではないかと そんなとき届く一通の手紙 まだまだ暑い中ではあるけれど 暦の上ではもう秋 出だしのご挨拶に 残暑お見舞い申し上げます と書くと 書いている自分自身が 残暑だとあらためて感じるのが 何だか不思議である 誰かに対してしたこ

          夏には夏の優しさを送る

          ゆったりとハーブティーは日曜日の朝に飲む

          日曜日は いつもより早く目覚める 朝起きがけに お花にお水を上げたら そこから2時間が 自分の時間である 朝一番の飲み物は 温かいものがいい ホットティーが私のお気に入り 生姜を入れて黒糖を入れれば とても体もココロも温まる でも 今日は 赤色が鮮やかな ローズヒップティーを いただき物のお気に入りのカップに注いで ゆっくりと体に染み込ませる 日曜日の朝は みんなスローモーションに流れている 車の音もなく この時期なので尚更に 海や山

          ゆったりとハーブティーは日曜日の朝に飲む

          ねむさん

          2ヶ月半ほど前に 初めて 我が家にやって来たねむさん 夜は暗くなり始めると 真っ先に眠り 朝は明るくなり始めると 一番に目覚め 手のひらをいっぱいに広げて 笑っているようだ のかどうかわからないが そんな感じに見えるねむさんは すっかり家族の一員である その上 のびのびと大きくなって 少し前に お数珠のような形をした 実がついた 始めはグリーン 次は薄いグリーンになって それから 薄いピンクになったと思ったら 次はなんと 濃いきれい

          夏の風景

          ようやく熱い日が落ち始める夕べ いつものお店の 玄関先には、清らかな風が吹いている 置き物の蛙が 涼しげな眼をしている梅雨が長引いて やっと夏の太陽が戻って来たら 今度は 日照りの夏になった この涼しげな風は、どこからやって来たのかと 眼を凝らすと 玄関先の鉢に植えられた細長い葉の先から 水が滴り落ちている そうか 打ち水のおかげで 清涼な風を感じたのだと 少し懐かしさを覚えた 昔は 暑い夏には打ち水をするのが相場と決まっていた 夏の夕暮れ

          集い

          もう、とうに日が昇った朝方 暑さが もう足下まで来て 遅くなってごめんね お花に話しかけて お水をあげる 屋根の庇から木の梢に いつ張ったのか クモの巣が すごく細いけれど なかなか切れない蜘蛛の糸を しっかりと繋げていた そこへ私が行ったものだから クモさんは大慌てで上り始めたものだから 私は そんなに慌てなくても ゆっくりでいいよ そこはあなたの陣地だからと言った声が聞こえたのかどうか 途中で止まってぶら下がっている 水まきを続けているホースに 今度は トン