無題

金色に光る一面の中


少し短くなった黒髪の襟足


少女のように少年のように


宝石を見つめるような目で青いバッタを追いかけるあなた


遠い思い出のような
未来への夢のような
1枚の絵のような


あたたかいオレンジ色の
完璧な世界


どこからやって来たのかもわからないその完璧な世界


それがわたしの身体中をあたため


命としてここにあることに
一瞬の安らぎをくれる