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アルバムリリースを控えたJコールの先行シングル"間奏"を読む。(J.Cole - "I n t e r l u d e")

written by @raq_reezy

今回は、5月14日にリリースが予定されているJコールの新作アルバム『The Off-Season』から先行公開された「I n t e r l u d e」を解読していきます。

Interludeというと「間奏」という意味ですね。アルバムから間奏を先行公開なんてあっていいのかという感じですが、まあ何でもありの時代なので、そこは良いでしょう!

ということで、内容を見ていきたいと思います。

今回解読する曲
J.Cole - "I n t e r l u d e"
produced by J.Cole, Tommy Parker & T-Minus

イントロ

We came a long way, man, we done came a long way
And we sittin' on top of this shit
This shit can go one or two ways
This shit can go up, it can go down
Either way, nigga, I'm prepared
Feel me? Yeah

和訳:
長い道をきたぜ、長い道をやってきたんだ
それで、頂点に座ってる
この先は、二つの可能性がある
上かもしれないし、あるいは下かもしれない
どちらにせよ、俺は準備できてるぜ
分かってくれる?

【解読】

*まず、Jコールは自身がラップゲームの頂点に座っていることを、リスナーと一緒にイントロで再確認しています。

*Jコールは、幼い頃から父親が家におらず、母親はドラッグ中毒になるという環境で育ちました。自身の夢を追うためにニューヨークの大学に進学、優秀な成績をおさめていましたが、音楽での成功を志し、卒業後は音楽活動をしながらのアルバイト生活でした。その後、見事にジェイZのロック・ネイションと契約を獲得しますが、ジェイZにラジオ向けのヒット曲をつくれと言われて、なかなかデビューできない時期が続きました。そういったことも含めて、長い道だったということでしょう。

*現在では、アルバムを出すたびに全米チャート1位を獲得する、文句なしのトップアーティストとなっています。というか、デビューアルバムから5枚連続で全米チャート1位を獲得しています。

バース

I be comin' in peace, but fuck me
Best beware of the others
This shit deep, undercovers creep
This Southern heat make unbearable summers

和訳:
俺は安らかに過ごしているけど、そんなのはどうでもいい
他のやつらに気をつけるべきだ
この曲は深いから、忍び寄る奴らを覆い隠してしまう
この南部の熱は耐えがたい夏を形成する

【解読】

*南部の熱(Sothern Heat)というのは、単にアメリカ南部が暑いということに加えて、銃による事件が多いことを表しています。その流れから、以下に繋がっていきます。

Just last week, seen yo' mama weep
Crying 'cause she don't wan' bury your brother
The blood lеaks while the EMTs gotta carry her baby likе surrogate mothers

和訳:
ちょうど先週、お前のママが泣いてるのをみた
お前の兄弟を埋葬するのが嫌だって泣いてたんだ
救急救命士が彼女の子どもを代理母みたいに運んでいた間
血が流れ続けていた

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