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鳥かごの鍵 3

仕事中に、
今夜のデートでの会話を色々と考えていたのに…
同僚の不倫話や病院の近くに出来たカフェの話など、
また今度話そう!

明日は仕事がお休み、
家に帰っても暇なので、
久し振りに彼と出会ったカフェに向かった。

久し振りのお一人様カフェ、
カフェで軽くご飯を食べてコーヒーを飲む。
壁を見ると新しい大きな月の写真が貼ってある。
あんな写真昔は無かったよね?なんて考えていると、

「ガシャン!」!と大きな音がした、
音がする方を見ると女の人が倒れている。


男性の店員が「大丈夫ですか?」とすぐに駆け寄っている、
椅子につまずき女性が転倒したようだ、
ケガは無かったみたいだが、彼女は真っ赤な顔で起き上がり、
恥ずかしそうにしている。
あれは恥ずかしいな、可哀想にと思いながら、
私はカフェを出て家に帰った。

私は家に帰ってすぐにお風呂のスイッチを押した。
病院で働いているからなのか、
帰るとすぐにお風呂に入りたくなる。

小さな内科医だが毎日近所のお年寄りが来て、
人気の病院だ。
シャワーだけじゃなくて、
湯舟にゆっくり浸かることが、私の何よりもの癒しタイムだ!

私はお気に入りのジャミロクワイを聞きながら、
お風呂に入る。
今日もいつもと同じ1日だった、
「何もない1日」
これはとても幸せなことで感謝すべき1日だとわかっているけど、
毎日「何もない」と刺激を求めてしまうのが人間だ。

私はお風呂を出て、
冷蔵庫からビールとチーズを出して,
足で冷蔵庫の扉を閉めた。

1人って気楽。

机にビールとチーズを置いて、
テレビをつける。

撮りだめていたドラマを見ようと再生して見始める、
でも今日はまったくおもしろく感じない。
私はテレビを消して夜の静寂を感じた。
「なんか寂しい…」

つづく



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