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登録販売者の組織強化推進 薬剤師はどうする?

・はじめに

ネットで情報収集をしていた時に、面白い記事を見つけました。
2021年2月25日薬局新聞
規制緩和機運前に登録販売者の組織強化急ぐ 日登協:新体制以降で10万人規模の職能団体へと影響力拡大目指す

自分のnoteでは、登録販売者と薬剤師の記事を書いているので、何度も警告していた話だが、いよいよ組織(日本医薬品登録販売者協会)として動き始めているようです。

・記事の内容

そもそもの経緯として、コロナ下におけるセルフメディイケーション(セルメ)機運の高まりに加え、OTC薬販売に関わる規制緩和など登録販売者の位置づけに重要な局面であると考えて登録販売者の全国組織化に向けた体制強化を図るとのことです。

題名としては下記になります。
●旧薬種商系組織にも働きかけ全国組織化を推進
●急浮上する「登録販売者不要論」に強い危機感組織化目指す
とのことです。

どちらにしても規制緩和は行われる方向性になっており、第一類を登録販売者が販売できるような構想にもっていきたいようです。
他にも、今年度中に、OTC薬販売時間規制(いわゆる2分の1ルール)=薬剤師・登録販売者の常駐時間の廃止は持っていこうとしているようです。

・ここから得られること

薬剤師は、協会が多く、乱立しているので意見をまとめることはできませんが、他の団体は案外一枚岩なので意見を通しやすくしていると思います。
もちろん、薬剤師会は断固反対するでしょう。

ただし、健康を害する可能性が高いものについては、国も規制をかけますが、第一類から第二類へクラス替えする商品も増えている今、規制緩和は避けられないことだと思います。

販売時間規制・登録販売者の第一類医薬品販売許可から得られることは、人件費の削減及び薬剤師業務のより専門化へのシフトEC等オンラインの推進になってくると思います。
あとは、昔から言われている、風邪薬や漢方薬・シップなどの保険適用外にし、OTCのみで対応するということが、だんだんと現実味を帯びてきているのではないでしょうか?

自分が考えるに、セルフメディケーション施策がうまく言っていないように思えます。理由としては、当初は、健康保険料を減らす目的で、制度を立ち上げ、はやめに対応することによって、病気を早く治す。また、それにかかる費用も減税するという流れだったと思います。
しかし、品目は限定され、世帯合計が年間12000円以上でないと対象外。健診結果も必要。なんかやる気が起こらないですよね・・・。参考までに、現行の制度もリンクを貼っておきます。

 ①登録販売者

個人的に、登録販売者については、今後ますます伸びてくるので、取得できる方は取得したほうが、安定するのでお得です。
薬剤師の代わりになってきますので、重宝されると思います。

ただ、懸念点はやはりあります。
第一類は、リスクが特に高いものとなっています。相談に来られた患者さんの併用薬をどこまで見れるのか?ある意味薬剤師と同じ権限を与えられるわけです。その分、下手な対応をした際には、罰せられます。ある意味、自分たちで危険リスクを上げているようなものです。

そのため、仕事ができる人とできない人の差がどんどん広がると思います。特に、大手で販売金額とかを成績とかにしている場合、腕によって売り上げの差が広がることかと思います。

どちらにしても、薬剤師の簡単な仕事は、登録販売者の方に対応していただく方向は間違いないでしょう。

 ②薬剤師

薬剤師については、要指導医薬品のみ薬剤師となれば、業務は減ります。ドラッグストアも、今後は、調剤併設店がますます増えるでしょう。調剤がメインとなり、合間で要指導医薬品の販売をする形になるかもしれません。

ただ、調剤は、在宅によりシフトするため、そこまでドラッグストアの方が、外来調剤をし、在宅をし、要指導医薬品の販売のみをするかと言えば、そこはまだわかりません。

ただ、様々な規制緩和が起こってくると考えられます。
来局・来店が当たり前の時代は、すでに終わりを迎えており、今後は、オンライン販売がメインになってくることでしょう。

もちろん、店頭で対応する際にも、様々な知識を要求されます。場合によっては、登録販売者が対応できないより難易度の高いトラブルや相談のみを薬剤師が対応することになります。

薬剤師も、やはり普段から書かせていただいていますが、より専門性とコミュニケーション能力・調整力・渉外力など多岐にわたった能力がなければ、だんだんと、ポジションが奪われてくることでしょう。
若い薬剤師は、どんどん高い教育を受けて、現場に入ってきます。
一方、登録販売者も、めきめきと力をつけて攻めてきます。
そんな際に、一般の薬剤師の方々の武器はなんでしょうか?

もう時代来てしまってます。待ったなし!です。

ただ、お願いしたいのは、登録販売者も同じ医療人であり、職場の仲間です。協力して仕事もできる部分もあるかと思います。
是非、否定的な意見も書きましたが、今後の動向を見ながら模索していくしかないと思います。
薬学部の教育は、専門性をもって行っているはずですからね。

・最後に

たまたま、記事を見て、自分が思っていた流れになりつつあるなと思ったので、書かさせていただきました。

もちろん、現場の薬剤師の方々は、一所懸命に業務をされていることも知っております。
ただ、残念ながら、多くの薬剤師は、それを、アピールすることが下手なこともまた知っています。

淘汰の波は、少しずつ近づいてきており、自分としては、せっかく現場で、患者さんのために、一所懸命、業務をされている方にも警笛を鳴らし、気付いてほしいといつも思っております。

診療報酬改定は、大手に厳しくなっているといわれながらも、増収増益を続けております。資本主義の観点からも、資本の大きいところに飲み込まれることは必然です。

そうならないためにも、自分の会社も資本を上げていってほしいなと思います。

皆様のお役に立てれば幸いです。

本日もお読みいただきありがとうございました。



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