『中庸』は「ほどほど」ではない!【ニコマコス倫理学⑨】
こんにちは、らるです。
『中庸』という言葉は
儒教でも出てきますので
耳にしたことくらいはある…という人が
多い言葉かと思います。
ですが、そのイメージは
「まあまあ」とか「ほどほど」
…くらいのものだったりしませんでしょうか?
私も、そんなイメージでした。
ですが、中庸というのは
そうではないのです。
中庸とは何か?
中庸というのは、一言で言えば
「ど真ん中」ということです。
『勇気』という徳を例にして
考えてみると…
勇気は、
全くなくて「臆病」なのが悪徳なのは
もちろんですが
行き過ぎて「向こう見ず」になっても
それはそれで悪徳です。
戦うべきときに戦えなくても
考えなしに突撃しても
どちらも不幸なことになる
…というのは、想像がつくと思います。
「もっとも的確な立ち向かい方をする人」
=『勇気ある人』
だというわけです。
中庸=ど真ん中 のイメージが
伝わりましたでしょうか?
非常にハードルが高いですね、中庸
その場その場で
バランスの取れた、ベストな選択を
選び抜くこと…
日々仕事をしていても
その難しさは感じています。
私自身は、採用の仕事をしていますが
選考受験者1人1人に向き合う…ということを
大事にしたいと思いつつ
選考のための業務を回すことも両立させることが
必要にもなってきます。
人に向き合い過ぎれば
業務が回らなくなりますし
業務に徹してしまえば
人に対して冷たくなります
その「ど真ん中」がどこにあるのかは
自らに問い続けていく必要があるのでしょう。
中庸への道は険しいです。
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