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[小説]僕の小規模な自殺を読んで

感想、あるいは小見出し1: 自身への共感と解釈の自由

「僕の小規模な自殺。」を読んで、私は主人公との共感を通じてこの本を楽しむことができた。作中で自由に解釈できる要素が多く、自分自身を主人公に置き換えながら読むことができる本だと感じた。物語を通して主人公と同じ気分や感想を抱き、結末やオチでタイトルの意味を見出す過程が魅力的だった。

あらすじ

主人公である僕が好きな彼女が三年後に死ぬと未来のニワトリから告げられるところから始まる。
彼女を救うために主人公が奮闘する様子が描かれ、日々を共に過ごす中での出来事が作中で展開される。

感想、あるいは小見出し3: 堕落的な魅力とひたむきな愛

始め、この本を手に取った時「入間人間の本で、面白そうだな」と言う何となくな理由で手に取った。
実際、読んでみると面白い本だと感心した。なにか堕落的な彼女、そんな彼女は日々を本を読んだり、堕落的に寝たりと自堕落的な生活を送っていた。そんな彼女のことが、自分でも手に取るように好きになっていった。私も日々自堕落な生活を送っているからだろうか、自分と照らし合わせて好きになっていったんだと思う。また、主人公、もそんな彼女のことが好きで彼女のことを愛していた。後ろ向きで人には回りくどい態度な主人公だけど彼女にはひたむきな姿勢で向き合い、愛そうと頑張っている姿勢が私の感情を揺さぶった、私は彼女のことが好きな主人公のことも好きになったんだと思う。私はそんな主人公のひたむきな愛情が、後ろ向きな態度とは対照的で、感情に深い共感を覚えた。

僕の小規模な自殺を読んで

僕の小規模な自殺、タイトルはこのようなタイトルになっている。
このタイトルが物語の中でどのような意味を持つのか。主人公がどのような自殺を考えるのか、未来のニワトリの予言がどのような結末につながるのか、そしてプロローグで語られるニワトリの未来の世界がどのような結末になるのか読者自身で想像しながら読み進めてほしい。

この物語は没入し、考えさせられる要素が豊富なので、是非この本を読んでみることをおすすめする。

入間人間「僕の小規模な自殺」


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