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『彼方のアストラ』レビュー

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『彼方のアストラ』

篠原 健太(著)

時は西暦2063年、宇宙旅行もあたりまえの時代。高校の班旅行で「惑星キャンプ」に旅立つカナタ、アリエスら9名の少年少女たち、未体験の宇宙旅行に胸躍らせ、初めての別惑星に降り立った彼らの前に、突然、謎の光の球体が現れます。
その球体に飲み込まれた9人は、気が付けば宇宙空間に飛ばされてしまっていました。
さいわい近くに無人の宇宙船を発見した彼らは、なんとかそれに乗り込み難を逃れるのですが、現在位置を確認すると、そこは故郷から5千光年も離れた所だったのです。
超光速航行でも3カ月は必要な距離、残りの食糧は3日分。通信機も壊れていて救助は呼べません。

はたして、彼らはこの絶体絶命のピンチを乗り越え、無事生き延びて故郷へ帰ることができるのでしょうか?

なんてところが第一話(とちょっと)のあらすじです。
光の玉に飲み込まれて飛ばされるとか、飛ばされた先に偶然宇宙船があるだとか、ありがち~。設定もなんだか懐かしい感じよねー。(絵柄もー)

なぁんて、

思っていた時期がワタシにもありました。

このありがちに思える導入と、一話目で主人公たちの性格や未来世界の設定ナドをスムーズに読者に伝える手腕がほんと素晴らしいのです。普通っぽい演出の中に仕込まれた巧妙な伏線とギャグがこれまた良くて、ケタケタ笑いながらページをめくれば、主人公たちを襲う危機に次ぐ危機。ドキドキハラハラしながら読み進めれば大きな謎とその謎を解く糸口が見え隠れして、もう止まりません。

これ、お話の作り、ほんっと上手いです。

イマドキ珍しい王道スぺオペ風味のサバイバルストーリーなんですが、どっこいちゃんと、とてもしっかりしたSFになっていますし、ミステリー的な謎解き要素もばっちり。謎ときもいろんな要素が複合していて、でもちゃんと解き明かされていく。この感覚ったらもうたまりません。

最初に「ありがちー」なんて思っていた設定の数々の理由が明らかにされていくところなんて、もうゾクゾクして鳥肌立てながら読んでました。

すっごく、面白いです。

よくある少年漫画だと思って読んでいなかった(ていうより、昔のマンガだと勘違いして手に取ってなかったのです、スイマセン><)のが馬鹿みたい。未見ですがアニメにもなっていたようですね。見たいー! このストーリーなら、きっとアニメも面白いんだろうなー☆

全5巻、最期まで一気読みして感動に打ち震え、最初のほうの伏線読み直したくて2週目も一気読みw

いまから3周目に取り掛かるぐらい気に入りました。めっちゃツボです。(私の好みばっちりですw)

もっと細かいところ紹介したいんですが、いろんなところに情報が隠されているのでネタバレになっちゃうので言えませんゴメンナサイ><)

まだ未読の方、初読の楽しさ、謎解きの楽しさ絶対味わえます、ぜひぜひ読んで見てください! ちょーおすすめですよー☆

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#らせんの本棚 #マンガ感想文 #篠原健太

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