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日本で生まれ育った『高性能紙飛行機』レビューほか

表紙

日本で生まれ育った『高性能紙飛行機』
~その設計・製作・飛行技術のすべて~

二宮 康明(著)

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月刊誌『子供の科学』に紙飛行機の型紙が付録についていたのをご存じでしょうか? あれ、切り抜いて張り合わせるとやたらとよく飛ぶ高性能な紙飛行機になるのですよね。

なんとあの連載、49年も続いていたそうで、多くの子どもたちの空への夢をそだててくれたことと思います。

その型紙をあつめた紙飛行機キット集の「切り抜く本」というのも出ていますね。競技用機もありますし、一般の紙飛行機や戦闘機を模した変わり種などもたくさん出ています。

Amazonで二宮先生を検索するとやたらでてきます。
(お子様の夏休みの自由研究テーマにどうですか? 作って飛ばせてきっと面白いですよ〜)

で、本書ですが、これは切り抜く本ではありません。その作り方、設計の仕方の本なのです。

ぺらぺらめくってびっくり、門外不出のはずの設計に用いるパラメータや式が惜しげも無くばりばり書かれていて、風洞実験のデータのグラフや形状ごとの指針、素材となる紙や接着剤の材質などなどなどなど、ほんとうに細かく設計の仕方の秘密が書かれています。

飛行機をゼロから設計してつくろう! 飛ばそう! なんて思っても素人にはチョット手がでない世界ですが、この本を読めば設計からはじまってすべてのテクニックを学ぶことができます。

実際、設計だけでなく作り方、飛ばし方、上昇気流の(起きやすいところの)見つけ方やはてまた滞空中の写真の取り方まで懇切丁寧に解説されているのです。

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なんですが……いきなりなのですが……、とても悲しいお知らせです。

実は、本日、この二宮先生の訃報が飛び込んできました><

享年97歳とのこと。
実に半世紀にわたって子どもたちの夢を大空へ導いてくださった方なのですね。合掌です。(ー人ー)

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ちなみに、(上の写真もおそらくそこで撮られたものでしょう)東京は武蔵野の、旧中島飛行機多摩製作所跡につくられた、やたらと広いはらっぱのある武蔵野中央公園は二宮先生のおひざ元。よくこうして紙飛行機を飛ばされていらっしゃいました。
(天気の良い土曜日の朝などは同好の士があつまって飛行機を飛ばされています)
ちなみに、その造園にあたって二宮先生も提言されていたそうです。(とにかく広いはらっぱが必要だと力説されたとか)

↑もうここは紙飛行機の聖地ですね☆(近所のコンビニ「ファミリーマート」では紙飛行機のキットが売られていてさすがというかんじです)
二宮印の紙飛行機を飛ばすなら、ぜひここでやってみたいところですね☆

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私は本書を数年前に科学技術館でやっていたイベントで購入したんですが、その時点ですでに二宮先生は高齢な方でしたので、売り子をされてた紙飛行機マニアのおじさんも、『その偉業を後進に伝授すべくこの本を書いたんでは。』なんていわれていました。

そのくらい、ほんと集大成、紙飛行機の免許皆伝の書と呼べるかもしれません。

こういうホビー系のマニアックな本が好きな人、実際に設計したり作って飛ばしてみたい人には超オススメの本です。
ちょっと工作に自信のない人でも、二宮先生の偉業が学べる素晴らしい本。大空に興味があるかたは一度読んでいただければと思います。あらためて、合掌です。
私たちに素晴らしい紙飛行機たちを残してくださりありがとうございました。

※本項はNOVEL DAYSで以前書いたレビュー

を加筆修正したものです。



#二宮康明 #紙飛行機 #科学の本 #工作 #航空力学

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