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ふくふく

11月に次男が産まれた。
約3年ぶりに、我が家にやってきたあかちゃん。
可愛くないはずがない。
おかあちゃんは毎日彼に、ぶりぶりのデレデレである。
1年くらい前には、子をもう一人のぞむかどうか悩んでいた。
けれど結果的に今は、一欠片の後悔もない。

ただ、暮らしているとまあいろいろある。
おう長男なんでレッグウォーマーをニット帽みたいにかぶっとるんや、あ〜〜〜娘ちゃんまた足からおしっこでてもとるやん、あっあかさん吐き戻しとる、こら娘ちゃんそこじっとしといて、長男ドア開けっ放しでそっち行かんといてよ暖房かかっとるんやから、ん?なんか落ちた音したけど?待って取るから、あかさん泣いとるからちょっと待って、夫なぜこのタイミングで寝ているのねえなぜ、、、
3人の子のそれぞれに対処していくのに精一杯で、日々は早送りのように過ぎていく。

そんなわたしのこころを強くしてくれるのは、冷凍庫にそっと忍ばせたハーゲンダッツ、お菓子箱にあるバターたっぷりのクッキー、もうすぐやってくる高級チョコレート。
上の子たちを送り出したら、あかさんが落ち着いたら、みんなが寝静まったら。
甘くておいしいものたちが待っていてくれることが、いつしか御守りのように思えてきた。
お酒の代わりの愛おしいガソリンたちよ。

いつの間にか携帯をのぞくと、おいしいものたちの広告が目白押しになっている。
最近のシステムはかしこいんやなとぼんやりした頭で思いながら、今度はなにを食べようか…とクリックする手はとまらない。
次男がふくふくと育っても、ぎょっとするくらい変わらない体重計の数値を眺めながら、今日もまたひと息ついている。

ここまで読んでくれたあなたは神なのかな。