隣家の大工さんと無価値感

「働かない自分、
ベッドから動かない自分、
あるがままの自分は
根本的に価値がない、
情け無く弱々しい、
恥ずかしい存在である」
という信念から、
他者への投影や強烈な恐怖が感じられた、
という内容です。

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二日ほど前、
朝起きると、
大工さんたちが、
隣家の壁の塗装修繕をしていた。
二階まで足場を組み立てるから、
金属パイプの音とか作業の音が聞こえた。

ベッド横のカーテンを開けると、
大工さんたちと目線が合うような距離で、
カーテンの隙間から自分が見えるんじゃないかと不安になり、
カーテンのわずかな隙間を閉めた。

なんとも言えない不安感と怖さ。

不安感はかなり強くて、
ツールとかは無理だったので、
この不安感をただ感じるままにして、
なるべく気をそらしたり抑圧しないで浮き上がらせるしかできないな、
となって、
ただ不安感を感じていたけど、
目が覚めた時は、
大工さんたちの存在を迷惑に感じた。
自分に不安感や、恥や、無価値感を
感じさせる原因に見えたから。
騒音もあったけど、
不安感に比べたら小さかった。

でも、不安感の奥に、
「働いてない、
実家にいる、
ベッドにパジャマで寝ている」
自分に、
すごく弱さ、弱々しさとか無力感を
感じているのに気づいて、
全身麻痺で入院している父も、
ベッドで自分と同じ
不安感や無価値感、
自分がひどく無力で弱々しい感じ、
と向き合っているのかな、
同じレッスンだな、
と思った。
夕方には、
まだ不安感はあったけど、
大工さんたちが隣家に来て働いてくれたおかげで、
自分の恐怖とか無力感、無価値感、
弱々しさが
上がって来て、
キツいけど、
直視されて癒される機会が
もたらされたのか、
と思って、
確かにありがたいのかもしれないと思えた。

大工さんたちは
ベテランのお爺さんも若い男性も、
いわゆるガテン系、
威勢がいいというか、
言葉遣いもちょっと粗雑で、
一歩間違えれば危険な事故につながるから
か、
声も鋭く大きくて、
剣道と合唱部の経験からやたら声がデカい
父みたいな雰囲気だった。
「自分みたいな気が弱いタイプとは違う、
肉体労働をして生きる男たち、
体も強いし、
手に職がある、経験もある、
性格も陽キャで威勢がよく、
高いところでも怖けず、
平気で動き回る元気で強靭な、
自分とは全てが違う存在」
に感じて、
劣等感や、
逆の見下し感も感じた。
カーテンを開けたら、
彼らに、
「ベッドにいる、情け無い恥ずかしい自分」
をさらけ出すことになる、
という強烈な恐怖。

自分では献身滞在とかには参加できないけど、
大工さんたちが来てくれて、
ファンクションを通して
自分の恐怖に直面させてくれたのか。

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