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NoteパルプマガジンMexico

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Noteで連載されているパルプ小説をピックアップする事を目的としたマガジンだ。 このマガジンをフォローすればNote上での豊かなパルプ生活が認可される。
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#毎日投稿

青空、ヒグラシ、お肉仮面 #第一回お肉仮面文芸祭

お肉さんを初めて見たのは、確かヒグラシが鳴き始めた夏の暑い日だったと思います。その日は特…

千竜一夜の夢 #DDDVM

色とりどりのステンドグラス、宝石のランプに囲まれている、ぼんやりとした視界ではそう感じた…

辛い麺メント:アザーサイド『辛紅』 #AKBDC

紅い、唐辛子の紅さだ。辛紅<からくれない>の第一印象はそういうものだった。 「ここかぁー…

だから私はエルフじゃないの! -1- #胡乱エルフ

死んだ、と思った。けど死ななかった。 痩せこけた緑肌のゴブリンを前に尻もちをついたネクロ…

クリスマスナイト・ウィズ・マッスルジャッジメント #パルプアドベントカレンダー2019

「メェェェェエリィィィイクリスマァァァアスッ!!!」 ナムサン!クリスマスの暖かなイルミ…

冥竜探偵かく語りき~雷竜輪切り事件~ 第一話 #DDDVM

被害者は雷竜、性別は雄、年齢は今日で五百才になるはずだった。 死因はそう、まるで東方で作…

ブラックサンタ・ホームカミング #パルプアドベントカレンダー2019

黒い男が立っていた、典型的なスペースの限られたマンションの玄関に。 夕食の準備のために手を離せない母親に代わって、ベルの鳴った玄関を開けたのは十歳になったばかりのサキ。クラスメートの中でも取り分け背の低いサキに比べると、男はまるで巨人の様に背が高く身にまとった濡羽色のコートは雨を受けてはしとどに露を垂らしていた。 「……えと、その」 本来であれば挨拶すべき所を、サキはかたまってしまった。黒い男のフードの中の黒い瞳と視線が合い、咄嗟に目を伏せると自分のこげ茶色でショートにそ

いざなうはワールド・コーン・ラビリンス -1- #ppslgr

鋭く突き出されたグラディウスの一撃をスウェーにて上体を逸らし避ける。 続いて超接近戦から…

パンドラ・イン・ジ・オーシャン -1-

「R・V、二匹目の喋るマグロが発見されたの」 しかるに、常識というのは覆されるためにある。…

走れ、穿て、守れ -1-

 俺の目の前で、チャラくて色黒のいかにもなナンパ男が鼻から血を噴きながらぶっ飛び、木床を…

論理仕掛けの偶像は自由を夢見る-1-

「『助けて』、とな」 「ああ、こいつをどう見る、R・V」  西部劇めいた誂えのバー・メキシ…

賽を振るは、神か人か -1-

「おはようございます、マスター。戦闘行動を開始します」 「頼むぜ、クリス」  爆炎渦巻く…

ガイズ・ミーツ・怪獣 -1-

 緑満ちる山々の中、子供が誤字を誤魔化す時のノイズをウルトラサイズにしたような奇怪なる巨…

ヒトよ、ネコと和解せよ -1-

「この一週間で行方不明の届け出が急増しており、警察が現在捜査を行っています」 「物騒だな」  展示台代わりのテーブルに自作のパルプを並べ、今日も日がな一日バー・メキシコでクダを巻く俺は、誰からもさしたる注目を集めていない壁面に据え付けられた大画面テレビを見ながらつぶやく。  隣の卓では、様々な年齢の女性達が黄色い声をあげている。当然の事ながらガラの悪いごろつきめいている黒ずくめの俺の方に向く者はいないが、いつもの事だ。 「あーっと、Fuチャンのポートレート売り切れちゃっ