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ノースシ・ノーライフ(4-2)

 BLAM!BLAM!BLAM!ところどころ火の手が上がるトーフ工場、そのエントランス前は酸鼻極まる惨状であった。まるでツキジである。辺りには逃げ遅れたと思しき労働者が銃でもって射殺された姿でアチコチに転がっていた。

 そこへ降りしきる重金属酸性雨をニンジャ敏捷性による高速走行が巻き起こす風によって吹き上げながら、ソニックブームによって指定されたこのポイントへと七色頭巾スシ職人ニンジャ、レインボーフードが到着した。

「Oh……ナムアミダブッダ……」

 目を覆いたくなるような惨状に思わずブッダに祈ってしまうレインボーフードだが、即座にこの惨事の原因を見つけ出した。アナキストである。両手には拳銃、そして「アナーキー」などという自己アピールTシャツを着て殺戮を行っている。レインボーフードの目の前でアナキストの二丁拳銃から放たれる銃弾がエントランスから逃げようと駆け出してきた労働者をヘッドショット殺によって殺した。

(ナムサン……!)

 恐るべき殺戮の現場にも正気を保ち立ち向かうレインボーフード。ニンジャになってから多少の修羅場はくぐってきた彼は若干の修羅場耐性が出来つつあった。すぐさまフトコロからソウカイヤ印のスリケンを取り出して暴走二丁拳銃アナキストに向かって投擲!

「グワーッ!」

 ヒット!スリケンは過たずレインボーフードの狙った通りにアナキストの右肩に深々と突き刺さった!右手拳銃を取り落とし動揺するアナキストの目の前まですり足で踏みこむと勢いをのせたハイキックで左手の拳銃を遥か彼方まで蹴り飛ばす!

「アイエエエエエ!?ニンジャ!?ニンジャナンデ!?」
「イヤーッ!」

 すかさずレインボーフードは膝蹴りでもってアナキストのみぞおちを撃ち抜く!急所を撃ち抜かれ即座にアナキストは昏倒!

「ムン」
「ハーッ!ハーッ!ハーッ!……よかった、加減が効いた」

 さよう、レインボーフードはかつてニンジャ身体能力の加減が出来ずクローンヤクザを殺傷してしまった経験からモータル相手の時に手加減が出来るよう密かにトレーニングを重ねていたのだ!強化ビール瓶は未だにボトルカットネックチョップできないが日頃の鍛錬が実を結んだ結果と言えよう!

 しかし感慨に耽ることなくレインボーフードはすぐさまトーフ工場エントランスに突入!今は一刻を争う事態ゆえ既に死した労働者達へは心の中で略式念仏を唱えるにとどめ工場内へと続く通路をかける!

 走れ!レインボーフード!走れ!

【ノースシ・ノーライフ(4-2):終わり:4-3に続く

レインボーフードエピソード第一話についてはこちら。

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