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エイプリルフールに嘘をつき続ける友人

「エイプリルフールでした〜!」

4月1日、また騙されてしまった……! 大学生時代の友人であるりさが、「夫婦でYouTubeチャンネルを運用していたら10,000人登録突破した!」と、YouTubeチャンネルのスクリーンショットとともに教えてくれたので、「おめでとう」と言ったら嘘だった。このように私は彼女に、もう何度も騙されている。りさは、1年の中で1番エイプリルフールを楽しみにしている人なのだ。

りさは高校生の時からエイプリルフールを楽しんでいる。例えば、塾の友人とのこんなエピソードがある。

りさ「和田アキ子さんってほんまに女性みたいよな〜男性って信じられんわ」。
友人A「え!? 和田アキ子さんって、女性だけど男性っぽいっていじられてるんじゃないの?」
りさ「何言っとるん!? 男性やけど女性っぽいっていじられとるやん。もはやどっちか分からんようになってもとるA子、ウケるわ〜」。
友人A「そうやったんか…! 先生! 和田アキ子って男性なんですね!!」
塾の先生「A子、和田アキ子は女性やぞ」。

この後りさは、A子に怒られたそう。しかしりさは懲りずに翌年もA子を騙したという。

他にも、あるピザ屋さんの看板の写真を撮ってきて加工し、職場のおみのさんに「ピザ屋さんの看板の文字が台風で取れて、omino's Pizzaになっていましたよ!」とか。

こんなにもエイプリルフールを存分に楽しむ人は他に見たことがない。そんなに嘘をついて、何を得られるというのか。そう、全く生産性のない行動である。しかし、なんだかとっても楽しそうなのだ……! りさは決して、人を傷つけたいわけではない。ハロウィンやクリスマスを楽しむように、一つのイベントを盛り上げているのだ。

エイプリルフールに嘘をつくことは、久しく連絡を取っていない友人と連絡を取るきっかけにもなる。そんなりさの活動内容に賛同した私も、いつしかエイプリルフールには嘘をつくようになっていた。

ここまで読んでいただいた皆さんもきっと、次のエイプリルフールが待ち遠しくなっているだろう。しかし、嘘のつき方によっては相手を怒らせてしまうこともある。相手に迷惑を掛けないように気を付けることが大切だ。

そこで、私とりさがこれまで嘘をついてきて学んだ、エイプリルフールを楽しむコツを5つ紹介する(※あくまで個人の見解です)。


  1. 喜怒哀楽の“楽”を意識する

これが最も重要。相手を【喜】ばせる嘘は一見良いように思えるが、一度嬉しい気持ちになってからそれが嘘だと分かると、気分の浮き沈みが発生する。「無駄な期待」は残念な気持ちを生んでしまうのであまりおすすめではない。

その逆で、相手を【怒】らせたり、【哀】しい思いをさせたりすることで、嘘だと分かった時に安心感を与えるのはどうか。これについては、嘘をつかなければ発生していない怒りや哀しみを生んでいるので、良くないとの結論に至った。

相手にはあまり関係ないけれど、なんだか【楽】しい気持ちになるような、そして驚くような、そんな絶妙な話を作ることが重要である。


2.加工した画像を使うと効果抜群

写真を見せられると人はなぜか信じてしまう――。アプリなどを使って画像加工を取り入れると、嘘の成功確率は格段に上がる。


3.忙しい日々を過ごす人にはNG

4月1日は新年度を迎える日であり、職業によっては忙しくてエイプリルフールを楽しむ余裕がない人もいる。そんな時は、①で紹介した「喜怒哀楽の“楽”を意識する」をクリアしていても、相手に不快な気持ちを与えかねないので要注意である。

また時期に関わらず、「嘘は良くない」という素晴らしい人格を持つ方々にも、嘘をつくことはやめておいた方が良いだろう。


4.事前に軽いジャブを入れる

しばらく連絡を取っていない友人に、4月1日に突然メッセージを送ると疑われやすい。久しぶりの連絡となる相手には、数日前から雑談などしておくと良い。

さらに当日は「エイプリルフールだね」とあえて話題に出すことで警戒感を緩め、「そういえば……」と自然な流れで嘘をつくという技もある。何度も嘘をついている相手を騙すには、この技はかなりの効果を発揮する(私はこの手法で、りさに騙されることが多い)。


5.ちょっとした工夫で嘘をおしゃれにする

ラインや手紙を使う場合のみにできる技ではあるが、縦読みで「エイプリルフール」となるように文章を作ってみてはどうだろうか。相手が嘘を信じた後に「縦読みしてみて♡」と、ネタばらしをさらに楽しむことができる。

以上5つ、いかがでしたか?

私は今年のエイプリルフール、仕事が忙しくて気持ちに余裕がなく、エイプリルフールの存在を忘れてしまっていた。しかしりさから連絡が来て、騙されて、「忙しい日々を送っているからこそ、イベントを楽しむ気持ちの余裕を持とう」。そんな風に思ったのである。来年こそは、しっかり準備をして4月1日を迎えたい。

皆さんも、楽しいエイプリルフールを過ごしてみてはいかがですか?


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