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『幼なじみのオカちゃん』vol.21

おじさんが酔っ払って自室にいったので
リビングに オカちゃんと2人きりになった
足を掴んだまま寝てるので
動いたら起こしてしまうと言う気持ち20%
このままでいたいと言う気持ち80%
があり 動けない

僕はオカちゃんの頭に手を伸ばす
久しぶりに触った髪
すっごくサラサラで 長くて綺麗な髪

久しぶりにのんびりしてるから今までの
寝てない分を取り返そうとしているのか
一瞬で寝落ち
僕はソファーにもたれかかったまま睡眠

5時頃目を覚ますと 僕とオカちゃんにタオルケットがかかっていた。
きっとオカちゃんが途中で起きてかけてくれたのだろう。
相変わらず足にしがみついて寝ているけど...(笑)

僕ももう一度目を瞑り
赤子を寝付かせるときのように
オカちゃんの 背中をトントン叩く

僕らは大人になったんだ
ずっと昔のような関係に戻りたいと思っていたけど
形を変えてはいたものの
僕らはずっと昔のままだったんだ
そこで 改めて
今まで冷たく当たってきた事や
様々なことを 後悔した。

再び眠りにつく
何となくいい匂いがしてきた
オカちゃんは早く起きて朝ごはんを作っていた。
目を覚ますと
『ごめーんうるさかった?』
こんなとき ごめん という言葉が出るのか
と とても感心した。

『とりあえず 寝ぐせなおしておいで(笑)』

「めんどくさい 寝癖をなおすのなんか
出かける時だけでいいよ...」
どちらかと言うと 寝起きはこんな感じの僕

『なぁんだ 夏休みだし デートでもしようと思ったのに』

「すぐなおしてくるよ!!まってて!」

男は単純である
男は馬鹿である

その日 水族館にいった。
夏は暑いし 人の多いところにいったら
後悔する。

ただ隣には大人になった幼なじみがいる。

『幼なじみのオカちゃん』vol.22
著者:れい
vol.23へ続く