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これぞ鮨屋のあるべき姿 はっこく 怒濤の30貫!

やっぱり鮨屋では鮨食ってナンボですよ!

鮪仲卸の雄、やま幸が経営する銀座鮨とかみで大将を勤められていた佐藤博之サンが独立して開いたお店、『はっこく』。怒濤の30貫握りのみは鮨食人(笑)としては、もう行ってみたいお店の一つではありましたが、オープン以来1年と10ヶ月、二番手さん、三番手さんのカウンターはOMAKASEやポケットコンシェルジュでそれなりに空席が出てくる一方で、大将の佐藤サンのカウンターが出てきた試しが無い。一度だけ出てきたことはあったのですが、都合が合わず断念。大将カウンター?そんなに本当にあるのか?まぼろし〜?的に思い始めた(笑) その矢先、突然出てきたんですねー。『大将のお部屋』がOMAKASEに。2名でしか予約できない、しかも来店日は翌日!もう問答無用で押さえました。同行者は知人の鮨食人(笑)たちに片っ端からオファーを出し、真先に手をあげた方にご同行頂く事になりました。師走も残り半分を切った、とある日のことです。

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銀座6丁目のビルの3Fに、そのお店はありました。広々としたウェイティングスペースが用意されているのは贅沢ですねぇ。設えもミニマルな感じで好みです。暖簾の奥にキャッシャーと3つあるカウンターの各お部屋へ繋がるホワイエがコレまたあるのですが、これ、相当面積のある物件ですよ。元々は高級クラブとかキャバレーとかが入っていたんじゃないでしょうかね。

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大将の佐藤博之サン。鮨職人、または鮨食人(笑)ならこの方の経歴を知らなければモグリですよね。ビシッとポーズを決めて頂きました。
『撮影みたいだなぁ』って、いやコレ撮影ですから(笑)

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佐藤サンが鮨とかみを離れてから、このお店『はっこく』を開店するまでに1年程度の期間を要したのですが、この間は海外のホテルやレストランでポップアップイベントに参加されていた事をご存知の方も多いと思います。佐藤サン曰く、これらの活動は『生存報告(笑)』だったそうで、納得のいく物件が見つかるまでの間、敢えて国内では無く海外で活動をしていたのは佐藤サン流の戦略もあった様です。それが後述するカウンターを3つにされた事につながっていると筆者はにらんでいます。ポップアップイベントは材料費と渡航滞在費用以外、ほとんど利益を取っていなかったそうです。『この期間を支えてくれた妻に感謝している』と佐藤サンは仰っていました。

それでも最後の方は『もうお金無いから!』と奥様にお叱りを受けたそうです。無事に物件が見つかって良かったですね(笑)

テーブルセッティング
お品書きが乗っています。カウンターを3つにしたのはお弟子さんに握らせる機会を作りたい一方で、30貫を全て握りで通す上でクオリティ維持にはカウンター6席が目一杯であることから、ビジネスとして商機を取りこぼさない(特に海外からのゲスト)ためにも、最初からの計画に含めていたそうです。日本の鮨好きのお客さんはともかく、ライトな層や海外からのゲストなら、食材と料理の思想が自分と同じだったら、握り手が二番手さんでも三番手さんでも十分満足してくださる、という狙いがあるようで、この試みは成功しているようです。この日も隣の部屋では外国人のゲストで凄く賑やかでした。

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今日のお品書き
季節によって幾つかのネタが入れ替わる以外は基本的に同じメニューです。すきやばし次郎と同じスタイルかな?真ん中に5つある魚のアイコン(暖簾にも描かれていましたね)は鮪なのですが、これはその日の仕入れによって入手できる部位に違いが出るから、あえて品名を書いていないのでしょう。佐藤サン曰く『シークレットアイテム』だそうですが(笑)

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