見出し画像

Z世代クリエイターの仕事の作り方〜ROBOT・ユージンの場合〜

【ROBOTこぼれ話】/ み
その年度に活躍した映像クリエイター100人を紹介する年鑑『映像作家100人』に3年連続選出されているROBOT所属「クリエイター」ユージン。

(・・・名刺の肩書きで「クリエイター」ってついてる社員、初耳でした。クリエイティブ職でも「ディレクター」「プランナー」とかが一般的なので)

この夏、資生堂ANESSA公式SNSアカウントで公開されたブランド・コミュニケーションビデオも話題です。

アニメーション作家として日々忙しく活動している彼に、ちょっとお時間いただいて、お話聞いてみました。

「僕、アニメーションでROBOT入ったんじゃないんですよ!」

・・・え!?そーなの!? 知らなんだ!!
よくよく聞いてみたら、デザインとかプランニングとかなんでもやれそうな人として「スペシャリスト枠」での採用なんだそう・・・!
もともと学生時代は理系(!)で、プログラミングやVR映像、CGデザインなどを学びつつ、一方で漫画を描いて、ちばてつや賞を受賞するなど、すでにマルチな「クリエイター」ぶりを発揮していたユージン。が、アニメーションを制作した経験はなかったという。

「ただ、ROBOTのアニメーション作家への憧れはありました」

当時在籍していたアニメーション作家らに憧れがあった彼は、入社後、初めてアニメーション『もの食うアニメーション 牡蠣』を自ら制作しTwitterに公開。

短尺ながらついつい見続けたくなる心地よいループアニメーションは、SNS媒体にフィットしてたちまち拡散。すると早速それを見たミュージシャンや企業から制作の依頼が次々舞い込むという、Z世代ならではのなんともすばやいシンデレラストーリーで、アニメーション作家としてのお仕事がスタート!
以後、さまざまなクライアントから依頼が途切れることなくアニメーションを作り続ける日々。←イマココ。

・・・そんな状況に対し、ユージンは「自分は運が良くて」「恵まれていて」と、謙虚な言葉を繰り返し、「目の前のことを全力でやるだけ」と真っ直ぐに言い切っていた。眩しい向上心!

自分からSNSで発信した作品をきっかけにお仕事が来て、そこで実績を積み上げて、その世界観を信頼してまた新たにお仕事が来て・・・というハッピーなループ。クリエイターのやりたいことと依頼主の求めることの幸せな合致は、良い作品づくりの大前提だし、とても健やかな関係性だなあと羨ましく思う。SNS時代のクリエイターの生まれ方、育ち方の理想の形なのかも。

現在は依頼を受けたお仕事に専念する日々とのことだが、いずれは、オリジナルの”漫画”に挑戦したい!とのこと。構想のタネはいま「点」の状態でいくつも持っているので、いまアニメーション制作で培っている技術やアイデアを吸収しながら、その「点」を集めて結びつけるスキルを身につけて、作品として結実させたいそうだ。

個人的には、お酒と食をこよなく愛するユージンならではの、グルメ×ファンタジーな異色にして壮大な漫画を見てみたいな〜と思って待ってます。同じくお酒を愛する者として。

そんな彼は、宮崎駿監督最新作『君たちはどう生きるか』を公開初日に観に行って・・・

「一日寝込みました」

82歳であの作品を作り上げて世の中に放つことのとんでもなさに、打ちのめせれて、絶望と希望が一挙に押し寄せた結果、寝込んだのだそう。
それを聞いて、ユージンは心底「クリエイター」なんだなあと目を細めてしまった。圧倒的な作品に出会ったことで、きっと彼の作品はこれからもっと強く面白く進化していくんだろうな〜。

「でも自分はまずは面白いことを目指す。誰が見ても面白いものを」

これからのユージンがどう生きていくか、楽しみです。

ご興味持たれた方、本人Twitterもぜひ覗いてみてください。
※お仕事のお問い合わせはこちらまで→contact_yujin@robot.co.jp


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?