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kisssellx のGorugeと申します。 主にこちらでは小説を書いていこうと思い…

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kisssellx のGorugeと申します。 主にこちらでは小説を書いていこうと思います。 たまにくだらないことも書きます

マガジン

  • 【小説】Recycle Mafia

    時代の変化に翻弄される若者がとある重大事件の犯人達と関係を持ってしまう 裏社会の人間との繋がりを持ちやがて「人間」のリサイクル業を営む話

最近の記事

Recycle Mafia #2-6 #third plan

秋の夜風を背中に受けながら、小走りで駅に向かう。 いつもなら電車とバスで移動なのだが、今日は仲間を待たせているので、タクシーで行くことにした。深夜料金なので、結構高いが・・仕方が無い。それに今日聞いた内容をいち早く仲間に伝える必要があった。 駅前でタクシーに乗り込むと、「木場公園まで」とだけ伝え、シートに深々と座った。 夜の荒川を渡り、江東区に吸い込まれていく。 空は晴れていて、月が良く見える夜だった。 ふと、ipodを取り出し、[MURDER WAS The CASE]

    • Recycle Mafia #2-5 second plan

      人間の欲望は果てしない」 って誰かが言ってたっけ。 つまり生きるってことは、探求し続けることなのだ。 「生きる=DIG」 食べることだって、常に旨いものを探している。 寝るにしても、いかにいい眠りができるか、寝具の技術は進歩し続けている。 セックスだってそう。色んな器具や変態。多種多様なプレイがあるのだって人間だけだ。 どんなに、グーたらな人間でも、「いかに楽して暮らせるか」って事を探求しているし。 掘って掘って掘って、常に探しているのだ。 だから、行き着く先がいつも

      • Recycle Mafia #2-4 first plan

        秋の夜の公園。 噴水前のベンチで、明はひととおり話終えると、安心したようで、ポロポロと涙をこぼした。 イチはそんな明の肩をそっと抱き寄せ、頭をなでてやった。 「よく今まで頑張ったな」 「安心していいぞ。」 とだけ言ってやった。が、何の根拠もなかった。 でも心に誓った。奴らを許さない。この町、いや、この世界には要らない。自分でも、背筋が凍るくらい冷徹な思考が背筋を這い上がった。 真美を想った。不憫というより、自分の大切な部分に土足で侵入して散々汚されて、最後に唾を吐いて笑い

        • Recycle Mafia #2-3 deep impact

          人の悪口で盛り上がった経験は少なからず、誰にでもあると思う。 それは当たり前のことで、人間である証拠だからだ。 人は他人の悪口を言うことで、「あの人は変だ」「あの人が悪い」っていう、共通認識を持ち、仲間意識を確認して、安心するのである。 かくして、其の集団の中に、カリスマが存在し、そのカリスマが奇抜な行動をしたとしても、その取り巻きの人たちは、何の疑問も抱かずに、そのカリスマを支持し、仕舞には、言いなりになっている場合がある。 歴史が証明するように、ナチスしかり、オウムしかり

        Recycle Mafia #2-6 #third plan

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        • 【小説】Recycle Mafia
          11本

        記事

          Recycle Mafia #2-2 second impact

          十一月に入り、やっと暑かった夏も終わったと思ったら、急に肌寒くなってきた頃。 3人は、久しぶりに休日を満喫していた。 シンゴは錦糸町の例の居酒屋「富士山」で、ナチとサシで一杯やったあと、DVD屋さん帰りのイチと合流して、錦糸公園にやってきたのだ。 涼しくなってきたし、公園で呑もうというわけだ。実際寒いのだが。 この頃になると、シンゴたちも、例の少年「明」の件では、動くに動けず、姉の真美からも、その後、DVを受けたとの報告はないので安心していた。 ただ、1つ心配なのは、イチがこ

          Recycle Mafia #2-2 second impact

          Recycle Mafia 2-1 first impact

          突然のイチの緊急召集から、1週間後。 外は秋の訪れを感じさせるスズムシの鳴き声が聞こえていた。 シンゴ達は再び例の居酒屋【富士山】に集まって作戦会議をした。 「じゃあリーダー始めようか。」 とナチがいう。 「ん?何それ。」 シンゴが困り顔で、イチを見る。 「そうだよリーダー。」 イチも笑いながら言う。 何かの冗談かと思ったが、前回の飲み会を思い出した。「RBN」の社長に酔った勢いで立候補して、イチもナチも同意。社長が決まった。まさか、その流れなのか? 「その通り。」 2人

          Recycle Mafia 2-1 first impact

          Recycle Mafia #1-5 スハダクラブ

          2012年 秋 むさ苦しい夏の出会いから約1年が経った。 イチは新しい就職先の仕事もだいぶ板についてきたようだ。 世間では第二東京タワー「スカイツリー」がその年の5月に完成し、押上近辺もとても盛り上がっていた。季節は秋。カップルたちが手をつなぎ新しく生まれ変わった下町をオシャレに楽しむのだ。 「全部うーそさ、そんなもーんさ、なつのこーいはマボロシ♪」 そんな歌があったな。 今年の夏も、男ばっかりで遊び適当に女を口説いては振られ、次の日にはまた別の女を口説く。また、そん

          Recycle Mafia #1-5 スハダクラブ

          Recycle Mafia #1-4 RNB

          世間では学生が夏休みを終え、新学期に入る頃。残暑という名だけが残ったかのような、猛暑日。 残暑なんて、10月からだろ。と思う。 そんな日曜日 いつも通り、シンゴとナチは錦糸町のフリーマーケットにネットオークションでも売るのが困難なようなガラクタを並べていた。 ガラクタといっても、シンゴたちが綺麗にリペアしてあるから、物自体はいい物ばかりだし、なかには、古物商のおっさんにしか理解できないような逸品もある。はず。 ネットオークションは、それなりに価値が世間一般的に認められた品物し

          Recycle Mafia #1-4 RNB

          Recycle Mafia #1-3ミミナシホウイチ

          ボロロン♪ポロロン♪ シンゴたちが窓際のボックス席で壊れたラジカセを修理していると、どこからともなくギターのソレらしき音が聞こえて来た。 思わずシンゴとナチは視線をラジカセから離し、見つめ合ってしまった。 ナチが言った 「今の音、有線じゃないよね」 「でしょ。」 二人して目線でその音の鳴るほうを探した。 すると、3席くらい離れた窓際のボックス席に、真夏だというのにニットキャップを被って、髭伸ばし放題の浮浪者?風のその人はミッキーマウスのTシャツに迷彩のハーフパンツといっ

          Recycle Mafia #1-3ミミナシホウイチ

          Recycle Mafia #1-2 ナチグロン

          ナチグロン ガガガガガガガピピピピッピッピッピッピガッピアガアッピッピッピピ--------------- 「死んだ?」 ショートしかけた頭の回線がやっと繋がった頃、金髪のナチュラルドレッッドにsupremeの厚手のTシャツを着て、リーバイス501を腰履きしたナチが、不自然な黒さをした顔を一層引き立たせる真っ赤な唇でアイスコーヒーをストローで啜りながらおどけた感じで言った。 「ああ、終わったよ。真っ白になった」 と、neweraのヤンキースの黒キャップを頭から手に取り

          Recycle Mafia #1-2 ナチグロン

          Recycle Mafia #1-1 intro

          まだ、世の中が「バブル」の残り香を名残惜しむよな、1990年代。 ジュリアナ東京は、ASRという横乗りショップになった。 芝浦GOLDは健在だった。 僕らは、高校生になった。Ralph Laurenのシャツを着て、GuessやCKの太いパンツを腰履きして、足には皆一様にティンバーランドのブーツを履いて。 初めて夜の六本木のクラブ「Nu」という場所に行き、何もかもが衝撃的だった。外人の多さ。マックが深夜なのにやっている。その中でも、hip hopという音楽、スタイルに出会っ

          Recycle Mafia #1-1 intro

          腐乱商店街

          何でもある 何でもある 世の中には何でもある・・・ 今信じているものは何ですか? インターネットの情報 新聞 雑誌 俺はどれも信じてるし、信じない。 例えば大量のごみの山から使える部品だけ探して組み立てた車みたなもの 情報っていうのはそういう事 「ワクチン打ったら死ぬんだってさ」 「あと、20年が寿命なんだってさ」 「25年寿命が縮むんだってさ」 「解毒できないんだってさ」 だからなんだ? 少し前は違う情報であふれていた。 トレンドってやつだ。

          腐乱商店街

          東京の夜【1990年代後半】追記

          俺たちの勝手な行動でお別れとなったジュンコとマユミ 何故か凄くいい思い出になっている。 吊り橋効果だろうか? みんなドキドキしたからだろうか? 前回でも書いたが みんな初心だったからだろうか たぶんそうだ。 何処か達成されていないから物語になって脳内に残る だが、カズ君はマユミの家に入りびたりやっぱりヤッテいたし、カズ君なりに満足したんだと思う。 でも、今でも俺たちはこの話で何杯でも酒を飲める。 歳を重ねるにあたり、こういう思い出をたくさん作ることが人生を

          東京の夜【1990年代後半】追記

          kiss sell party #158 hiphop論争ってばかばかしくない? 【是非聴いてくれ】

          日本で一番、いや、世界で最もくだらないラジオと言われつつ 粛々と続けている変態ラジオ 聴いて損はさせません いや、損って思ったなら謝ります もう先に謝っておきます「ごめんなさい」 でもね・・・・・ mixcloud https://www.mixcloud.com/ryohey-isibasi/ google podcast https://www.google.com/podcasts?feed=aHR0cHM6Ly9hbmNob3IuZm0vcy8xND

          kiss sell party #158 hiphop論争ってばかばかしくない? 【是非聴いてくれ】

          東京の夜【1990年代後半】6 最終話

          4人の夜は更けてゆき 気が付いたら朝 結局 色々な事は始まらず 4人で雑魚寝 合宿かと思わせる寝方 皆酔っぱらっていたんだな 可愛らしい若者たち ここで乱交とか始まればこういうことは書いていないし 強烈な思い出になるか、トラウマになるかだ。 いい感じの物語になる出来事っていうのは、どこか達成されていない時だと思う その後 何度かマユミの部屋には遊びに行った 勿論ジュンコも来ていた 隣に住んでる男に壁を叩かれ 「うるせーぞコラ!」 と、怒鳴られた

          東京の夜【1990年代後半】6 最終話

          東京の夜【1990年代後半】5

          タクシーが 俺たちを載せたタクシーが ラブワゴンが 新小岩のマユミが一人暮らしをするライオンズマンションに着いた。 エレベーターに4人で乗った。 女の子の匂いが充満。 おれは少し勃っていた。 なんだろう 吊り橋効果というやつだろうか? オッサンから逃げることによって、ただのナンパでは終わらず ある種の団結力さえ感じる夜だ。 ワクワクして ドキドキして 一安心して ムラムラしてる。 そんな5月の夜だ。 エレベーターを降りてマユミの部屋に入る。

          東京の夜【1990年代後半】5