お客さんの要望を丸腰で聞いてはいけない。

ホームページやカタログの制作案件を担当していた頃、お客さんの要望をしっかり聞き取って、すべて漏らさずに反映すれば良いものができる、と安直に考えていたことがある。

ところが、人間は面倒くさがりな生き物。やりたいことを日頃から整理している人なんていないし、それを人に丁寧に説明しようと思う人もいない。だから、「お客様のご要望の通りにいたします」なんていう営業マンは二流。

お客さんの本音は、言わなくても察して動いて欲しい、ということ。逐一要望を言わなくても、日頃の会話から気持ちを読み取って、「こんなのが欲しかったんでしょ?」と言い当ててくれる営業マンが一流だと思う。


そんなエスパーみたいなこと出来るわけないだろ、と初めは思っていたけど、ポイントは「お客さんも何が欲しいかを分かっていないことが多い」という点にある。

お客さんが置かれている状況を知り、自社の商品がどんな悩みを解決できるのかを知り、この二つが適合するときに、「あなたの悩みは私の商品が解決できますよ」と伝えられれば、お客さんにとっては非常に気の利いた対応になるのだ。

だから、こんな状況だったらこの商品を当てに行こう、そうでなければ今日は何もせずに帰ろう、と仮説を持って臨むのが大事。仮説も何も持たずに丸腰でお客さんに会いに行くのでは、お客さんに喜ばれる営業マンには決してなれない。

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