廣野一誠

宮城県気仙沼市出身、1983年3月生まれ。PL学園・早稲田大学・日本IBM・ベンチャーを経て、2014年12月に帰郷。1850年創業の漁業資材販売店・アサヤ株式会社、地元産品を扱う通販サイト・気仙沼さん、観光商品開発を担うちょいのぞき気仙沼、の3本柱で活動しています。

同期が座右の銘として掲げていた「着眼大局着手小局」は味わい深い言葉。関係者全員の目標達成を目指すのは素晴らしいが、全員が好意的に協力するとも限らず、板挟みでスタックすることもある。時には、身内の幸福を優先して強引に進めた方が、かえって全体最適へと物事が進むこともあるのだ。

なるべくスケジュールに余裕は設けていても、忙しい時期にはいろいろと重なる。仕事やおまつりに加えて、取材や登壇やアンケートの依頼がパラパラ。そこに来て、妻や子供の発熱や病院。親達もいろいろ忙しくて全部は頼りきれない。詰め将棋というか、数え役満というか、着々と囲まれている感覚に陥る。

ハードなスケジュールを消化していると、時折気持ちの余裕がなくなって、緩いスケジュールをこなす人たちに腹が立つことがある。でも、これは自分でもリーダーらしからぬ振る舞いだと感じる。周りに腹を立てても状況は好転しないのだから、やはり自責思考で自分がどう変わるかを考えなくては。

意義やメリットを説明して判断を仰ぐのが都市部の商談。人間関係や組織階層に立脚して協力を仰ぐのが地域の商談。前者はゼロから可能性を拾えるが、相手を熟知していれば後者の方が圧倒的に早い。正攻法と寝技の組合せ、そんなことを感じた気仙沼クルーシップの新規加盟店募集の打合せ。

行政の人と一緒に仕事をする機会が増えると、議会対応で緊急対応が増えるあまり、計画的な動きが阻害されている場面に出くわす。声を届けることは大事だが、度が過ぎればマイクロマネジメント状態に陥る。しっかり権限委譲して、現場が伸び伸びと働ける裁量を守ってやるのも大事なのではないか。

廃れていく物を守るプロジェクトは、取組みとしては美しくても、実現化の段階になると財源の問題にぶち当たる。週に数時間は無償で関われたとしても、本腰を入れて結果にコミットするなら、人件費を担保しなくてはならない。プロジェクトの意義を正当化するためには相応の知恵が必要だ。