社長である父の慧眼。

昨日の昼食のとき、ユニクロアプリで店舗の在庫が見れるのが便利だった、あれだけのシステムを作れるのは凄い、という話を家族でしていた。

母や祖母は「凄いね〜。店員さんだけが使うものだと思ってた〜。」と素直な感想なのに対し、父は「それは素晴らしいね。でも、投資する価値があるのは、ちゃんと使う人がいるからだよね。」という冷静な感想。


新しい物が好きで熱中しやすい僕や常務は、こういう新しい情報に接すると興奮して、すぐに新しい取組みを始めたくなる。そういった対案に対して、父はほとんどNOを言わない。周りの人間のエネルギーを活かす方法を心得ている。

ところが、財務インパクトの大きい案件になってくると、よほど明白なメリットが見えない限り、止めておいたほうがいい、と即座にNOを言う。重要な意思決定に際して、決して的外れなことをしないのが社長である父の凄いところだ。

人付き合いを好まず、何事もマイペースで、家事や身の回りのことには無頓着。一般的には変わった人だと思う。ただ、注意力散漫にならずに事業に集中してきたからこそ、アサヤは不況期を乗り越えてこれたのだと思う。

べったり仲良しなわけではないが、父親との関係に悩んでいる地域の同世代の経営者も多い中、私と父は良い関係で仕事が出来ている気がする。


長い歴史を刻むことのできている会社は、時代にあった社長を授かる運に恵まれている、と言えるかもしれない。さて、私は時代の流れに合った社長になることができるか。焦らずコツコツと前進するしかない。


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