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GW読書録:パパにおすすめの名作私小説『岳物語』

こんにちは、ゴールデンウィークの連休はいかがお過ごしでしょうか。今日は、連休中に読んだ本をご紹介したいと思います。

ところで、現在40歳前後の方は、このCMを覚えている方もあると思います。そう、「シーナさん、シーナさん」でおなじみ、椎名誠氏が出演するEDWINのCMです(いや~懐かしい!)

引用:1995年「ソフトジーンズ 白い馬編」(EDWIN公式チャンネル) 

何がきっかけだったかわかりませんが、ふと、椎名誠を思い出し、同時に、少年時代に読んだ『岳物語』という私小説を思い出しました。

山登りの好きな両親が山岳の岳から名付けた、シーナ家の長男・岳少年。坊主頭でプロレス技もスルドクきまり、ケンカはめっぽう強い。自分の小遣いで道具を揃え、身もココロもすっかり釣りに奪われてる元気な小学生。旅から帰って出会う息子の成長に目をみはり、悲喜こもごもの思いでそれをみつめる「おとう」…。これはショーネンがまだチチを見棄てていない頃の美しい親子の物語。

Amazon概要欄より

『岳物語』は、父である椎名誠と、息子『岳』の日常をつづった私小説です。岳が5歳~11歳の間の親子のやり取りを通じて、息子が成長する様子を父親目線で描いています。

ちょうど、冒頭のCMが放映されていた1995年に、岳と同じくらいの年頃に、父親の書棚にあった、この本を読んでみました。主人公が自分に近い年齢ということで読んでは見たものの、印象としては、正直よくわからないなという感じでした。

あれから、30年弱。当時の自分の父親の年齢に近づいた今、改めて読み返してみると、非常に面白い発見がありました。

今となっては当たり前の光景ですが、この小説の舞台であった1980年代に、息子を保育園に送迎する父親は非常に珍しかっただろうと思います。しかし、近所の子供や親御さん同士のエピソードは、現在にも通じる何か普遍的な要素を描いているように感じました。

親としての葛藤、息子の変化、仕事との兼ね合い、男心の描写などが、非常に読みやすい文体で書かれていて、一気に読み切ってしまいました。そのあと、自分の父親は、この本を読んで、当時岳と同じ年頃だった息子の私をどう見ていたのか、少し気になりました。

特に、子育て世代の父親に、お勧めの一冊です。よろしければ、ご参照ください。

なお、5/12まで、Kindle本がセール中だそうです。よろしければ、懐かしの本など、探されてみてはいかがでしょうか。

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他にも、GWに一気読みしたい漫画や、90年代についても書いていますので、よろしければ、併せてご参照ください。

東京生まれ、J-POP育ち|カイト

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