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読書記録 銀河鉄道の夜、これは経費で落ちません!

銀河鉄道の夜 宮沢賢治 10/2読了

言わずと知れた日本の伝統的な小説。じっくりと原作を読んだことがなかったので購入。
大体の内容は、子供の頃テレビで見たり国語の授業で目にしていたので知っていた。ただ、改めて読んでみると表現力が凄い。特に情景描写がずば抜けてる。どんな頭の構造してればこんな表現が思い付くんだろうと感じる。
内容自体はそんな長くない。昔の小説らしい分かりづらい表現があるが、いちいち立ち止まらずに読めば1,2時間程度で読み終わる。しかし、細かな情景描写を想像してると中々前へ進まない。
短い文章にぎっしり表現が詰め込まれおり、一つの文章で1枚の絵画が出来上がりそうな気さえしてくる。
銀河鉄道の夜の絵画展、なんてものはあるのだろうか。この作品を見た人がどんな視覚的表現をするのか気になる。絵本などもあれば見てみたい。

これは経費で落ちません! ~経理部の森若さん~ 全8巻 青木祐子 10/2途中離脱

私自身、紛いなりにも経理の端くれとしてやってきたので、興味を持って購入。
しかしながら1巻の途中で挫折。自分には圧倒的に合わなかった。
まず、主人公の森若さん。クールで仕事もキッチリとこなす美人?っていうキャラ設定なんだろう。経理ならではの葛藤も共感できる部分は多い。
ただ、エリート意識が強すぎないかな?と感じた。そりゃ経理は組織の要だし、そこがしっかりしていない会社は滅びる。それはわかる。だけど森若さんは性格が捻くれ過ぎてやしないか、と思った。”私は他と違うんだ!”と叫ぶがごとく心で毒を吐きまくる様は、まるでお局様のようである。

私事だが、私は最近まで会計事務所に勤めていた。
そこでは、本当に強い女性達がたくさんおり、常に圧倒されっぱなしだった。良くしても頂いたが、怒られた記憶の方が多い。
そんなどうでもいい所までルール決めるの?とか指摘が細かすぎると思ったのは腐るほどあった。
あまりに指摘されるので、途中から面倒くさくなってきて1円のズレくらい良いじゃないかとすら思ったくらいだ。
私は経理に向いていないんだろう。最終的にはそう感じていた。
しかし、向いてる向いてないかはともかく、そもそも経理自体を好きになれるんだろうか?自分は経理に興味を持てるんだろうか?そう思いこの小説を手に取ったのだった。その結果、経理女性の心中の描写のキツさに耐えられなくなったわけだ。笑

ところでこの森若さんは仕事はできるようだ。経理としての仕事ぶりはおそらくプロ級なんだと思う。そのためなのか、心が荒んでいたり必要以上に人に壁を作ったり、彼氏いない=年齢(27歳)なのは仕事に徹してきた結果の代償なのかもしれない。そう考えると哀愁を帯びて見えてくる。

会社にいる経理部のキツい女性陣。彼女達にもきっと森若さんみたいな心の葛藤がある、そう思えば親しみやすさを感じられる・・・・かもしれない。


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